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19. 夢幻結界
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僕は結晶生命体のドロップアイテムをテーブルの上に置いた。
「これはイレイザが僕から奪おうとしていたアイテムなんだけど、実はこれは異世界のものなんだ……」
僕はサクヤさんのことやアイテムに書かれた異世界語のこと、錬金術師のこと、異世界の門のこと、宇宙人の襲撃のことを二人に伝えた。
イレイザが口を開く。
「それでは、このアイテム自体は『異世界への転移を可能にする装置』ではないということね」
「そうだね……、だからイレイザが僕を襲う必要はないんだ」
「ふむ……」シルバーが首を傾げる。
「このアイテムのことは分ったわ。ただ、一つ確認したいのだけれど、イレイザが所属する組織は『異世界への転移を可能にする装置』を破壊することが目的なの?」
「ええ、そうよ」
「なぜ?」
「それは……、私達は……、異世界転移に関わって不幸になった人を多く見てきているからよ。例えば、恋人や大切な家族が異世界に飛ばされて二度と会えなくなくなった人とか、異世界に行って帰れなくなってしまった人とか……」
イレイザは涙ぐんでいた。
「「……」」
彼女の悲しみが伝わって来た。確かに異世界転移は危険で、転移したまま帰れなくなってしまう人もいるだろう。
「……なるほどね」
シルバーが相槌を打つ。
「イレイザの組織の目的はわかった。否定はしない。だが、僕が所属している組織の目的は地球の滅亡を防ぐことだ。そのために異世界から来る敵性宇宙人に関する情報が必要なんだ。だから、装置を破壊するだけではなく活用することも考えなければならないんだ」
僕がそう言うと、イレイザは頷いてくれた。
「そういうことなら私の組織も協力すると思う……」
「ありがとう」
こうして僕はイレイザと協力関係を結ぶことができた。
異世界からの侵略者に対してできればこちらから打って出たいが、まだ情報が少ない。暫くは情報収集に努めよう。
「これはイレイザが僕から奪おうとしていたアイテムなんだけど、実はこれは異世界のものなんだ……」
僕はサクヤさんのことやアイテムに書かれた異世界語のこと、錬金術師のこと、異世界の門のこと、宇宙人の襲撃のことを二人に伝えた。
イレイザが口を開く。
「それでは、このアイテム自体は『異世界への転移を可能にする装置』ではないということね」
「そうだね……、だからイレイザが僕を襲う必要はないんだ」
「ふむ……」シルバーが首を傾げる。
「このアイテムのことは分ったわ。ただ、一つ確認したいのだけれど、イレイザが所属する組織は『異世界への転移を可能にする装置』を破壊することが目的なの?」
「ええ、そうよ」
「なぜ?」
「それは……、私達は……、異世界転移に関わって不幸になった人を多く見てきているからよ。例えば、恋人や大切な家族が異世界に飛ばされて二度と会えなくなくなった人とか、異世界に行って帰れなくなってしまった人とか……」
イレイザは涙ぐんでいた。
「「……」」
彼女の悲しみが伝わって来た。確かに異世界転移は危険で、転移したまま帰れなくなってしまう人もいるだろう。
「……なるほどね」
シルバーが相槌を打つ。
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僕がそう言うと、イレイザは頷いてくれた。
「そういうことなら私の組織も協力すると思う……」
「ありがとう」
こうして僕はイレイザと協力関係を結ぶことができた。
異世界からの侵略者に対してできればこちらから打って出たいが、まだ情報が少ない。暫くは情報収集に努めよう。
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