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37 ものすごく、がっかりしたんだ
しおりを挟むこの世界の『一条青葉』から、私さえ望むのなら婚約しても構わないと、私が青葉を好きになるのなら、その気持ちに応えようと努力すると、そう言われた時。あのゲームの彼の言葉が浮かんだ。
『君は本当に僕のことが好きだよね、……だからこそ、そんな君の気持ちに応えたいと思ったんだ。これから僕は君と同じ気持ちになれるよう努力していきたいと思う』
そうか。目の前で微笑む彼もゲームの世界の彼と同じなんだ。
私のことが好きだから婚約したいんじゃなくて、家同士も望んでいるし別に自分のことが好きなら構わない。その程度なんだわ。
『立花雅』と違って、私は彼のことを慕っているわけじゃないから、そのことを悲しく思ったりしないけれど。きっと『立花雅』は、大好きな婚約者からそう言われて、喜びよりも彼と自分ではこんなにも想いの大きさに違いがあるんだと痛感して、すごくすごく悲しかっただろうな。
***
別に今日だって、本当に彼女と婚約しようだなんて思ってなかった。ただ顔を見て少し話せればそれで良かった。
だけど彼女がそれを知ったときに、あまりに安心したような顔をするから、少しだけ僕の意思を伝えたくなったんだ。
「よくわかりましたわ。やっぱり、わたくしはあなたと婚約をしなくて良かったということが」
彼女の言葉に目を見開く。夢のようだと彼女が言ってくれた時、彼女も僕との出会いを喜んでいてくれたと思っていたけれど。どうやら違ったみたいだ。……初めから僕の勘違いだったんだ。
彼女のこの発言で初めて、僕は先程から目線も合わさない彼女が、静かに、けれども全身で、僕を拒絶していたことに気がついた。
……浮かれていた心が一気に落下したのが、自分でもよくわかった。
淡々とした表情で、僕と婚約しなくて良かったと告げる彼女は、やはりこちらをちらりとも見ずに、一口サイズの桜甘酒モンブランを頬張る。
まるであなたなんか眼中にないとでも言われているようで、悲しみよりも怒りが湧いてきて、無性に腹が立った。
「…………それは、どういう意味だい?」
「そのままの意味ですわ」
一向に要領を得ない彼女との会話。僕は催促するように、「ちゃんと説明して下さい」と再び理由を尋ねる。
「わたくしは物事を図る時に、その過程に重きをおいて考えます。だけどあなたは結果に重きをおく。つまり、根本的にわたくし達は価値観が異なると言っているのです」
彼女の突拍子もない言葉に思わず頬がひきつる。何を言っているんだ……彼女は? 先程の拒絶の言葉を少し引きずっているのか、脳みその情報処理速度が追いつかない。
世の中結果が全てじゃないか。勉学やスポーツ、何事においても。結果が全てで、どんなに頑張っても結果が残せなければ意味がない。
だってそうじゃないか? 過程に何の意味がある? 正直彼女のように過程に重きをおく人を理解出来ないし、しようとも思わない。
思わず、深いため息がこぼれる。
……だからってそんなことが、そんなくだらないことが、僕と婚約しない理由になるというのか。そんなこと、あってたまるか。
別に僕は君がどんなくだらない価値観を持っている人でも構わない。
君が瑠璃から聞いていたあの『立花雅』なら、僕はそれだけで良かったんだ。
「だから、恋愛結婚がしたいと? ……君は聞いていたよりも、随分とロマンチストのようだね」
「ええ、これでも空想は大の得意なんですの」
精一杯の皮肉も彼女には通じない。
なんだよ空想が得意って。
……立花家の令嬢は賢いって聞いてたけど、この様子だと間違いのようだな。呆れる僕をおいてけぼりにし、彼女は自分の空想話を続ける。
「そうですね、例えばこんなのいかがですか? 困っているわたくしを助けて下さったのがきっかけで、ある殿方と出会うんです。お相手の方は、わたくしを立花家の令嬢だと知らずに出会い、ただの『立花雅』として扱って下さる。それから互いに反発しつつも惹かれていくなんて、素敵じゃありませんか?」
ここまでくると呆れを通り越して、感心するよ『立花雅』さん。まさかここまで愚かだとは思わなかった。
そんな陳腐な出会いが素敵だと言うのなら、確かに僕達の価値観は大分かけ離れているようだ。正直、僕はそんな出会いにこれっぽっちも魅力を感じない。
「……現実では起こりえない、そんなこと」
「確かにそうですね。さすがに突拍子もないですね。あくまでも例えばの話ですから。忘れてください」
自分で自覚しているのなら、まだそこまで手遅れじゃないのかもしれない。良かった、彼女はそこまで愚かな令嬢ではないのだと、僕は変な方向に前向きになる。
「つまり、わたくしが言いたいのは、わたくしが立花家の令嬢である『立花雅』だからという理由で婚約を望まれても、好きになって下さっても、全く嬉しくはないということですわ」
コンデンスミルクやシロップに浸したような、その甘ったるい思考回路に吐き気がした。
「……君は、……本気で言ってるのかい? 恋愛結婚だなんて、私利私欲を優先させた、この世で最も愚かな選択だよ」
もしかして、彼女は自分自身の立場というものをわかっていないのだろうか。それなら仕方ない。だって知らなかったのだから。今から知って、考えを改めればいい。
恋愛結婚なんて、そんなものくだらない幻想だよ。
無知な彼女にもわかるように、僕はなるべくにこやかな表情で、柔らかい口調で言葉を紡ぐ。
「最大多数の最大幸福なんて常識だよ。ビジネスにおいて1番不要な物は情だ」
もちろん、ある程度の信頼関係は必要不可欠だと思うけど。明らかにメリットにならないとわかっているのに、情が邪魔をして決断が鈍る場合だって考えられる。
「自分がくだらぬ情に流された結果、どれだけの人が不幸になるか、君は考えたことはあるかい?」
「……それは、」
その時君は彼らになんて説明するんだい? 明らかにメリットにならないと予期出来ていたけれど情に流されたって、だから君達を切り捨てる必要があるって、そう言うつもりかい?
情に流されて決断のタイミングを逃し、その結果、多くの人生を壊すはめになるなんて、愚か以外何者でもない選択だよ。
だからそんなくだらない幻想は捨てて、彼らのためにも最善の選択をしよう。
「確かに、わたくし達のような家柄の人々の婚約は、一種のビジネスとなり得るでしょう。……それは否定はしません。けれど、わたくしは自分の人生を犠牲にしてまで従業員に尽くそうとは思っていませんわ」
彼女は僕の考えをあっさりと否定した。
「当事者同士の気持ちを無視して家の利益のためだけの結婚だなんて……個人の人権・意思が尊重される現代において、少々前時代的すぎるのではありませんか? 全ての人々は平等であるはずです。つまり、従業員の皆さんとわたくし達の価値は本来等しく、どちらか一方が犠牲になる必要はないのです」
冷や水を浴びせられたような発言に、思わず表情が凍りついた気がする。自分がどんな顔をしているのか、わからない。わかっているのは僕がどれだけ言葉を重ねても、彼女には届かないってことだけだ。
「そもそも、ご自分のことをそのように蔑ろになさる方が、本当の意味で従業員を大切にすることが出来ましょうか。決して出来ないでしょう」
決してできないだろうと彼女が言いたいのがわかった。
つまり、彼女は立花家の一人娘として生まれた以上果たすべき責務を放棄すると言いたいのか。
──無理だ。僕には彼女を説得するだけの言葉を持ち合わせていない。
「それとも、あなたのお父様は自分の子どもに政略結婚をさせなければ従業員を支えられないほど無能なんでしょうか?」
「そんなことは……」
「でしたら、わざわざ政略結婚などする必要はないのでは?」
「……つまり、君は僕との婚約は望んでないし、するつもりもない……と?」
「そう思って頂いて結構です」
「……そう、君もそうやって僕を拒絶するんだ」
真白兄さんが僕を好きになれないように、人が人を好きになるのは簡単じゃない。
その逆に、誰かに失望するのはものすごく簡単だ。
僕はこの日彼女に失望した。
──すごく、がっかりしたんだ。
「……残念だよ。君は……僕が期待していた人とは違うようだ。立花家の令嬢は賢くて優しい方だと聞いていたんだけど、……こんなにも愚かで、非現実的な夢を見る人だったなんて、」
ダメだ、……こんなこと言いたいわけじゃない。止まれ止まれと念じても、自分の意思と反して、彼女を傷つける言葉が溢れ出る。
「正直がっかりしたよ」
思わず口をついて出た。けれども、それは紛れもない僕の本音で。「がっかりした」だなんて、自分が1番言われたくない、そして確実に辛い言葉を選んだ。
「きっといつか君も現実がわかる日がくる。その時はそんなくだらない絵空事さっさと捨てて、政略結婚でも何でもしてしまえばいい」
「……もし、この先わたくしが誰かと政略結婚することになっても、あなたとだけは絶対にありえないでしょうね」
僕だけが被害者だと、僕だけが傷ついているのだと、そう思った。
彼女の言動に深く深く傷ついていたから、……だからまさか僕の言動で、彼女が傷ついていたなんて、この時は思いもしなかったんだ。
ただ、その時は自分のことしか考えてなくて、彼女に酷く裏切られたような気がしたんだ。
***
ラストオーダーを知らせる声がしたけれど、それどころではなくて、僕は曖昧に返事をした。
時間的にまだまだ余裕はあったが、僕の話が済んだのならこれ以上ここに滞在する必要はないと、彼女は少し前に帰って行った。
元々彼女と瑠璃が楽しみにしていた予定だ。僕が帰ると申し出たのだが、それはあっさり断られた。
『あなたはここで瑠璃ちゃんを待っていてあげてください。そして瑠璃ちゃんが満足するまで今日は付き合ってあげてください。わたくしは後日仕切り直しをさせていただきますので』
彼女の指示に、2人の予定を台無しにしてしまった僕は素直に頷くしかなかった。
『……さようなら、『立花雅』さん』
『さようなら、『一条青葉』くん』
きっと、こうしてプライベートな空間で、2人で会うことはもうないだろう。
「ハァ、ハァ、……あれ? ……雅、様は?」
「少し前に帰ったよ」
急いで来たのか、少しだけ息を切らしながら、どうしてこんなことしたのかと瑠璃は僕に詰め寄る。
「……別に、彼女と少し話がしたかっただけだよ」
「……素敵な方だったでしょう? 確かに、わたくしが昔からお話していた『立花雅』様の性格と多少異なるところがありますが、」
「……すごく、がっかりしたんだ」
彼女の言葉を最後まで聞くことはせず、かぶせるようにぽつりぽつりとつぶやく。
「僕はね、瑠璃が言っていたように、彼女なら本当の僕を見てくれる、愛してくれるんじゃないかと思ってたんだ。そんな人いるわけないって思う反面、本当はすごくすごく期待してた」
「……お兄様」
「けど、何がそんなに恐ろしいのか、血の気が引いたような顔をして、彼女は僕とは目も合わせようともしない」
会うのを楽しみにしていなかったといえば嘘になる。本当は少し期待していた。
妹から頻繁に聞いていた『立花雅』さん。初めて会う彼女は、写真のイメージ通り、穏やかで淑やかでたおやかで。まるで昔瑠璃がよく読んでいた絵本の中のお姫様みたいだった。
何度も彼女との出会いを想像した。
その度、彼女はいつも僕に微笑んでくれた。恥ずかしそうにはにかんだり。人懐っこい顔で笑い返したり。こちらこそよろしくとニコニコしたり。
ねえ、『立花雅』さん。実際会ったら、君は僕にどんな顔を向けてくれるかなぁ。なんて、期待して浮かれていた。
「強引に婚約しようだなんて思っていないと告げると、心から安心したような笑みを浮かべた」
初めて見せてくれた笑顔がそのタイミングだなんて、……そんなに僕との婚約は嫌だった?
「自分は立花家の令嬢である『立花雅』として見られたくはないと言っておきながら、僕のことを一条家の子息である『一条青葉』としてしか見ない。……決して僕自身を見ようともしない」
決してこちらは見ずに黙々とスコーンやケーキを食べ続ける。最後まで僕には関心を示してくれなかったよね。
僕はね。そんな君に──
「僕はそんな彼女に──」
いや、何よりも、思っていた以上に『立花雅』さんに期待していた愚かな自分自身に──
「ものすごく、がっかりしたんだ」
目線も合わせず、静かに僕を拒絶する彼女に僕はなんて声をかければ良かったのかな。
君にどれだけ拒絶されても、それでも僕は君が好きだよって言ってあげればよかったのかな。
向こうは拒絶された僕のことなんて、僕の気持ちなんて、ちっとも考えてなんていないのにね。
ただ全身で僕を拒絶して、震え怯える。そんな彼女に僕は何を言えばよかったんだろう。
そんな僕の問いかけに、瑠璃は「それはっ……」と言葉を濁して答えてはくれなかったけれど。それで構わない。こんな複雑な気持ち僕にだって正確に理解出来ていないんだから。
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