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第6話
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その間、ミズハは何も言わずに俺のことを見守っていてくれた。
それから数時間後。太陽が沈みかける頃になって、ようやく作業は終わった。
「ふぅ、今日はこれくらいにしておこうか」
「お疲れ様です」
「ああ、ありがとう。ミズハのおかげで水やりの心配がなくなって助かるよ」
「お役に立ててよかったです」
ミズハは嬉しそうにはにかんだ。
「さてと、それじゃあ、家に帰るか」
「はい」
俺はミズハと一緒に家に向かった。そのときであった。突然、街の方から大きな鐘の音が聞こえてきた。
ゴォーン、ゴォーン……
まるで何かの襲来を告げるような音だった。俺は嫌な予感がした。
「何の音だろうな……」
すると、ミズハが深刻そうな表情をした。
「これは……、魔物の群れが来たときの合図です」
「えっ!?」
平和な町だと聞いてここにやって来たのだが、まさかこんなことになるとは思わなかった。この町には兵士なんていないし、一体どうすればいいのだろうか……。俺が不安になっていると、ミズハは言った。
「大丈夫ですよ。この町には教祖様がいらっしゃいます」
「教祖様……?彼女は戦えるのか?」
「はい。ユリアナ様は光魔法の達人なのです」
「へぇ、それはすごいな」
「はい。きっと、すぐに魔物を倒してくれますよ」
ミズハはそう言って微笑んでくれた。だが、俺はどうしても安心することはできなかった。今日はシルバードラゴンが町に近づいていたし、平和なはずの町に突然魔物の群れがやってくるなんて何かおかしい。俺は一応勇者なので、放っておくわけにもいかないだろう。
「なあ、ミズハ。ちょっと様子を見に行ってもいいか?」
「え? どうしてですか?」
「いや、なんか気になるんだよ」
「そうですか……。わかりました。それなら私もついていきます」
「いや、危ないからミズハは来なくても……」
「いえ、私は京太さんのパートナーですから!」
ミズハは真剣な眼差しで俺を見つめた。その瞳には強い意志を感じた。どうも引き下がるつもりはないようだ。
「わかったよ。一緒に行こう」
「はいっ」
ミズハは笑顔になった。
「よし、そうと決まったら早速行くぞ」
「はい」
こうして俺たちはまず教会に向かうことにした。
それから数時間後。太陽が沈みかける頃になって、ようやく作業は終わった。
「ふぅ、今日はこれくらいにしておこうか」
「お疲れ様です」
「ああ、ありがとう。ミズハのおかげで水やりの心配がなくなって助かるよ」
「お役に立ててよかったです」
ミズハは嬉しそうにはにかんだ。
「さてと、それじゃあ、家に帰るか」
「はい」
俺はミズハと一緒に家に向かった。そのときであった。突然、街の方から大きな鐘の音が聞こえてきた。
ゴォーン、ゴォーン……
まるで何かの襲来を告げるような音だった。俺は嫌な予感がした。
「何の音だろうな……」
すると、ミズハが深刻そうな表情をした。
「これは……、魔物の群れが来たときの合図です」
「えっ!?」
平和な町だと聞いてここにやって来たのだが、まさかこんなことになるとは思わなかった。この町には兵士なんていないし、一体どうすればいいのだろうか……。俺が不安になっていると、ミズハは言った。
「大丈夫ですよ。この町には教祖様がいらっしゃいます」
「教祖様……?彼女は戦えるのか?」
「はい。ユリアナ様は光魔法の達人なのです」
「へぇ、それはすごいな」
「はい。きっと、すぐに魔物を倒してくれますよ」
ミズハはそう言って微笑んでくれた。だが、俺はどうしても安心することはできなかった。今日はシルバードラゴンが町に近づいていたし、平和なはずの町に突然魔物の群れがやってくるなんて何かおかしい。俺は一応勇者なので、放っておくわけにもいかないだろう。
「なあ、ミズハ。ちょっと様子を見に行ってもいいか?」
「え? どうしてですか?」
「いや、なんか気になるんだよ」
「そうですか……。わかりました。それなら私もついていきます」
「いや、危ないからミズハは来なくても……」
「いえ、私は京太さんのパートナーですから!」
ミズハは真剣な眼差しで俺を見つめた。その瞳には強い意志を感じた。どうも引き下がるつもりはないようだ。
「わかったよ。一緒に行こう」
「はいっ」
ミズハは笑顔になった。
「よし、そうと決まったら早速行くぞ」
「はい」
こうして俺たちはまず教会に向かうことにした。
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