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7章:査察でござる
その結末
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一体どれほどの時間が経ったのか。逡巡かはたまた永遠か。
それでも、オフィーリア達も、男の仲間も我らが刀の打ち合いの度に放たれる覇気に切り刻まれまいとその場を動くこともできず。指一本も動かせぬまま、ただ、固唾を飲んで我らの勝負の行く末を見守るのみだった。
「ッ……」
勝負の幕引きは刹那。
認識すらできない数億分の1秒の隙。
折れた刃が宙を舞う、その刀身に陽光を浴びて、最期の足掻きときらめく。
劇的でもない、さっきまでの激戦が嘘のように呆気なく、静かで、少し寂しい終演だった。
そして。
その修羅の場に立っていたのは。
「……殺せ。恥を晒して生きるほどの気概は持ち合わせていないのでな」
男は、そのまま折れた刀をその場に投げ捨ててがくりと膝をつくと、その首を差し出すように俯いた。そこに後悔などない、死の恐れすらもない。この行為は、男にとってごく当たり前のことのように思えた。
つまり、敗者は死ぬのだと。
それこそが、この男の生きてきた世界の理。
あまりにも潔く、自らの命すら名誉よりも軽いその生き様が我には理解できない。
「……あ、お、おい、テメエ、よくも……ッ」
「あぁ?」
周りで我らの戦いの結末を茫然と見ていた男の仲間が、はっと我に返ったかのようにざわめき出し、それは次第に怒号へと変わる。ついさっきまでの怜悧なまでに研ぎ澄まされていたはずの空気が淀み、どんよりとした熱を帯びていく。ハッ、これはこれで悪くはないなあ。
ふらり、我は男達へと向き直り、ぐじゅり、漆黒の妖刀を再び構える、が。
「てめえらは手を出すな! 俺が勝てねえんだ、てめえらじゃあ無駄死にだ!」
無愛想な男にしては珍しく声を張り上げる。全身全霊を尽くし、がっくりとうなだれていたかのように見えていたが、はたしてそんな力がどこに残っていたのだろうか。
「こっちから喧嘩吹っ掛けておいてみっともない話だが、あいつらには手を出さねえでくれるかな。俺の首ひとつあれば、この辺りじゃ遊んで暮らせるからよ」
浅い息ひとつ。頬を伝う一粒の汗すらも鬱陶しく。はらり、かんざしから一房の髪が我が零れる。
これまでの我が生涯において、未だかつて、これほどまでの戦いを繰り広げたことがあっただろうか。
神に選ばれし真の勇者とのこの世界の命運を賭けた最後の戦いのときでさえ、我が心臓はこんなにも昂っていただろうか。
我が見下ろすこの男こそが、地獄にこそ咲く真の修羅ではないか。
「おい、名を教えろ、サムライ」
「……魔物に教える名などないと言ったはずだ」
男が頭を上げて我を見た。その眼には未だに鋭い光が宿っていて、しかし、その表情は死を懇願するかのように弱々しかった。
そう、男は死を望んでいる。
自身が認めた強者と戦った名誉の死だ。自身の死力の全てを尽くしたのだ、そこに悔いなどあるわけがない。非業であるはずがなかったのだ。
だが。
「我の護衛とならぬか?」
にやり、悪辣に嗤う。我はそれを認めない。こやつのような男をあっさりと殺してしまうのは実に興醒めだとは思わぬか?
「ちょっと待ったあッ! サムライ被りじゃないですか!」
「こんなにもキャラが違うのだ、問題なかろう。というか、キミ、全然サムライじゃないじゃん、コスプレじゃん」
「無表情キャラも被ってます!」
「グロリアとはまた違うからいいの!」
ようやく動けるようになったのか、第一声にはふさわしくないようなふたりの抗議の声に思わず苦笑。オフィーリア、グロリア、さっきまでの戦い見てた?
「ってゆーか、ソイツ人間じゃないですか。いいんすか、そんなのをスカウトしちゃって」
「何を言う、オフィーリア。こやつはもはや人間ではないぞ」
「はぇ?」
「な、何を言っている、俺は人間だ」
キョトンとしているオフィーリアよりも先に少し上ずったような声を上げたのは、男の方だった。表情には全く出ていないが、衝撃の真実に一応動揺はしているらしい。
「極限まで剣の腕を研ぎ澄ましてきたその果てで、貴様はもはやヒトを越えたのだ。そう、人智を越えた剣の魔人としてな」
「俺が、魔人?」
人間が魔物になることは極まれにだが、ある。
死してなお、魔力や怨嗟により蘇った者。そうだ、砂漠のダンジョンを任せたあやつもそうだな。
契約や呪いによって魔物へと変質してしまった者。そういうのは自身の境遇に耐え切れず隠遁してしまうものがほとんどだが。
そして、目の前の男のように、人智を越えてしまった者、だ。この場合、魔人という状態は、魔神へと至る過程に過ぎないこともある。
人は簡単に魔へと堕ちる。
それは弱さゆえであり、だからこそ、その対極である魔人、という存在がどれほど稀少かは想像に難くない。
「認めぬ。人として剣を極めねばそれは邪の剣だ。俺が行き付く先は、魔神ではない、武神だ」
「そうか。しかし貴様は思わぬか、この島国の人間相手ではもはや敵なしだとも」
「何を。俺よりも強い者などいくらでもいる」
謙遜ではない。きっとそうなのであろう。この世界には、サムライもいれば勇者もいて、なんだったら全能の神や異世界からの転生者までいるのだ。剣を極めたからといって、それで最強なのだと名乗るほど傲慢でもないらしい。
「なあ、貴様はまだ見ぬ強者と戦いたくはないか? 邪剣を以て負けた我を越えたくはないか?」
「ふっ、なるほどな」
顔と見た目に反して物分かりはいい方らしい。こけた頬がニヒルな笑みを浮かべれば、それはもう悪魔のような不気味な雰囲気になってしまう。こんなにも笑みが似合わぬ者がかつていただろうか。
「貴殿の名をもう一度教えてはくれぬか」
「いひひ、我が名はヘラ。先代魔王にして超絶激カワ美少女よ」
「俺の名は、刹鬼丸(せっきまる)。ヘラ殿、俺は貴殿に仕えよう」
案外あっさりと刹鬼丸、と名乗る男は我の護衛になることを了承した。あまりにも頼もしすぎる。これなら、我が護衛の襲撃にも安心して備えられるな。自分でも何言ってるかわからぬが、一番危険なのが、我が護衛、オフィーリアとグロリアによる貞操の危機なのだから仕方ない。ステラの息がかかっている時点でだいぶヤバい。
「うむ、よろしくね、刹鬼丸」
「アタシはオフィーリアだ、仲良くしようぜ、サムライのお兄さん」
「グロリアです、先輩にはさん付けをお願いしますね」
「急に先輩風吹かすじゃん」
さっきまでめちゃくちゃ警戒していたのに、こちらに危害を加えないとなれば、急に距離を縮めてくる。まさに、イキり陽キャムーブ。我がキライなやつだが、まあ、これも刹鬼丸と仲良くなるならばまあいいか。我がやられたらバチギレするが。
「ってなわけで、お前ら、俺達はここでお別れだ」
刹鬼丸は、ねっちょり絡んで来ようとするオフィーリア達を振り払うと、
「おいおい、そりゃねーぜ、大将。俺達も」
「我は貴様らのような雑魚に用はない。モブはモブらしくこの村の治安を守っておればよいのだ」
「俺は魔人だ、気の変わらんうちにとっとと失せろ」
「た、大将……」
男達はそれ以上何も言わず、名残惜しそうにしながらも、すごすごと村の路地へと散っていった。案外あっさりと立ち去ったあたり、きっと我らには計り知れぬような目には見えぬやり取りが刹鬼丸とあやつらの中にはあったのだろう。
「……いいのか? 貴様を慕って付いてきていた者らなのだろう?」
「構わねえさ、俺達は誰の下にも付かねえ風来坊の出来損ないだ、あいつらだってわかってんだよ。それに、アイツらだってそれなりに強いんだ、波止場の用心棒くらいならやっていけるだろうさ」
追い払っといて、なんとなく刹鬼丸の表情が翳ったような気がして。だけど、彼らには彼らのけじめのつけ方があるのだろう。我にはこれ以上は口出しできぬ。これは男同士のクソ面倒くせえ絆のようなものだからな。
男の世界。
これだけは、多様性を声高に叫ぶ世知辛い世の中であっても、決して揺るがぬのだろうな。
それでも、オフィーリア達も、男の仲間も我らが刀の打ち合いの度に放たれる覇気に切り刻まれまいとその場を動くこともできず。指一本も動かせぬまま、ただ、固唾を飲んで我らの勝負の行く末を見守るのみだった。
「ッ……」
勝負の幕引きは刹那。
認識すらできない数億分の1秒の隙。
折れた刃が宙を舞う、その刀身に陽光を浴びて、最期の足掻きときらめく。
劇的でもない、さっきまでの激戦が嘘のように呆気なく、静かで、少し寂しい終演だった。
そして。
その修羅の場に立っていたのは。
「……殺せ。恥を晒して生きるほどの気概は持ち合わせていないのでな」
男は、そのまま折れた刀をその場に投げ捨ててがくりと膝をつくと、その首を差し出すように俯いた。そこに後悔などない、死の恐れすらもない。この行為は、男にとってごく当たり前のことのように思えた。
つまり、敗者は死ぬのだと。
それこそが、この男の生きてきた世界の理。
あまりにも潔く、自らの命すら名誉よりも軽いその生き様が我には理解できない。
「……あ、お、おい、テメエ、よくも……ッ」
「あぁ?」
周りで我らの戦いの結末を茫然と見ていた男の仲間が、はっと我に返ったかのようにざわめき出し、それは次第に怒号へと変わる。ついさっきまでの怜悧なまでに研ぎ澄まされていたはずの空気が淀み、どんよりとした熱を帯びていく。ハッ、これはこれで悪くはないなあ。
ふらり、我は男達へと向き直り、ぐじゅり、漆黒の妖刀を再び構える、が。
「てめえらは手を出すな! 俺が勝てねえんだ、てめえらじゃあ無駄死にだ!」
無愛想な男にしては珍しく声を張り上げる。全身全霊を尽くし、がっくりとうなだれていたかのように見えていたが、はたしてそんな力がどこに残っていたのだろうか。
「こっちから喧嘩吹っ掛けておいてみっともない話だが、あいつらには手を出さねえでくれるかな。俺の首ひとつあれば、この辺りじゃ遊んで暮らせるからよ」
浅い息ひとつ。頬を伝う一粒の汗すらも鬱陶しく。はらり、かんざしから一房の髪が我が零れる。
これまでの我が生涯において、未だかつて、これほどまでの戦いを繰り広げたことがあっただろうか。
神に選ばれし真の勇者とのこの世界の命運を賭けた最後の戦いのときでさえ、我が心臓はこんなにも昂っていただろうか。
我が見下ろすこの男こそが、地獄にこそ咲く真の修羅ではないか。
「おい、名を教えろ、サムライ」
「……魔物に教える名などないと言ったはずだ」
男が頭を上げて我を見た。その眼には未だに鋭い光が宿っていて、しかし、その表情は死を懇願するかのように弱々しかった。
そう、男は死を望んでいる。
自身が認めた強者と戦った名誉の死だ。自身の死力の全てを尽くしたのだ、そこに悔いなどあるわけがない。非業であるはずがなかったのだ。
だが。
「我の護衛とならぬか?」
にやり、悪辣に嗤う。我はそれを認めない。こやつのような男をあっさりと殺してしまうのは実に興醒めだとは思わぬか?
「ちょっと待ったあッ! サムライ被りじゃないですか!」
「こんなにもキャラが違うのだ、問題なかろう。というか、キミ、全然サムライじゃないじゃん、コスプレじゃん」
「無表情キャラも被ってます!」
「グロリアとはまた違うからいいの!」
ようやく動けるようになったのか、第一声にはふさわしくないようなふたりの抗議の声に思わず苦笑。オフィーリア、グロリア、さっきまでの戦い見てた?
「ってゆーか、ソイツ人間じゃないですか。いいんすか、そんなのをスカウトしちゃって」
「何を言う、オフィーリア。こやつはもはや人間ではないぞ」
「はぇ?」
「な、何を言っている、俺は人間だ」
キョトンとしているオフィーリアよりも先に少し上ずったような声を上げたのは、男の方だった。表情には全く出ていないが、衝撃の真実に一応動揺はしているらしい。
「極限まで剣の腕を研ぎ澄ましてきたその果てで、貴様はもはやヒトを越えたのだ。そう、人智を越えた剣の魔人としてな」
「俺が、魔人?」
人間が魔物になることは極まれにだが、ある。
死してなお、魔力や怨嗟により蘇った者。そうだ、砂漠のダンジョンを任せたあやつもそうだな。
契約や呪いによって魔物へと変質してしまった者。そういうのは自身の境遇に耐え切れず隠遁してしまうものがほとんどだが。
そして、目の前の男のように、人智を越えてしまった者、だ。この場合、魔人という状態は、魔神へと至る過程に過ぎないこともある。
人は簡単に魔へと堕ちる。
それは弱さゆえであり、だからこそ、その対極である魔人、という存在がどれほど稀少かは想像に難くない。
「認めぬ。人として剣を極めねばそれは邪の剣だ。俺が行き付く先は、魔神ではない、武神だ」
「そうか。しかし貴様は思わぬか、この島国の人間相手ではもはや敵なしだとも」
「何を。俺よりも強い者などいくらでもいる」
謙遜ではない。きっとそうなのであろう。この世界には、サムライもいれば勇者もいて、なんだったら全能の神や異世界からの転生者までいるのだ。剣を極めたからといって、それで最強なのだと名乗るほど傲慢でもないらしい。
「なあ、貴様はまだ見ぬ強者と戦いたくはないか? 邪剣を以て負けた我を越えたくはないか?」
「ふっ、なるほどな」
顔と見た目に反して物分かりはいい方らしい。こけた頬がニヒルな笑みを浮かべれば、それはもう悪魔のような不気味な雰囲気になってしまう。こんなにも笑みが似合わぬ者がかつていただろうか。
「貴殿の名をもう一度教えてはくれぬか」
「いひひ、我が名はヘラ。先代魔王にして超絶激カワ美少女よ」
「俺の名は、刹鬼丸(せっきまる)。ヘラ殿、俺は貴殿に仕えよう」
案外あっさりと刹鬼丸、と名乗る男は我の護衛になることを了承した。あまりにも頼もしすぎる。これなら、我が護衛の襲撃にも安心して備えられるな。自分でも何言ってるかわからぬが、一番危険なのが、我が護衛、オフィーリアとグロリアによる貞操の危機なのだから仕方ない。ステラの息がかかっている時点でだいぶヤバい。
「うむ、よろしくね、刹鬼丸」
「アタシはオフィーリアだ、仲良くしようぜ、サムライのお兄さん」
「グロリアです、先輩にはさん付けをお願いしますね」
「急に先輩風吹かすじゃん」
さっきまでめちゃくちゃ警戒していたのに、こちらに危害を加えないとなれば、急に距離を縮めてくる。まさに、イキり陽キャムーブ。我がキライなやつだが、まあ、これも刹鬼丸と仲良くなるならばまあいいか。我がやられたらバチギレするが。
「ってなわけで、お前ら、俺達はここでお別れだ」
刹鬼丸は、ねっちょり絡んで来ようとするオフィーリア達を振り払うと、
「おいおい、そりゃねーぜ、大将。俺達も」
「我は貴様らのような雑魚に用はない。モブはモブらしくこの村の治安を守っておればよいのだ」
「俺は魔人だ、気の変わらんうちにとっとと失せろ」
「た、大将……」
男達はそれ以上何も言わず、名残惜しそうにしながらも、すごすごと村の路地へと散っていった。案外あっさりと立ち去ったあたり、きっと我らには計り知れぬような目には見えぬやり取りが刹鬼丸とあやつらの中にはあったのだろう。
「……いいのか? 貴様を慕って付いてきていた者らなのだろう?」
「構わねえさ、俺達は誰の下にも付かねえ風来坊の出来損ないだ、あいつらだってわかってんだよ。それに、アイツらだってそれなりに強いんだ、波止場の用心棒くらいならやっていけるだろうさ」
追い払っといて、なんとなく刹鬼丸の表情が翳ったような気がして。だけど、彼らには彼らのけじめのつけ方があるのだろう。我にはこれ以上は口出しできぬ。これは男同士のクソ面倒くせえ絆のようなものだからな。
男の世界。
これだけは、多様性を声高に叫ぶ世知辛い世の中であっても、決して揺るがぬのだろうな。
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