1 / 35
始まり
今は昔の話
しおりを挟む
今は昔
ある所におじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へ芝刈りにおばあさんは
川に洗濯に行きました。
おばあさんが川で洗濯をしているとどんぶらこどんぶらこと川上から桃が流れてきました。
おばあさんはその桃を家に持って帰り芝刈りから帰ってきたおじいさんと食べようとその桃を割ると中から男の子が生まれてきました。
子供がいなかったおじいさんとおばあちゃんは
その男の子に桃太郎という名前をつけました。
時は同じく天界にである世界中の神様達会議が行われていました。
「鬼ヶ島の鬼達が目醒めた」
世界中神様達は大混乱に陥りました。
ある神様はいいました。
「鬼ヶ島の鬼達は確か数千年前に封印したはずでは」
「たった数千年の封印なんて奴らにとって1時間遊戯ができないぐらい認識だ その間に封印が解く方法なんていくらでも模索できる」
「どうするんだよ」
そして仏様が手を上げました。
「皆さまご安心を鬼達の件は彼にお任せしましょう」
そして仏様は桃から生まれた赤子を神々に見せこう言いました。
「桃から生まれた聖なる子 名は桃太郎
彼が鬼どもからこの世界を救ってくれるでしょう」
神々はその言葉に歓喜をあげました。
そして数年後 桃太郎と名付けられた赤子は立派な青年になりました。
桃太郎は黒い肌と白い髪をした珍妙な見た目でしたが何故か村では迫害されず村人と普通に暮らしていました。
「本当この村って変な村だよな……」
薪を運んでいた桃太郎はそう呟きました。
薪を運び終わりおばあさんの料理の手伝いました。
「モモ 今夜は桃の大好きなたぬき汁だよ たんとお食べ」
「おっやった!!」
おばあさんと楽しそうにおしゃべりしているとおじいさんが帰ってきた。
「じいちゃんおかえりー」
「おう 太郎ただいま」
おじいさんはにこりと笑いながら居間に座りました。
そして三人で食事をしているとおばあさんは
隣の村の噂話を話しました。
「最近病鬼になった隣の村で出たらしいわ 爺様」
「そうか……あの村はもうすぐ終わるな」
おじいさんが汁を啜りながら神妙な顔をして囲炉裏の火を見ていた。
最近病鬼という謎の疫病が流行っていた
黒い斑点模様が現れ咳や高熱などの症状現れ最悪死に至る…この病気は不治の病であり感染力が高いため一人かかれば鼠算式にどんどん増えていく……
そして食事を終え、三人は眠りにつく
桃太郎は夢を見ていた。
鏡のように透き通る水面と壮大な夜空桃太郎はどことなく懐かしさを感じていた……
ピチャリと水面を歩いていると桃色の髪をした
少女と目があったが無視をして遊んでいると
「私の存在を無視しないでください 桃太郎様」桃太郎に近寄り名前を言うと桃太郎は離れた。
「お前誰 もしかしてコスプレイヤー」
「こすぷれいやー?じゃありません 私はリツ
仏様の使いのものです」
「仏様の使い?それにしては露出が高いしもっと着物ぽい感じゃねぇの?世界観が……」
「メタ的なアレはNGで…」
コントのようなやり取りをしつつ本題に入る。
「こほん……しばらく間がありましたが本題に入ります……桃太郎貴方が産まれてから十七年見守りましたそして青年まで成長した頃合いに使いである私が貴方に仏様から伝言を伝え導くのが私の仕事です そして伝言とは貴方がこの先何をするべきか伝えるために貴方の夢にこうして存在できます
そして伝言というのは……」
桃太郎がリツの言葉を遮る。
「リツ様……仏様の伝えたいことはわかります
自分以外の他の神を蹴散らせという意味ですね」
「違います」
若干怒り気味でリツが訂正する。
「仏様は貴方に鬼ヶ島に封印されていた七人の鬼を退治してほしいのです」
「やだ」
数秒で断った桃太郎に唖然とするリツ
「ええっ」
「いきなり使いの存在的なやつが現れて仏様の命だから鬼退治に行けって素直に行くバカはいない そもそも胡散臭そう」
はっきり言われ愕然とするリツをみる。
「そうですよね では決意が固まったら迎えにいきますね」
リツはそういうと共に目を覚ました桃太郎
「なんなだったんだろう一体……」
朝日が昇ると共に桃太郎は川に向かった。
川で水浴びをしている桃太郎。
「…鬼退治なんて絶対無理仏様の頼みでも無理」
冷たい水で顔を洗っていると一人の娘が現れた。
「太郎 こんな朝早くに……」
「あーつばきちょっと水浴びをしていたんだ」
短髪の中性的な女の子名前はつばき 桃太郎より3歳年下の幼馴染である。
「まあ別にいいけどさ……あっそれよりさ
きゅうり一緒に食べない」
「食べる」
桃太郎はつばきと共にきゅうりを食べつつ夢のことを話していた。
「へー仏様のお使いがね~太郎なら倒せるんじゃない 剣術じゃあんたが村一番に強いんだし」
「村じゃね相手は鬼だぞ 勝ち目がない
正直言って自信がない」
つばきはきゅうりを一口食べると桃太郎に話す。
「太郎は悪いように考えちゃう癖があるけど……
太郎はできるやつだなってアタシは思っているよ」
「つばき」
つばきのその言葉にグッとくるものを感じた桃太郎はきゅうりを噛み締めた。
その瞬間川から蜘蛛のような生き物が現れつばきに襲い掛かろうとした。つばきが思わず手元のきゅうりを落としたその瞬間桃太郎が魚に蹴りを入れた。
「つばき 大丈夫か」
つばきはその化け物を目にして尻餅をつき、足がすくんでしまい動けずにいた。桃太郎はつばきをおんぶし、森の中を走るが化け物は二人を追いかけてきた。
「畜生追いかけてきやがった」
やがて森の中は化け物が放つ妖力によって枯れ果てているがそれでも走り続けていたが追いつかれてしまった。化け物は長い足で二人を追い込もうとした。
(畜生)
桃太郎はつばきを守りつつ化け物を睨んだその瞬間遠くから和太鼓の音が聞こえ化け物はその音を聞くとその場から去っていった。
「…はぁ……助かった」
桃太郎はつばきに駆け寄る。汗をかきながら倒れ込むつばきの右腕には黒い斑点模様が浮かび上がっていた。
「つばき」
大声で叫んだ桃太郎の声を聞きおじいさんは
桃太郎のいるところに向かうとそこには泣いている桃太郎と病鬼に犯されたつばきがいた。
桃太郎がおじいさんの存在に気づき駆け寄る。
「じいちゃん つばきが」
「ひとまず村の寺につばきを連れて行こう
話はそれからだ」
そしてつばきをふたたびおんぶし、村の寺に
連れて行く。
病鬼のつばきを寺まで連れて行き、病鬼になった経緯を村長に話したがその時につばきの父親に殴られた。
「この疫病神がよくも娘を」
興奮状態の父親におじいさんはなだめる。
「太郎 お前は先に家に帰ればあちゃんとじいちゃんがなんとかするから」
桃太郎はいわれたとおりに家に帰る。
ジンジンと痛む頬を押さえながら死んだように眠りについた。
そしてまた夢の中に
「またこの夢か」
また雲の上にいる夢
「桃太郎 桃太郎や」
自身を呼ぶ声に振り向くと金色に光る仏様が
穏やかな表情で見ていた。
「桃太郎よ 幼馴染のつばきが病鬼に犯されて
さぞかし大変な思いをしたことだろ」
「見てわかるだろ」
その無礼な振る舞いにリツが駆け寄る。
「仏様に向かってそんな態度を」
「まあまあリツよ それより本題に入ろう
この世を蝕む病鬼の治し方についてだ」
仏様の言葉に桃太郎は興味を示し「あるのか治し方」と聞いた。
「その治し方というのは七人の鬼を倒すことだ 病鬼の正体は七人の鬼の妖気によるもの さすればつばきだけではなく他の病鬼に蝕まれている民たちを救えるであろう」
桃太郎はその言葉につぶやく。
「結局俺は鬼を倒さなくちゃいけないようだな」
そして桃太郎は仏様に言う。
「わかったよ 俺がその七人の鬼全て潰すそれでつばきの命が助かるなら安いもんだ」
桃太郎の決意に仏様は頷いた瞬間桃太郎に桃色の光る球体を当てるその球体は体に吸収されるとともに力が湧いてきた。
「桃太郎ソナタには力を与える その力がこれからの旅路に役に立つだろう そして一人では不安だろうからリツを案内役として連れて行け」
「えっ 私がですか」
リツは初耳らしく仏様に聞き返した。
「では ソナタの旅路を応援しているぞ桃太郎」
目を覚ますとおじいさんとおばあさんが目の前にいた。
「太郎玄関で倒れたって爺様から」
「心配したぞ 太郎」
おじいさんとおばあさんは泣きながら抱きしめていた。
そして二人に抱きしめられていた桃太郎は口を開いた。
「じいちゃん ばあちゃん…俺 旅に出たい」
第二章 旅立ち
そして翌日 おばあさんが見繕ってくれた着物とおじいさんがくれた刀を装備した。
「すっかり凛々しくなって」
桃太郎は複雑な気分だった、昨日いきなり旅に出たいと口にして一番困惑し心配してくれたのはおばあさんだったおじいさんも混乱していて家族は慌てていたがなんとか説得することに成功した。
「あと旅の時の着替えと3枚のお札とお金とあときびだんごを持っておいき」
旅の荷物を素早くまとめたおばあさんの凄さに感心しつつ、おじいさんがはにかみながら桃太郎に近づく
「ええか太郎……絶対に生きて帰ってこい」
桃太郎はコクリと頷いた。
そして生まれ育った村を旅立った桃太郎凛々しい顔をしながら森の中に入るが…そこで早速ピンチに陥る。
「きびだんご……食べ過ぎてもう無くなっちまった…」
おばあさんからもらったきびだんごを早速食べた桃太郎はあまりに美味しいきびだんごをついつい食べ過ぎてしまいいつのまにかなくなってしまった。
「まずい…」
桃太郎と七人の鬼完結
「こら勝手に完結させちゃダメですよ」
小さな妖精の姿のリツが目の前にいた。
「どうしたんだ ティンカー」
「他作品の妖精キャラの名前を出さないでください わすれたんですか私は貴方の案内役ですよ」
桃太郎はしばらく考えながら思い出したと言う顔をしながらリツを見ていた。
「全くそれよりきびだんごを早速食べるだなんてあり得ないわ それじゃお供ができないじゃない」
「きびだんごで鬼退治に行く物好きなんているわけないだろ」
桃太郎はツッコミをいれた。
「でも今後の食糧が無くなっちまった腹減った」
桃太郎がお腹を鳴らしているとどこからかシチューの香りが漂ってきた。
「美味しそうな匂い」
その匂いに釣られた桃太郎。
「待ってください桃太郎」そんな桃太郎についていくリツ。
その匂いの元はレンガ仕込みの家。
「なんで日本昔話の世界に西洋の昔話が入ってきているの」
リツのツッコミを無視し、家の中に入る桃太郎。
そこにはシチューの鍋とそこに眠る婦人?を見つけた。
「お邪魔します 俺腹減っているからシチュー食べてもいいですか……」
桃太郎の言葉にベットに寝る婦人?は答えた。
「その前に貴方の顔を見せてくれませんでしょうか」
桃太郎は違和感を覚えたがお腹が空き過ぎて思考回路がまわらず、婦人?が寝るベットに顔を近づけた。
その婦人?は明らかに大きかった。
そしてその婦人?は頭から桃太郎をガブリと飲み込もうとしたがその瞬間の隙をつき刀を手に取りお腹を掻っ捌いた。
婦人⁇は悲鳴をあげると中から婦人と赤い頭巾の女の子そして狩人の男性まで出てきた。
婦人の正体は人食いの人狼で婦人と女の子と狩人はこの狼に食べられていたらしい。
「ありがとうございます なんとお礼をしていいか」
「ありがとう 着物のお兄ちゃん」
「感謝します」
三人からお礼を言われている時 お腹がぐーとなった。
そして婦人のご好意により今夜はシチューと寝床を提供してもらった。それから狩人からは
お金とそして同じ帽子もプレゼントされ、女の子からはぶどう酒とパンまでもらう。
旅で早速幸運が巡ってきたと桃太郎は思った。
婦人は見よう見まね(レシピ本で学んだらしい)だがきびだんごも作ってくれた。これでしばらくは食糧には困らない。そして狩人からこんな話も聞いていた。
この近くの山にかつて三蔵法師というお坊に使えていたが恩師と仲間を裏切って殺害した石猿の孫悟空が封印されているという噂。
桃太郎はその噂に興味を示し明日その山に行くことにしベットで眠りについた。
ある所におじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へ芝刈りにおばあさんは
川に洗濯に行きました。
おばあさんが川で洗濯をしているとどんぶらこどんぶらこと川上から桃が流れてきました。
おばあさんはその桃を家に持って帰り芝刈りから帰ってきたおじいさんと食べようとその桃を割ると中から男の子が生まれてきました。
子供がいなかったおじいさんとおばあちゃんは
その男の子に桃太郎という名前をつけました。
時は同じく天界にである世界中の神様達会議が行われていました。
「鬼ヶ島の鬼達が目醒めた」
世界中神様達は大混乱に陥りました。
ある神様はいいました。
「鬼ヶ島の鬼達は確か数千年前に封印したはずでは」
「たった数千年の封印なんて奴らにとって1時間遊戯ができないぐらい認識だ その間に封印が解く方法なんていくらでも模索できる」
「どうするんだよ」
そして仏様が手を上げました。
「皆さまご安心を鬼達の件は彼にお任せしましょう」
そして仏様は桃から生まれた赤子を神々に見せこう言いました。
「桃から生まれた聖なる子 名は桃太郎
彼が鬼どもからこの世界を救ってくれるでしょう」
神々はその言葉に歓喜をあげました。
そして数年後 桃太郎と名付けられた赤子は立派な青年になりました。
桃太郎は黒い肌と白い髪をした珍妙な見た目でしたが何故か村では迫害されず村人と普通に暮らしていました。
「本当この村って変な村だよな……」
薪を運んでいた桃太郎はそう呟きました。
薪を運び終わりおばあさんの料理の手伝いました。
「モモ 今夜は桃の大好きなたぬき汁だよ たんとお食べ」
「おっやった!!」
おばあさんと楽しそうにおしゃべりしているとおじいさんが帰ってきた。
「じいちゃんおかえりー」
「おう 太郎ただいま」
おじいさんはにこりと笑いながら居間に座りました。
そして三人で食事をしているとおばあさんは
隣の村の噂話を話しました。
「最近病鬼になった隣の村で出たらしいわ 爺様」
「そうか……あの村はもうすぐ終わるな」
おじいさんが汁を啜りながら神妙な顔をして囲炉裏の火を見ていた。
最近病鬼という謎の疫病が流行っていた
黒い斑点模様が現れ咳や高熱などの症状現れ最悪死に至る…この病気は不治の病であり感染力が高いため一人かかれば鼠算式にどんどん増えていく……
そして食事を終え、三人は眠りにつく
桃太郎は夢を見ていた。
鏡のように透き通る水面と壮大な夜空桃太郎はどことなく懐かしさを感じていた……
ピチャリと水面を歩いていると桃色の髪をした
少女と目があったが無視をして遊んでいると
「私の存在を無視しないでください 桃太郎様」桃太郎に近寄り名前を言うと桃太郎は離れた。
「お前誰 もしかしてコスプレイヤー」
「こすぷれいやー?じゃありません 私はリツ
仏様の使いのものです」
「仏様の使い?それにしては露出が高いしもっと着物ぽい感じゃねぇの?世界観が……」
「メタ的なアレはNGで…」
コントのようなやり取りをしつつ本題に入る。
「こほん……しばらく間がありましたが本題に入ります……桃太郎貴方が産まれてから十七年見守りましたそして青年まで成長した頃合いに使いである私が貴方に仏様から伝言を伝え導くのが私の仕事です そして伝言とは貴方がこの先何をするべきか伝えるために貴方の夢にこうして存在できます
そして伝言というのは……」
桃太郎がリツの言葉を遮る。
「リツ様……仏様の伝えたいことはわかります
自分以外の他の神を蹴散らせという意味ですね」
「違います」
若干怒り気味でリツが訂正する。
「仏様は貴方に鬼ヶ島に封印されていた七人の鬼を退治してほしいのです」
「やだ」
数秒で断った桃太郎に唖然とするリツ
「ええっ」
「いきなり使いの存在的なやつが現れて仏様の命だから鬼退治に行けって素直に行くバカはいない そもそも胡散臭そう」
はっきり言われ愕然とするリツをみる。
「そうですよね では決意が固まったら迎えにいきますね」
リツはそういうと共に目を覚ました桃太郎
「なんなだったんだろう一体……」
朝日が昇ると共に桃太郎は川に向かった。
川で水浴びをしている桃太郎。
「…鬼退治なんて絶対無理仏様の頼みでも無理」
冷たい水で顔を洗っていると一人の娘が現れた。
「太郎 こんな朝早くに……」
「あーつばきちょっと水浴びをしていたんだ」
短髪の中性的な女の子名前はつばき 桃太郎より3歳年下の幼馴染である。
「まあ別にいいけどさ……あっそれよりさ
きゅうり一緒に食べない」
「食べる」
桃太郎はつばきと共にきゅうりを食べつつ夢のことを話していた。
「へー仏様のお使いがね~太郎なら倒せるんじゃない 剣術じゃあんたが村一番に強いんだし」
「村じゃね相手は鬼だぞ 勝ち目がない
正直言って自信がない」
つばきはきゅうりを一口食べると桃太郎に話す。
「太郎は悪いように考えちゃう癖があるけど……
太郎はできるやつだなってアタシは思っているよ」
「つばき」
つばきのその言葉にグッとくるものを感じた桃太郎はきゅうりを噛み締めた。
その瞬間川から蜘蛛のような生き物が現れつばきに襲い掛かろうとした。つばきが思わず手元のきゅうりを落としたその瞬間桃太郎が魚に蹴りを入れた。
「つばき 大丈夫か」
つばきはその化け物を目にして尻餅をつき、足がすくんでしまい動けずにいた。桃太郎はつばきをおんぶし、森の中を走るが化け物は二人を追いかけてきた。
「畜生追いかけてきやがった」
やがて森の中は化け物が放つ妖力によって枯れ果てているがそれでも走り続けていたが追いつかれてしまった。化け物は長い足で二人を追い込もうとした。
(畜生)
桃太郎はつばきを守りつつ化け物を睨んだその瞬間遠くから和太鼓の音が聞こえ化け物はその音を聞くとその場から去っていった。
「…はぁ……助かった」
桃太郎はつばきに駆け寄る。汗をかきながら倒れ込むつばきの右腕には黒い斑点模様が浮かび上がっていた。
「つばき」
大声で叫んだ桃太郎の声を聞きおじいさんは
桃太郎のいるところに向かうとそこには泣いている桃太郎と病鬼に犯されたつばきがいた。
桃太郎がおじいさんの存在に気づき駆け寄る。
「じいちゃん つばきが」
「ひとまず村の寺につばきを連れて行こう
話はそれからだ」
そしてつばきをふたたびおんぶし、村の寺に
連れて行く。
病鬼のつばきを寺まで連れて行き、病鬼になった経緯を村長に話したがその時につばきの父親に殴られた。
「この疫病神がよくも娘を」
興奮状態の父親におじいさんはなだめる。
「太郎 お前は先に家に帰ればあちゃんとじいちゃんがなんとかするから」
桃太郎はいわれたとおりに家に帰る。
ジンジンと痛む頬を押さえながら死んだように眠りについた。
そしてまた夢の中に
「またこの夢か」
また雲の上にいる夢
「桃太郎 桃太郎や」
自身を呼ぶ声に振り向くと金色に光る仏様が
穏やかな表情で見ていた。
「桃太郎よ 幼馴染のつばきが病鬼に犯されて
さぞかし大変な思いをしたことだろ」
「見てわかるだろ」
その無礼な振る舞いにリツが駆け寄る。
「仏様に向かってそんな態度を」
「まあまあリツよ それより本題に入ろう
この世を蝕む病鬼の治し方についてだ」
仏様の言葉に桃太郎は興味を示し「あるのか治し方」と聞いた。
「その治し方というのは七人の鬼を倒すことだ 病鬼の正体は七人の鬼の妖気によるもの さすればつばきだけではなく他の病鬼に蝕まれている民たちを救えるであろう」
桃太郎はその言葉につぶやく。
「結局俺は鬼を倒さなくちゃいけないようだな」
そして桃太郎は仏様に言う。
「わかったよ 俺がその七人の鬼全て潰すそれでつばきの命が助かるなら安いもんだ」
桃太郎の決意に仏様は頷いた瞬間桃太郎に桃色の光る球体を当てるその球体は体に吸収されるとともに力が湧いてきた。
「桃太郎ソナタには力を与える その力がこれからの旅路に役に立つだろう そして一人では不安だろうからリツを案内役として連れて行け」
「えっ 私がですか」
リツは初耳らしく仏様に聞き返した。
「では ソナタの旅路を応援しているぞ桃太郎」
目を覚ますとおじいさんとおばあさんが目の前にいた。
「太郎玄関で倒れたって爺様から」
「心配したぞ 太郎」
おじいさんとおばあさんは泣きながら抱きしめていた。
そして二人に抱きしめられていた桃太郎は口を開いた。
「じいちゃん ばあちゃん…俺 旅に出たい」
第二章 旅立ち
そして翌日 おばあさんが見繕ってくれた着物とおじいさんがくれた刀を装備した。
「すっかり凛々しくなって」
桃太郎は複雑な気分だった、昨日いきなり旅に出たいと口にして一番困惑し心配してくれたのはおばあさんだったおじいさんも混乱していて家族は慌てていたがなんとか説得することに成功した。
「あと旅の時の着替えと3枚のお札とお金とあときびだんごを持っておいき」
旅の荷物を素早くまとめたおばあさんの凄さに感心しつつ、おじいさんがはにかみながら桃太郎に近づく
「ええか太郎……絶対に生きて帰ってこい」
桃太郎はコクリと頷いた。
そして生まれ育った村を旅立った桃太郎凛々しい顔をしながら森の中に入るが…そこで早速ピンチに陥る。
「きびだんご……食べ過ぎてもう無くなっちまった…」
おばあさんからもらったきびだんごを早速食べた桃太郎はあまりに美味しいきびだんごをついつい食べ過ぎてしまいいつのまにかなくなってしまった。
「まずい…」
桃太郎と七人の鬼完結
「こら勝手に完結させちゃダメですよ」
小さな妖精の姿のリツが目の前にいた。
「どうしたんだ ティンカー」
「他作品の妖精キャラの名前を出さないでください わすれたんですか私は貴方の案内役ですよ」
桃太郎はしばらく考えながら思い出したと言う顔をしながらリツを見ていた。
「全くそれよりきびだんごを早速食べるだなんてあり得ないわ それじゃお供ができないじゃない」
「きびだんごで鬼退治に行く物好きなんているわけないだろ」
桃太郎はツッコミをいれた。
「でも今後の食糧が無くなっちまった腹減った」
桃太郎がお腹を鳴らしているとどこからかシチューの香りが漂ってきた。
「美味しそうな匂い」
その匂いに釣られた桃太郎。
「待ってください桃太郎」そんな桃太郎についていくリツ。
その匂いの元はレンガ仕込みの家。
「なんで日本昔話の世界に西洋の昔話が入ってきているの」
リツのツッコミを無視し、家の中に入る桃太郎。
そこにはシチューの鍋とそこに眠る婦人?を見つけた。
「お邪魔します 俺腹減っているからシチュー食べてもいいですか……」
桃太郎の言葉にベットに寝る婦人?は答えた。
「その前に貴方の顔を見せてくれませんでしょうか」
桃太郎は違和感を覚えたがお腹が空き過ぎて思考回路がまわらず、婦人?が寝るベットに顔を近づけた。
その婦人?は明らかに大きかった。
そしてその婦人?は頭から桃太郎をガブリと飲み込もうとしたがその瞬間の隙をつき刀を手に取りお腹を掻っ捌いた。
婦人⁇は悲鳴をあげると中から婦人と赤い頭巾の女の子そして狩人の男性まで出てきた。
婦人の正体は人食いの人狼で婦人と女の子と狩人はこの狼に食べられていたらしい。
「ありがとうございます なんとお礼をしていいか」
「ありがとう 着物のお兄ちゃん」
「感謝します」
三人からお礼を言われている時 お腹がぐーとなった。
そして婦人のご好意により今夜はシチューと寝床を提供してもらった。それから狩人からは
お金とそして同じ帽子もプレゼントされ、女の子からはぶどう酒とパンまでもらう。
旅で早速幸運が巡ってきたと桃太郎は思った。
婦人は見よう見まね(レシピ本で学んだらしい)だがきびだんごも作ってくれた。これでしばらくは食糧には困らない。そして狩人からこんな話も聞いていた。
この近くの山にかつて三蔵法師というお坊に使えていたが恩師と仲間を裏切って殺害した石猿の孫悟空が封印されているという噂。
桃太郎はその噂に興味を示し明日その山に行くことにしベットで眠りについた。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
変人しかいないアパートにて。不毛すぎるアタシの毎日
コダーマ
青春
【うちに突然、桃太郎が住みつきだした!】
家に帰ると何かいる。
チョンマゲ結って、スーツにピンクのネクタイ。
ワラジを履いたメガネ男。
「桃太郎」と名乗ったソイツは、信じられないことにアタシの部屋に居座る気だ。
高校受験に失敗したリカが住むのは、完璧美人の姉が経営するアパート(ボロ)。
キテレツな住人たちを相手に、リカは関西人のサガで鋭いツッコミを入れまくる。
魔物界最強妻(ウサギ)と自称最弱夫(男の娘)の、もふっと世界ぶらり新婚旅行
猫33缶『ねこみみかん』
ファンタジー
この物語は、異世界に転生した香月莉緒と、最強妻のイースター(ウサギ)との、基本ゆるい結婚生活を書いたお話しです。たまに戦います。俺つえー系ではありません。主人公は、戦うことは滅多にありません。てか、そんな力ありません。ほとんど妻が戦います。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる