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4章:荳也阜縺ッ繝ッ繧ソ繧ッ繧キ縺ァ蜃コ譚・縺ヲ縺?k?
新異世界ハーレムぶち壊し!①
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「なーんだ、あの下着着替えちゃったの? とってもかわいかったのに」
ちょうどそこでは、彼が【超弦骨格暫定式・波動帝國】の残骸を手に取ったところだった。がしゃり、彼の小柄な身の丈を遥かに超えるほど強大な黒斧が軽々と細い肩に担がれる。
案の定ここにいた。
ここは玉座の間。
真夜中なのになぜかここだけが昼間のように明るくて、広い部屋を覆い尽くすきらびやかな装飾がチカチカしていて鬱陶しい。こんなところを決戦の場に持ってくるなんて、自身を誇示することばかりの見栄っ張りが考えそうなことね。ま、自身の英雄譚ならばド派手な場所の方が盛り上がるもんね。
「あんな悪趣味な恰好、わたしの好みじゃないわ」
わたしは右耳からピアスを引き抜く。
「星槍、ロンギヌス」
あの鋳型から外しただけのようだった粗末な槍は、今は【論議主】本人にも引けを取らないほどの長大な、むしろ、突撃槍と呼んだ方がいいほどの螺旋を描く巨大な円錐型の穂先が立派な装飾を施された蒼銀の柄を覆う立派な槍になっていた。お、わたしもちょっとは成長したってことかな。
「ふーん。キミの武器はそれか。しっかし、ロンギヌス、ってさー。キミみたいなしょーもない暗殺者の武器が、ぼくの元いた世界における伝説の武器の名前と同じなんて、ずいぶんとおこがましくないか?」
「知らんがな!」
反射的に思わず飛び掛かってしまった。星槍を中段に構えて突貫。重心を前に、体勢を低くすれば、わたしの身体なんて巨大な穂先にほとんど覆い隠れてしまう。
世界破壊の顕現、万物貫通の機能、刺し穿つ至上の突撃槍。
当たりさえすれば世界の全てを破壊する。それらは再生できない。だけど、
「ぼくは革命なんてやめた方がいいと思うな、どうせ無理だし、それに無駄なんだよ、この国にとってもね」
「どういうこと?」
絶え間なく星槍を突き出し、振り回し、刺し穿ち続けるわたしの攻撃を、マナカはまるで気楽にステップでも踊るような軽快さで躱しながら、軽妙にお喋りなどというナメた真似をしやがる。攻撃が当たらない。槍の先端がいなされて弾かれる度床や壁を抉り取るけど、それだけ。マナカはこの星槍の機能を瞬時に理解し、決して穂先に触れてしまわないように華麗に立ち回る。
「この国の名は、ジグレイヴィオンだ」
「は? だから何? そんなのよそ者のわたしでも知っているわ」
「この国の名前はぼくが国王になる前もなってからも、新聖王国、ジグレイヴィオン、だ。つまり、この国は何も変わっちゃいないのさ、」
何を言っている? きっとこの国はすっかり変わってしまっているじゃない。実際にわたしがこの国のかつてのあるべき姿を見たわけじゃない。けれど、ここはきっとあんなにも陰気でみんなが押し黙っているような国なんかじゃないはずだ。
戯言に熱くなる思考、鈍る状況判断、巨大な黒斧が「ッ!」目の前に。咄嗟に星槍で防御、ばさり、均衡機構、トイヒーローの防御もギリギリ間に合ったけど。それでも、転生者の強大な膂力と黒斧の圧倒的重量にいともたやすく弾き飛ばされる。
鋼の羽が重苦しく舞う。
衝撃に明滅する視界、思考。数瞬後には壁に叩きつけられて、また意識が飛びそうになる。平衡感覚の一時的不全、呼吸もできず、床にすら着地失敗、でも、そんなことよりも、自身のダメージなんかよりも。かろうじて四つん這い、ぎしり、床を掴む爪の方が痛くて。
ちょうどそこでは、彼が【超弦骨格暫定式・波動帝國】の残骸を手に取ったところだった。がしゃり、彼の小柄な身の丈を遥かに超えるほど強大な黒斧が軽々と細い肩に担がれる。
案の定ここにいた。
ここは玉座の間。
真夜中なのになぜかここだけが昼間のように明るくて、広い部屋を覆い尽くすきらびやかな装飾がチカチカしていて鬱陶しい。こんなところを決戦の場に持ってくるなんて、自身を誇示することばかりの見栄っ張りが考えそうなことね。ま、自身の英雄譚ならばド派手な場所の方が盛り上がるもんね。
「あんな悪趣味な恰好、わたしの好みじゃないわ」
わたしは右耳からピアスを引き抜く。
「星槍、ロンギヌス」
あの鋳型から外しただけのようだった粗末な槍は、今は【論議主】本人にも引けを取らないほどの長大な、むしろ、突撃槍と呼んだ方がいいほどの螺旋を描く巨大な円錐型の穂先が立派な装飾を施された蒼銀の柄を覆う立派な槍になっていた。お、わたしもちょっとは成長したってことかな。
「ふーん。キミの武器はそれか。しっかし、ロンギヌス、ってさー。キミみたいなしょーもない暗殺者の武器が、ぼくの元いた世界における伝説の武器の名前と同じなんて、ずいぶんとおこがましくないか?」
「知らんがな!」
反射的に思わず飛び掛かってしまった。星槍を中段に構えて突貫。重心を前に、体勢を低くすれば、わたしの身体なんて巨大な穂先にほとんど覆い隠れてしまう。
世界破壊の顕現、万物貫通の機能、刺し穿つ至上の突撃槍。
当たりさえすれば世界の全てを破壊する。それらは再生できない。だけど、
「ぼくは革命なんてやめた方がいいと思うな、どうせ無理だし、それに無駄なんだよ、この国にとってもね」
「どういうこと?」
絶え間なく星槍を突き出し、振り回し、刺し穿ち続けるわたしの攻撃を、マナカはまるで気楽にステップでも踊るような軽快さで躱しながら、軽妙にお喋りなどというナメた真似をしやがる。攻撃が当たらない。槍の先端がいなされて弾かれる度床や壁を抉り取るけど、それだけ。マナカはこの星槍の機能を瞬時に理解し、決して穂先に触れてしまわないように華麗に立ち回る。
「この国の名は、ジグレイヴィオンだ」
「は? だから何? そんなのよそ者のわたしでも知っているわ」
「この国の名前はぼくが国王になる前もなってからも、新聖王国、ジグレイヴィオン、だ。つまり、この国は何も変わっちゃいないのさ、」
何を言っている? きっとこの国はすっかり変わってしまっているじゃない。実際にわたしがこの国のかつてのあるべき姿を見たわけじゃない。けれど、ここはきっとあんなにも陰気でみんなが押し黙っているような国なんかじゃないはずだ。
戯言に熱くなる思考、鈍る状況判断、巨大な黒斧が「ッ!」目の前に。咄嗟に星槍で防御、ばさり、均衡機構、トイヒーローの防御もギリギリ間に合ったけど。それでも、転生者の強大な膂力と黒斧の圧倒的重量にいともたやすく弾き飛ばされる。
鋼の羽が重苦しく舞う。
衝撃に明滅する視界、思考。数瞬後には壁に叩きつけられて、また意識が飛びそうになる。平衡感覚の一時的不全、呼吸もできず、床にすら着地失敗、でも、そんなことよりも、自身のダメージなんかよりも。かろうじて四つん這い、ぎしり、床を掴む爪の方が痛くて。
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