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香りの設計図
人工気候室
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浴槽が綺麗になったところで、人口気候室に移動した。人口気候室とは人の体温を計測するサーモグラフィーが入っている。ここでは入浴剤温浴作用と自律神経、リラックス効果を検証するための部屋だ。
「啓明、舌を出して」
香水斗が僕に体温計を向ける。開発部員自ら検証する必要があり、入浴時間十分の体温を測る必要があるのだが、今の僕の体温はいつも以上に熱いはず。検証の参考にならないだろう。
あ、ーーと短く呟いた。
僕は舌の体温を測りやすくするために舌を出す。
「んっ……?」
舌の上には体温計ではなく香水斗の舌がある。なぜ、と言いたいのに唇で塞がれた。体温計ではなく、香水斗の舌に絡んだ。
前に交わしたキスよりも激しいような気がする。そういえば僕は出してスッキリしたけど、香水斗は出せていない。もしかしたら、まだ昂っているのかもしれない。その証拠に香水斗の欲望が舌の動きに現れる。
貪るようにうごめく舌に口のなかを執拗に辿られ、こめかみを叩く脈がだんだん強くなる。喘ぐように息継ぎをし、けれどまた塞がれ吐息まで奪われた。
「んっ……んぅ、ーーあっ」
僕の身体を確かめるようにして香水斗の手が下ってくる。まだ僕はバスローブしか羽織っていない。香水斗の手が肌に伝わってくる。あきらかに快感を引き出す手つきで扱かれ、湿った息を吐いて弓なりにのけ反った。
「んあっ……」
バランスを崩したのに倒れないのは、香水斗が僕の身体を支えてくれているからだろう。体格は香水斗のほうが上でたくましい。
「まだ出ちゃいそう?」
香水斗は僕の陰茎を搾りとる手つきで扱きだす。容赦のない愛撫には逆らえず、僕は腰を突き出してしまった。
「わかんねぇけど、やってみれば」
達したばかりでまだ身体に力が入らない。香水斗は僕の尻を左右に押し開いた。ひくつく後孔を観察しているのか、スースーと閉じていたなかが空気に触れている。見ているだけではなく、香水斗の息がかかっていた。
「ちょ、汚ねぇって!」
唇にするキスよりも激しく吸いつかれた。感じたことのない感触に興奮してしまう。ここが性感帯と身体がわかっているのか、また陰茎が熱を帯びて反り返る。
今度は強く抱きしめられ、香水斗の匂いで僕は射精する。僕は今でも香水斗のことを一途に追いかけ続けている。
「啓明、舌を出して」
香水斗が僕に体温計を向ける。開発部員自ら検証する必要があり、入浴時間十分の体温を測る必要があるのだが、今の僕の体温はいつも以上に熱いはず。検証の参考にならないだろう。
あ、ーーと短く呟いた。
僕は舌の体温を測りやすくするために舌を出す。
「んっ……?」
舌の上には体温計ではなく香水斗の舌がある。なぜ、と言いたいのに唇で塞がれた。体温計ではなく、香水斗の舌に絡んだ。
前に交わしたキスよりも激しいような気がする。そういえば僕は出してスッキリしたけど、香水斗は出せていない。もしかしたら、まだ昂っているのかもしれない。その証拠に香水斗の欲望が舌の動きに現れる。
貪るようにうごめく舌に口のなかを執拗に辿られ、こめかみを叩く脈がだんだん強くなる。喘ぐように息継ぎをし、けれどまた塞がれ吐息まで奪われた。
「んっ……んぅ、ーーあっ」
僕の身体を確かめるようにして香水斗の手が下ってくる。まだ僕はバスローブしか羽織っていない。香水斗の手が肌に伝わってくる。あきらかに快感を引き出す手つきで扱かれ、湿った息を吐いて弓なりにのけ反った。
「んあっ……」
バランスを崩したのに倒れないのは、香水斗が僕の身体を支えてくれているからだろう。体格は香水斗のほうが上でたくましい。
「まだ出ちゃいそう?」
香水斗は僕の陰茎を搾りとる手つきで扱きだす。容赦のない愛撫には逆らえず、僕は腰を突き出してしまった。
「わかんねぇけど、やってみれば」
達したばかりでまだ身体に力が入らない。香水斗は僕の尻を左右に押し開いた。ひくつく後孔を観察しているのか、スースーと閉じていたなかが空気に触れている。見ているだけではなく、香水斗の息がかかっていた。
「ちょ、汚ねぇって!」
唇にするキスよりも激しく吸いつかれた。感じたことのない感触に興奮してしまう。ここが性感帯と身体がわかっているのか、また陰茎が熱を帯びて反り返る。
今度は強く抱きしめられ、香水斗の匂いで僕は射精する。僕は今でも香水斗のことを一途に追いかけ続けている。
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