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スピネルの秘密
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「エルフって器用だよなぁ」
「…………言っておきますが、こんなものの為に魔力を使ったのは初めてですからね」
「はぁ、まぁそりゃそうだろうが………しっかしこれ、一儲け出来そうだよな?」
「子孫が絶えますよ」
それ以前にこれは魔物を使役出来ることが前提なので、レイノルド様の力なくしては成り立ちませんよとエルヴィンは溜息混じりにそうこぼす。
スピネルとエルヴィンが話しているこれとは、スライムをベースとして創り上げた龍之介の顔と体を模した所謂ラブドール的な物体であった。
伴侶が妊娠中に欲求不満になって不貞を働くというのは万国共通の問題である。特に獣人のような性欲過多の種族にとってはありふれた事柄で、そもそも性に奔放な獣人たちは浮気を浮気と割り切ることが出来る為、問題になるケースは少ない。
とは言え、中には嫉妬深い連中もいる。頭ではわかっていても気持ちがついていかない、という輩も少数だが存在しているのだ。(狼くんなんかはこのタイプである)
そこでレイノルドが考案したのがコレである。常日頃龍之介の体内を這い回っているスライムだから出来ること!というわけで、龍之介の体の構造や中の締まりやら何やらまで学習させたスライムをエルヴィンの精霊魔法(何に使っとんねんというツッコミは敢えてしない)で側を創りあげ、龍之介そっくりのラブドールを創作したのである。
勿論これは龍之介には内緒である。ほぼ100%の確率で気持ち悪がられるに違いないからだ。
スピネルも実際使用するまではキモッと思っていたのだけれど、興味本位で挿入してみたところなんと龍之介に挿れた時とほぼ一緒の感触であった。スライムってすごいのな…と感心してしまった程である。
龍之介以外の誰かとセックスするのも相手を探すのも面倒だと感じていたスピネルにとって、このなんちゃって龍之介ラブドールは丁度良い性欲のはけ口となった。ちょっと突っ込んでる姿は間抜け過ぎるので人目には晒せないが、反応が返ってこない以外は中々悪くない仕上がりである。
(レイノルドも一応、龍之介の体のこと考えてやってるんだなぁ…)
と、ちょっと感動も覚えつつ
スピネルは溜まった性欲をコレで適度に発散していたのであった。
よって生身の龍之介を久しぶりに抱いた時も、それほどがっつくことなく優しく抱くことが出来たのであった。なんてことは口が裂けても龍之介には言えないわけだが…
「なあこれ、お前も使ったの?」
「私はそこまで暇じゃありませんので」
「へえ?エルフは性欲もコントロール出来るってか」
「そうですね」
「へーえ…」
気に入らない奴である。でもこのラブドールは会心の出来である。
(龍之介が無事出産するまでは、引き続きお世話になるとするか…)
なんてことを、エルヴィンによるメンテナンスを受けながら考えるスピネルなのであった。
「…………言っておきますが、こんなものの為に魔力を使ったのは初めてですからね」
「はぁ、まぁそりゃそうだろうが………しっかしこれ、一儲け出来そうだよな?」
「子孫が絶えますよ」
それ以前にこれは魔物を使役出来ることが前提なので、レイノルド様の力なくしては成り立ちませんよとエルヴィンは溜息混じりにそうこぼす。
スピネルとエルヴィンが話しているこれとは、スライムをベースとして創り上げた龍之介の顔と体を模した所謂ラブドール的な物体であった。
伴侶が妊娠中に欲求不満になって不貞を働くというのは万国共通の問題である。特に獣人のような性欲過多の種族にとってはありふれた事柄で、そもそも性に奔放な獣人たちは浮気を浮気と割り切ることが出来る為、問題になるケースは少ない。
とは言え、中には嫉妬深い連中もいる。頭ではわかっていても気持ちがついていかない、という輩も少数だが存在しているのだ。(狼くんなんかはこのタイプである)
そこでレイノルドが考案したのがコレである。常日頃龍之介の体内を這い回っているスライムだから出来ること!というわけで、龍之介の体の構造や中の締まりやら何やらまで学習させたスライムをエルヴィンの精霊魔法(何に使っとんねんというツッコミは敢えてしない)で側を創りあげ、龍之介そっくりのラブドールを創作したのである。
勿論これは龍之介には内緒である。ほぼ100%の確率で気持ち悪がられるに違いないからだ。
スピネルも実際使用するまではキモッと思っていたのだけれど、興味本位で挿入してみたところなんと龍之介に挿れた時とほぼ一緒の感触であった。スライムってすごいのな…と感心してしまった程である。
龍之介以外の誰かとセックスするのも相手を探すのも面倒だと感じていたスピネルにとって、このなんちゃって龍之介ラブドールは丁度良い性欲のはけ口となった。ちょっと突っ込んでる姿は間抜け過ぎるので人目には晒せないが、反応が返ってこない以外は中々悪くない仕上がりである。
(レイノルドも一応、龍之介の体のこと考えてやってるんだなぁ…)
と、ちょっと感動も覚えつつ
スピネルは溜まった性欲をコレで適度に発散していたのであった。
よって生身の龍之介を久しぶりに抱いた時も、それほどがっつくことなく優しく抱くことが出来たのであった。なんてことは口が裂けても龍之介には言えないわけだが…
「なあこれ、お前も使ったの?」
「私はそこまで暇じゃありませんので」
「へえ?エルフは性欲もコントロール出来るってか」
「そうですね」
「へーえ…」
気に入らない奴である。でもこのラブドールは会心の出来である。
(龍之介が無事出産するまでは、引き続きお世話になるとするか…)
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