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4章:荳也阜縺ッ繝ッ繧ソ繧ッ繧キ縺ァ蜃コ譚・縺ヲ縺?k?

わたしにはこの新異世界ハーレムが合わなかった件④

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「“極地、閃闘気・紫電解(パープルヘイズ・ストームブリンガー)”!」

 もう、ジーナの姿は目を焼くばかりの眩さに見えず、その叫び声も激しく鳴り響く轟雷にかき消され。紫に咲く雷光の輝き、室内に顕現する稲光。

 ジーナの雷魔法は、舞いだ。

 その手の動きに合わせて放たれる雷電、ジーナがその身体を激しく揺らせば、全身のタトゥーとピアスの魔法陣から轟雷が発生し、ジーナをもっと危険に美しく彩る。雷光のドレスなんて、とっても素敵!

 さらに激しく、さらに過激に、さらに情熱的に。

 紫電の輝きだけが彼女の手を取って踊る。

 彼女達の乱舞に誰も割って入ることなんて出来やしない。

 さながら、円舞曲。曲目なら、雷鳴。

 迫り狂う指向性の雷撃、美少女の肢体を情け容赦なく貫く。その荒れ狂う様、魔法というよりもほとんど暴力に近く。超高電圧の被害は拡大し続ける。

 やっぱりジーナ、超強いじゃん!

「■■■■■■■■■■■■■!!!!!!」

 それは、城を揺るがす咆哮。

 がぱり、人なんて容易く噛み砕ける大口から放たれる凄まじい衝撃に、この場にいる者悉くの鼓膜の許容限界が悲鳴を上げる。踞り、耳を塞ぐことしか出来ない、考えられない。ああああッ、無差別範囲攻撃、音波の炸裂!

「「「「「「「「■■■■■■■■■■■■■!!!!!!」」」」」」」」

 メルトは、十数匹の大小様々な形態の獣に分裂し、それぞれが親衛隊と衝突する。様々な炎と爪と牙と角が、彼女達の持つきらびやかな武器と入り乱れる。

 確かに彼女達の身体能力はおそらく他の転生者の異能力によって限界まで引き上げられ、その重厚な武装は最強装備だ。

 しかし、星の核の具現であるメルトの情熱は、さらに熱い。

 白き獣が己の機能を振るうたび、灼熱の赤が撒き散らされる。その超高温は白き線となって空間に蜃気楼の揺らめきを残す。あたかも猛獣の狂乱じみた突撃。何もかもを熔解する情熱、灼熱。

 吹き荒れる爪爪爪!

 噛み裂く牙牙牙!

 燃え盛る炎炎炎!

「ハッ、すごいね、メルト!」

「ばうん!」

 雷と炎が合わさって最強に見える。背中合わせ、鼓舞と咆哮、ぐるぐるりと彼女達を取り囲む親衛隊と対峙。互いに手を取り合わずとも、メルトとジーナは確かに共闘している。ここは2人に任せて大丈夫だ。

「よっしゃ! あとはこの物語の主人公にお任せあれ!!」

 わたしは改めてマナカが向かったと思われるへ方と駆け出す。

 っていうか、もうこうなると、このスッケスケの下着姿はただの露出狂のド変態痴女でしかない。支えるべき胸筋がないことをこれほど感謝する日が来たのをひたすら恨む。

 お城の広い廊下を駆け抜けながらすべての偽装を解除、いつもの、そう、お城に囚われたちっぽけな令嬢でも、新人冒険者でもない、ただのキティだったわたしの服装に戻す。うん、やっぱりこの方が動きやすい!

 ぬるり、ワンピースが蠢き、ひらり、コルセットが羽ばたき、カシャリ、ブーツが変形して、わたし、というちっぽけなボディに戦うための力をくれる。
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