終末世界を可愛い部下たちとともに

9. ウイルスバスター

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そして、突然、乱闘が始まった！
男を取り囲むようにエージェントたちが拳を振り上げる。その攻撃をひらりとかわし、男の蹴りが炸裂する。エージェントたちは吹き飛ばされて、地面を転がっていった。その後も攻撃は続くが、男の身体には傷一つつけることができない。エージェントたちは男に向かって飛びかかる。男の拳が振り下ろされる。ドガッ！ 鈍い音が響く。男の強烈な一撃を受けてエージェントの一人が地面に叩きつけられた。

「くそっ、なんて強いんだ……」
僕は思わず声を上げる。

「あのウイルスの力は強大です。このままでは勝てません」
ねこみみちゃんが言う。

「ウイルスは京太さんの中に潜伏して京太さんを殺そうとしています。このままでは京太さんは殺されてしまいます」

（殺される……？嫌だ……、死にたくない……、僕は生きたい……、生きていたい……）

「私に考えがあります。」

「どうすればいいんだ……」

「京太さんの免疫力を高めるんです！」

「免疫力？」

「はい、免疫力を高めるには休養や体を温めること、ストレスを減らすことが大切です。今、現実世界ではアイさんが京太さんの体を温めてくれています。京太さんはここに横になってゆっくり休んでストレスを感じないようにしてください！」

「わかった。ありがとう」
僕は横になった。

（もっとだ……もっと免疫力を高めるんだ……）

そう念じるとエージェントはさらに増殖して100人ほどの大群になった。

「それじゃあ、私もウイルスと戦いに行きますね！京太さんを助けたいんです！応援よろしくお願いします！頑張ってきますね！」 ねこみみちゃんはそう言って駆け出して行った。

男は大群に囲まれ、分が悪くなったようだ。エージェントたちの攻撃を受け流しながらも徐々に追い詰められていく。そしてついにエージェントの強力なパンチが男に直撃した。男は吹き飛び壁に叩きつけられる！

「やったか！？」