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私は知らないニャ☆

第四十六話 仲間探しに古代占い

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シュジョウが父様の分を残して欲しいといったので早速しまうことにした。鍋から一部を容器保存する。容器といっても完全密閉や保温なんて出来るわけもなく、ただ単に蓋を捻って閉めたあとヤギの胃袋にしまいしっかりと口を絞ってマジックシールドで覆い、聖水だらけにしてしまう。それだけだ。

「これで私が死ぬまで持つよ。モツだけに」「??」「ギャグが通じない世界があるとは!気を取り直して残りを食べましょうか」「そうだな、くぅこんなに料理すると食事が楽しくおいしくなるなんて!」「ふふ、ダンジョンでの楽しみは食事です。なので料理人枠は必須なのです!」

ギャグが通じないショックを受けつつも何とか気を取り直して前を向く。シュジョウはよくよく見たら手掴みで食べている。

「熱くないの?竜種に行儀や作法を解くのはおかしいけど、疑問に思ったから」「熱い?鍋のことなら大丈夫だな、昔は洞窟が寒い時に父様がドロドロの赤い液体を持ってきてその中で寝かしつけてくれていたからな」

聞けばこのあたり昔は溶岩の通り道だったとか。今はほとんど引いて滅多に見かけないという。つまり活火山か休火山の下にある可能性?だがダンジョンで、しかも地下洞窟のさらに地下。本当にここダンジョンなのか?そんな疑問がヨギル。でもそんなことより火山あるところには

「つまりですよ?それは温められた地下水がある可能性も!」「ないことはないが。到底入れる温度でもないしかなり広いせいか何がいるのか我にはわからぬ。案内も危険で近寄るなと父様に言われておるからな」「それなら仕方ないですね」

きっと温泉がある。ウズウズしてたまらない、温度なんてどうでもいいから取り敢えず沢山水を溜めたい。

「その目は止めても行きそうだな。はぁ父様に後で許可を貰ってみるよ、でも我ですら入れないと言うことは理解しておけ」「はいはい、留意しておきますよ」

シュジョウと散策していくがまだ見つからないようだ。何でもかなり大きな結界を張ったようで、大体の場所は掴めるもと言ったところだという。それに私のためにもさっきからかなりドウクツドクツメトカゲのいる場所を避けて移動しているという。

「うーん、私に任せてください。鉄の棒をこうやって曲げ、これ硬すぎる」「ちょっと貸してくれ。2本やればいいのか?こうやってグイッと。ほら簡単にできたぞ?それで、これは何に使う道具なのだ?」

「まぁまぁ見ててください、こうもって持ちます。例えば鉱石を探す!って指定します、そのまましばらく歩いていると開きます!」「開くとどうなんだ?もしかしてこの足元に何かある?竜爪!」

ガッん!と鈍い音が鳴って地面からキラキラ光る石が出てきた。どうやらニュルへイラン鉱石のようだ、浅い位置に群生する鉱石で剣の原料になっている。

「カスだが当たったな。どんな原理してるんだ、これは」「私も知りません。一説では本人の使えない脳領域から何か魔力的なものを受け取り、ダウジングに流れると聞きます」

「ダウジング?この鉄の棒のことか」「そうだよ、これは古来から使われている探索術で魔術的でもなく化学的でもなく、幻想的な産物ですね」「理解不可能だ。だがこれなら早く見つけれるな!結界が切れてドウクツモウドクツメトカゲ達の動きが読めないからな」

ダウジングで分かれ道を調べてみる。誰がいるとかわからないので適当に近くの人として探してみるが……もちろん反応しない。

「おいおい、すごいと思わせといてこれか?本当に幻想的な産物だな」「そんにゃ~、ならこれで試す。次はフーチですね、いやー昔に怪しい呪術師から色々買わされたのが行きましたね!」

「ヘイティアおまえ、」「そんなに心配してくれなくても。気にしてたらこの世なんて生きていけませんよ」「いや、違うバカだろって言いたくってな。騙されて買わされた?ヘイティア……仲間の苦労が知れるな」「いや。今ここで活用できれば天才ですよ?まずは地図を出します、それでこのフーチを」

この世界に神様がいるなら今私を救ってください。このバカな私を。地図なんてそもそもありません。

「ヘイティアもう何もしなくていいぞ。これは上位種としての情けではなく、シュジョウ本人としての情けだ……」「そんなぁ、私だって勇者パーティーの一員ですよ?!絶対役に立ちますからぁ」「きっとムードメーカーだったんだな。わかるぞわかるぞ」

謎の同情を受けながらさらに奥へと進んでいく。どこか優しくなったシュジョウ、弟に甘やかされているときみたいで少し恥ずかしい。
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