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122 ……似てないって、思ったでしょ
しおりを挟む「このまま本当に婚約しても、オレはいいと思ってるけど?」
肩を抱きながら放たれた予想外の言葉。私は目を見開いたまま固まるしかなかった。
……えっと、これはどういう状況?
どうやら驚いたのは私だけではなかったようで、一条兄妹も同様に黄泉を見つめていた。
「……黄泉、どういうつもり? さっきまでそんなことひと言も……」
「気が変わったんだよ。オレ達とーってもお似合いらしいし、だったらこのままずっと一緒にいようよ」
なんだそのプロポーズみたいなセリフ……!
言葉通りに受け取れば、それは確かにプロポーズだった。今まで一切そんな素振りを見せなかった黄泉が、私に。
でも、ずっと一緒にいようだなんて……黄泉って私のこと好きだったの!? えっ、いつから?
どうしよう、困る。私はてっきり仲のいい友人とばかり思っていたのに、そんな風に想ってくれてたのか──なんて。
そんなことを一瞬でも考えた自分を殴りたい。
だって、そんなわけないのだ。私は黄泉の好きな人が誰なのか知っている。もちろん、それは私じゃない。
今この状況で、もし黄泉が私のことを愛おしくてたまらないという熱のこもった瞳で見ていたら、まだ勘違いしていたかもしれない。
だけど、その瞳は私ではなく、彼を──『一条青葉』を捉えていた。
──なるほど、つまりはそういうことね。
「……黄泉、離してちょうだい。そういう冗談は好きじゃないわ」
「え~、冗談じゃないのに~。つれないなぁ」
「はぁ、本気じゃないくせに……」
「……ええっと? つまりどういうことかな?」
まだ状況を飲み込めてないのか、青葉は珍しく狼狽えていた。年相応の彼を見ると、少しだけ可愛らしいななんて思った私はどうかしている。気の迷いだとすぐさまそんな気持ちは捨て去って、淡々と応えた。
「つまり、一条くんは黄泉にからかわれたってことです」
そしてそのために私は利用された、と。内心で補足する。
「じゃ、じゃあ、顔合わせだけで、このまま婚約したりは……」
「ないですね」
「うん、ないよ~」
「…………そう、なんだ。うん、そうか、……そうだよね」
最後は独り言みたいにぶつぶつと彼は呟いていた。
「もう、黄泉様ったら! お兄様を混乱させるような冗談はよしてください!」
「別に何言おうとオレの勝手でしょ~? 何か問題でもあるわけぇ?」
「問題大ありです!」
私と青葉を放って喧嘩をはじめてしまった2人には聞こえなかったつぶやきを、偶然私は拾ってしまった。
「なら良かった」
何が良かったんですか、と訊ねるよりも早く、少し離れたところから「おーい」と男性の声が聞こえた。
***
遠くの方からぶんぶんと手を振りながら、品の良さそうなスーツの男性が歩いてきた。
……ん? あれ? 私の見間違い……?
よく目を凝らして見てもやはり見間違いではなかった。その男性は、片手に『大きなテディベア』を抱えているのだ。子どもが好みそうな可愛らしいぬいぐるみだった。
そんな可愛らしい物を、成人男性が横抱きにしながら現れる姿。実際目にすると、結構シュールだ。
明らかに異彩を放つ男性は、どんどんこちらに近づいてくる。
──どなたかしら? 多分、ここにいる誰かの知り合いよね……?
そんなことを考えているうちに、彼は私達のそばまでやってきた。
「やあ!」
にっこりと笑う口元は、妙に優しそうな印象を与えた。歳は30代前半くらいだろうか。
この笑顔にうっかり誤魔化されそうになるが、正直怖くなかったと言ったら嘘になる。心做しか、クマまで怖く見えてきた。
私がぬいぐるみから目を離せずにいると、黄泉が心底嫌そうな声を出した。
「……何でここにいるの。今日は来ないって言ってたよね……?」
このテディベアを抱えた男性こと『テディさん』は、どうやら黄泉の知り合いらしかった。
黄泉以外にも、一条兄妹もテディさんを知っているようで、どうしてここにと驚いた顔をしている。
「そりゃ来るよ! 可愛い息子の初の顔合わせなんだから!」
へぇ、黄泉はテディベアさんの可愛い息子なんだなぁ。…………って、え? 息子!?
──……ってことは、テディさんが黄泉のお父様!?
思わず黄泉とテディさんを何度も見比べる。
つまり、この人は、私のお父様とアリスおじ様と同い年で、40代の紳士ということになる。……黄泉のお父様、見た目随分若いな……!?
少なく見積っても私のお父様より少し下、アリスおじ様よりは5歳は下見える。
「……別に無理して来てくれなくてもいいのに。仕事、忙しいんでしょ」
そういえば以前黄泉のお父様は海外出張が多く、ほとんど日本にはいないと聞いたことがある。年に数回ほどしか帰国しないとか。だから私は今まで1度も黄泉の父親だという人にあったことがなかった。
「無理はするさ! だって黄泉くんのためだもの!」
……なるほど、こういうタイプの父親か。
なんとなく、黄泉の性格のルーツが分かった気がした。
黄泉のあの性格は、我が儘を言っても許してくれる優しいお父様によって作られたのだろう。たくさん愛されて、甘やかされて、成長したのが今の黄泉。
私のお父様のこと散々「過保護だ過保護だ」って言っていたけれど、そっちも似たようなものじゃない! ……いいえ、ウチ以上だわ!
「……おじさんは相変わらずですね」
「君たち、もしかして青葉くんと瑠璃ちゃん!? わあ、久しぶりだね、2人とも随分大きくなったんだねぇ……! 昔はこんなに小っちゃかったのに!」
「いや……さすがにそれは……」
「お久しぶりです、おじ様。もしかして、今わたくし達の存在に気がついたんですか? 本当に黄泉様しか見ていらっしゃらないんですね、おじ様は……」
「アハハ、ごめんねぇ。黄泉くんに会えたのが嬉しくって」
なんとなく入っていくタイミングを逃し、彼らの様子を傍観していた。当事者である黄泉も何故かずっと黙っているけれど、きっといつもみたいに満更でもなさそうに「まあね」と笑うんだろうなぁ……。容易に想像出来てしまった。
そう思って黄泉の方を見たけれど、結果は予想とは違っていた。
「そんなこと、思ってもないくせに」
不機嫌そうに、冷たくあしらった。
「思ってるよ! もう、相変わらず黄泉くんはツンデレだなあ……!」
慣れているのか、黄泉のお父様はさほど気にしてはいない様子。え、さすが冷たくないか、黄泉。自分の父親に対して。
「……というか、それ何。すごい悪目立ちしてるんだけど」
「あ、これかい? もちろん黄泉くんへのお土産だよ! 好きだろう、ぬいぐるみ!」
「…………一体いつのこと言ってるんだか。今渡されても邪魔だからね? 絶対オレに渡さないでよ?」
確か黄泉のお父様って、本来仕事の都合がつかなくて不在だったのよね? それを黄泉のために、黄泉に会いたいから、忙しい中わざわざ駆けつけてくれたというのに……。
しばらく会えなかった父親に向かって、それは少し素っ気なすぎない!? ……反抗期なのかな?
そんなことを思い、横目で黄泉を見ていたら、頭上から視線を感じた。
「…………」
「あ、あの……」
黄泉のお父様だという男性は、私を見てまるで信じられないものを見るように目を見張っていた。
「綾子さん……!? 小っちゃい綾子さんがいる……!? まさか本人!? ……な、わけないし」
「父様、ちょっと落ち着いて! ……はぁ、この子は雅、オレの友人だよ。誰と勘違いしてるのぉ?」
「はじめまして。わたくし、立花雅と申します。綾子はわたくしの伯母にあたる人です」
にっこりと、上品な笑みを浮かべ、挨拶をする。
「え、じゃあこの子が花ちゃんの……! え~~~、綾子さんにそっくりだからびっくりしちゃったよ~~! ごめんねぇ、急に取り乱して!」
「いえいえ、お父様よりも伯母様に似ていると、よく言われますもの。気にしないでください」
「あー、あの人『綾子さん』っていうんだ。確かに。びっくりするくらい似てるよね……」
あれ、まただ。明らかに、黄泉の表情が硬くなった。さっき私がお兄様の話をした時と同じ顔。なにかがおかしい気がするけれど、いつも通りにも見えた。気のせいだと言われればそうなのかと納得してしまうくらいには。
「それよりも、父様。お母様達にも会いに行かなくていいの~? 皆ず~~~っと奥の個室にいるけど」
「ああ、そうだね、そうだった! そろそろ僕も合流しないと! 皆、引き留めちゃってごめんね! でも、話せてよかったよ! じゃあまた!」
そう言って、突然テディベアを抱えて現れた男性は去っていった。……なんか、嵐のような人だったなあ。急に来て急に帰った。マイペースでどこか憎めない。黄泉もそういうところあるよね……この親にしてこの子ありというか。
私と伯母様もだけど、黄泉と黄泉のお父様もそっくりじゃないか。思わず口元が緩んだ。
「──たでしょ」
「え?」
あまりにも小さな声だったので、一瞬聴き逃してしまいそうになる。
「……似てないって、思ったでしょ」
「……黄泉?」
「オレと父様、全然似てないもんね」
ハハと笑っていたが、彼の瞳には憤怒に似た色があった。
「そんな風に思ってないけれど……」
「ウソ、雅すっごく顔に出てたから。オレそーゆーの分かるんだよねぇ」
顔に出てたと言うけけれど、本当にそんな風に思わなかったし、そもそもそんなこと思いつきもしなかった。まるっきり冤罪だ。
だけど多分それを私が伝えても、黄泉は嘘だと否定するのだろう。いつもの彼からは考えられないほど、今目の前にいる黄泉はずいぶんと刺々しくて、荒々しい口調。今の黄泉に何を言っても伝わらない気がした。
……何? 急に雰囲気が変わったけど、私何か気に障るようなことでも言った!? 全く心当たりないんだけど!?
いや、でも多分私は何か彼にしてしまったのだろう。分からないけれど、きっと。
「えっと……黄泉? 一旦落ち着きましょ……」
「──そんな目でみないでよ……ッ」
落ち着かせようと伸ばした手は、パシンと彼によって払われた。あまりにも分かりやすい拒絶に、私はそのまま動けなくなる。
「そんな目で、オレを見ないでよ……」
「わたくしは別に……」
「哀れんでる……っ! ……そーゆーのやめてくれない? ……雅には分からないよ! 自分の家族に対して、本当の家族じゃなかったら……なんて、無神経なことを言える恵まれた人間にはさぁ! 」
言われて、先ほどの光景がフラッシュバックした。
『そうねぇ~、お兄様を選べたのならそれがベストだったけれど。あーあ、いっそのこと実は兄妹じゃありませんでした~ってならないかしら』
『…………ハァ?』
『いや、だって、ほら! もし本当の兄妹じゃなかったら……家族じゃなかったら、お兄様と婚約出来たでしょう?』
──それは先程私が彼に告げた言葉。
もちろん、そんなわけないという前提の、軽口や冗談みたいなもので。本当にそう思っていたわけではない。
でも、……そうか。あの時黄泉は私のこと『無神経』って、そんな風に思ってたんだ。だからいつもと様子が違ったんだ。
なぜだろう。振り払われた手よりも、心臓の方が痛かった。
「──黄泉」
「……っ、あ……」
「言い過ぎだよ。それ以上はダメだ。言ってはいけない」
青葉が諌めると、黄泉は途端に絶望的な表情を浮かべた。やってしまったという後悔が、顔色に現れてみるみるうちに真っ青になっている。
「ちがくて……そんなつもりじゃなくて……ごめんっ、雅! オレ……」
「ううん、わたくしこそごめんなさい……無神経だったわ」
「違うよ! 今の違うから……! ホントごめん!」
動揺と後悔の滲んだような声を残し、彼は素早くこの場から立ち去ってしまった。
あまりの出来事に動けずにいると、「わたくしが追いかけます!」と瑠璃ちゃんが黄泉の後を追う。
『……雅には分からないよ! 自分の家族に対して、本当の家族じゃなかったら……なんて、無神経なことを言える恵まれた人間にはさぁ! 』
どうして黄泉がそう言ったのか、この時の私にはわからなかった。
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