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これって幻術?

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「あれ……この部屋、魔法で……?」
「ロックがかけられていましたね。このロックは王と王妃にしか開けられない」

そう、防犯の為という名目で寝室には魔法がかけられていた。中からは開けられるが外からは開かない。外からは王か王妃の手によってしか扉は開けられないようになっていた。

ならば何故、エルヴィンは今この部屋の中にいるのだろう?

「今重要なのは、そこではないでしょう?この下で蠢いているスライムを取り出して欲しいのでは?」
「あ……ぅ、っく」

エルヴィンは言いながら手のひらで腹の上をぐっと押した。するとその下にいたスライムがエルヴィンの手に押し潰される形で分裂し、奥と浅い部分の両方を同時に刺激しはじめる。なんだこれ、イイところを両方弄られてる気分。へん、これ変になる…

「おや、お楽しみでしたか?」
「ちが……でも、これ、刺激が弱すぎて……逆につら、いぃ」
「スライムに中から吸われるだけじゃ物足りないのですね」
「うっ、…ん、そう、……そう、だからぁ、ね、おねがっ…」

龍之介は必死になって言葉を紡ぐ。何故今この場所にエルヴィンが現れたのか、そんなことはひとまずどうでもよかった。相変わらず頭はぼうっと靄がかかったように晴れないが、快楽に溺れている時はだいたいこんなもんだと無理矢理己を納得させて、龍之介は目の前のエルヴィンに縋りつく。

龍之介としてはとりあえず中にいるスライムを取ってもらって、その上で別室にいる狼くんを呼んできてもらいたかったのだ。
狼くんさえ来てくれたら万事解決、この火照った体を慰めてもらえるはずだと龍之介はエルヴィンのローブに手を伸ばす。

「エ、ルヴィンさ……は、やくぅ」

スライム取って、と龍之介が言うよりも先に、何故かエルヴィンは濡れそぼる龍之介のちんこに手を伸ばしてきた。

「!!?」
「流石はあらゆる殿方を虜にしてきただけのことはありますね。非常に上手なおねだりの仕方です」
「あっ、やだ、出る、そんな扱いたらすぐ、出る、出る………──ッ!」

エルヴィンの手で軽く扱かれただけで簡単にイッてしまった。吐き出した精子を指に絡めながらなおもエルヴィンは龍之介のちんこをぬちぬちと扱いている。けれど最近メスイキばかりだったせいか射精してもちっともスッキリしない。ちんこも気持ちいいけれど、余計に尻の奥が疼いて疼いて仕方がなくなってきた。

「やはりペニスを弄るだけでは満足出来ないようですね」

龍之介の焦ったい気持ちを察しているだろうに、エルヴィンは頑なにちんこしか弄ってくれない。それも気持ちいい、確かに気持ちいいんだけど……と、龍之介は涙目になりながらエルヴィンを見上げる。

そこで、またエルヴィンの目を真正面からみてしまった。


(あれ……これ、本当にエルヴィンさん……?)

瞬間、ふとそんな疑問が脳裏を過ぎった。
エルヴィンさんて、こんな顔だったっけ?と

(すご……なんか、吸い込まれそ…)

きれい。すごくきれい。




その瞬間を境に、龍之介の意識はよりいっそう、混濁していくこととなる。
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