4 / 7
牢屋って快適なんですね。
しおりを挟む
手錠を嵌められ、お城?の地下に入れられた。いわゆる牢屋だ
嫌われ所だと認識したのはいいが、智樹くんはどこなんだろう?なんてささやかな疑問を抱きながら、牢屋で生活していた。
入れ代わり立ち代わり、知らない人が来るけど、その人たちに何をしに来た、どうしてここにいた、なぜお前は、と質問攻めにあうので、ほんとにこの時間は消えていいと思う
そんなこんなあって、生きてるの辛い
でも、あの時、あの時の生活に比べたら牢屋って快適なんですね。と麻痺するほど快適だった
だって、少し腐っているけど、食べ物は出てくるし、水も出てくる
あの時は、まともに職にありつけず、適当な理由をつけて友人たちからご飯を貰っていた。
あの頃に比べたら、快適すぎて怖い
このあと何かしら、されるんじゃないか、こんなに、こんなに、ご飯を貰えるのは、快適すぎる
裏があるのでは、とすら思う
※
※
「おまえが、不法侵入した、異邦人か」
目を覚ますと、目の前にはかなりかっこいい男の人がいました
でも、見間違いかなと、もう一度寝ようとすると、おい!と声をかけられてしまいました
「お前、名前は?」
「、、千鶴です。あなたは誰?」
「ルグラン。カリファス・ルグランだ。ここ、魔国の3代公爵が1家、カリファス家の長男だ。この国のものなら知っているはずだが?」
「俺はこの国の人じゃない」
反論すると、そうだったな、と鼻で笑われる
「貴様はここが嫌では無いのか?」
「ここは快適だ。ご飯も水も、ちゃんと出てくる。布団だってある、ここは俺の天国だ」
にこっと、笑って言うと、彼の顔は顰め面になった
「、、、腐ったものしか出てこない上に、汚い布団か幸せだと?」
「俺のいたところでの俺の生活は、家があるだけ幸せだったから。ここは天国だよ」
それを言うと、彼は怪訝そうな顔をこちらへ向けた。
さっき国の第3家系って言ってたもんな。金持ちか。
金持ちは分からないだろう、こんな、気持ち。
「、、、あの方とは真逆なのか?」
「あの方?」
嗚呼、と彼は言う。
「聖国者様の智樹様とは」
「、、、智樹?」
智樹くんの名前が出てきて、びっくりした。智樹くんはここで大切にされてるの?それは良かった!
智樹くんがこちら側にいたら、どんだけ、友人にくどく言われてたか、、
よかった、、。
「、、、もうすぐで智樹様が来られる。だから私が先ず来たのだ。」
そうなんだ。
「、、、貴様は奴隷落ちとなった。その商品をみさだめるために智樹様はいらっしゃる。くれぐれも勘違いは起こすなよ」
そう言って彼は俺を牢屋からだす。
下のものだろうか?体を吹いてやれ、とめいするのだが、嫌そうな顔をされる
当たり前だよ、知らない男の体拭きなんて
それに、、
「い、いえ、じ、じぶんでできます」
俺の体には異常にアザがある。骨が折れて、もう二度と使い物にならないところだってある。だから見られたくない
「、、、では吹き終わったらこちらへ報告しろ。後ろを向いていてやるから」
彼は、優しいな。友人のようだ。
ありがとう、と言葉を発し、俺は後ろを向いて吹き始める。
久しぶりに触るのは痛かったけど、青いのは少しづつ引いていた。
「、、、15年、たかが、11年、、耐えた意味ってあるのかな」
そんなことを言っていたなんて知らないだろう
だって言葉は、俺の言葉は闇に消えるのだから
嫌われ所だと認識したのはいいが、智樹くんはどこなんだろう?なんてささやかな疑問を抱きながら、牢屋で生活していた。
入れ代わり立ち代わり、知らない人が来るけど、その人たちに何をしに来た、どうしてここにいた、なぜお前は、と質問攻めにあうので、ほんとにこの時間は消えていいと思う
そんなこんなあって、生きてるの辛い
でも、あの時、あの時の生活に比べたら牢屋って快適なんですね。と麻痺するほど快適だった
だって、少し腐っているけど、食べ物は出てくるし、水も出てくる
あの時は、まともに職にありつけず、適当な理由をつけて友人たちからご飯を貰っていた。
あの頃に比べたら、快適すぎて怖い
このあと何かしら、されるんじゃないか、こんなに、こんなに、ご飯を貰えるのは、快適すぎる
裏があるのでは、とすら思う
※
※
「おまえが、不法侵入した、異邦人か」
目を覚ますと、目の前にはかなりかっこいい男の人がいました
でも、見間違いかなと、もう一度寝ようとすると、おい!と声をかけられてしまいました
「お前、名前は?」
「、、千鶴です。あなたは誰?」
「ルグラン。カリファス・ルグランだ。ここ、魔国の3代公爵が1家、カリファス家の長男だ。この国のものなら知っているはずだが?」
「俺はこの国の人じゃない」
反論すると、そうだったな、と鼻で笑われる
「貴様はここが嫌では無いのか?」
「ここは快適だ。ご飯も水も、ちゃんと出てくる。布団だってある、ここは俺の天国だ」
にこっと、笑って言うと、彼の顔は顰め面になった
「、、、腐ったものしか出てこない上に、汚い布団か幸せだと?」
「俺のいたところでの俺の生活は、家があるだけ幸せだったから。ここは天国だよ」
それを言うと、彼は怪訝そうな顔をこちらへ向けた。
さっき国の第3家系って言ってたもんな。金持ちか。
金持ちは分からないだろう、こんな、気持ち。
「、、、あの方とは真逆なのか?」
「あの方?」
嗚呼、と彼は言う。
「聖国者様の智樹様とは」
「、、、智樹?」
智樹くんの名前が出てきて、びっくりした。智樹くんはここで大切にされてるの?それは良かった!
智樹くんがこちら側にいたら、どんだけ、友人にくどく言われてたか、、
よかった、、。
「、、、もうすぐで智樹様が来られる。だから私が先ず来たのだ。」
そうなんだ。
「、、、貴様は奴隷落ちとなった。その商品をみさだめるために智樹様はいらっしゃる。くれぐれも勘違いは起こすなよ」
そう言って彼は俺を牢屋からだす。
下のものだろうか?体を吹いてやれ、とめいするのだが、嫌そうな顔をされる
当たり前だよ、知らない男の体拭きなんて
それに、、
「い、いえ、じ、じぶんでできます」
俺の体には異常にアザがある。骨が折れて、もう二度と使い物にならないところだってある。だから見られたくない
「、、、では吹き終わったらこちらへ報告しろ。後ろを向いていてやるから」
彼は、優しいな。友人のようだ。
ありがとう、と言葉を発し、俺は後ろを向いて吹き始める。
久しぶりに触るのは痛かったけど、青いのは少しづつ引いていた。
「、、、15年、たかが、11年、、耐えた意味ってあるのかな」
そんなことを言っていたなんて知らないだろう
だって言葉は、俺の言葉は闇に消えるのだから
48
お気に入りに追加
91
あなたにおすすめの小説

火傷の跡と見えない孤独
リコ井
BL
顔に火傷の跡があるユナは人目を避けて、山奥でひとり暮らしていた。ある日、崖下で遭難者のヤナギを見つける。ヤナギは怪我のショックで一時的に目が見なくなっていた。ユナはヤナギを献身的に看病するが、二人の距離が近づくにつれ、もしヤナギが目が見えるようになり顔の火傷の跡を忌み嫌われたらどうしようとユナは怯えていた。

つぎはぎのよる
伊達きよ
BL
同窓会の次の日、俺が目覚めたのはラブホテルだった。なんで、まさか、誰と、どうして。焦って部屋から脱出しようと試みた俺の目の前に現れたのは、思いがけない人物だった……。
同窓会の夜と次の日の朝に起こった、アレやソレやコレなお話。

とある冒険者達の話
灯倉日鈴(合歓鈴)
BL
平凡な魔法使いのハーシュと、美形天才剣士のサンフォードは幼馴染。
ある日、ハーシュは冒険者パーティから追放されることになって……。
ほのぼの執着な短いお話です。

幸せになりたかった話
幡谷ナツキ
BL
このまま幸せでいたかった。
このまま幸せになりたかった。
このまま幸せにしたかった。
けれど、まあ、それと全部置いておいて。
「苦労もいつかは笑い話になるかもね」
そんな未来を想像して、一歩踏み出そうじゃないか。

いつも優しい幼馴染との距離が最近ちょっとだけ遠い
たけむら
BL
「いつも優しい幼馴染との距離が最近ちょっとだけ遠い」
真面目な幼馴染・三輪 遥と『そそっかしすぎる鉄砲玉』という何とも不名誉な称号を持つ倉田 湊は、保育園の頃からの友達だった。高校生になっても変わらず、ずっと友達として付き合い続けていたが、最近遥が『友達』と言い聞かせるように呟くことがなぜか心に引っ掛かる。そんなときに、高校でできたふたりの悪友・戸田と新見がとんでもないことを言い始めて…?
*本編:7話、番外編:4話でお届けします。
*別タイトルでpixivにも掲載しております。

尊敬している先輩が王子のことを口説いていた話
天使の輪っか
BL
新米騎士として王宮に勤めるリクの教育係、レオ。
レオは若くして団長候補にもなっている有力団員である。
ある日、リクが王宮内を巡回していると、レオが第三王子であるハヤトを口説いているところに遭遇してしまった。
リクはこの事を墓まで持っていくことにしたのだが......?

罰ゲームで告白したら、一生添い遂げることになった話
雷尾
BL
タイトルの通りです。
高校生たちの罰ゲーム告白から始まるお話。
受け:藤岡 賢治(ふじおかけんじ)野球部員。結構ガタイが良い
攻め:東 海斗(あずまかいと)校内一の引くほどの美形

ある意味王道ですが何か?
ひまり
BL
どこかにある王道学園にやってきたこれまた王道的な転校生に気に入られてしまった、庶民クラスの少年。
さまざまな敵意を向けられるのだが、彼は動じなかった。
だって庶民は逞しいので。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる