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噛みつき癖は治らない
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「絶対妊娠した…」
レイノルドに後ろから抱きしめられながら、龍之介は顔を覆ってシクシクと泣きはじめる。めっちゃくちゃに中出しされた。お腹がぽっこり膨れるくらいに。これはさすがにやり過ぎである…
「煽ったお前が悪い」
「……………ううぅ」
確かに言った。壊れるくらい激しくしてくれ、と
(でもさ、あれは言葉のあやって言うか……盛り上がってちょっと大袈裟に言っただけって言うか…)
まさか本当に壊されるまで抱かれるとは思わなかった。めちゃくちゃに気持ち良かったけれど、あまりに強い刺激は毒にもなるわけで…
「お前、噛むの止めるって言わなかったっけ…」
「今の私は魔人と魔力回路を共有しているから、回復魔法が使える。だから構わないだろう?」
「いや、どうしてそうなんの…?俺はそもそも痛いのが嫌なんだよ」
「わかっている。だが私はリュウの痛がる顔が好きなんだ。抱けない間、ずっとその顔を思い浮かべて自慰をしていた」
「(とんでもなく要らねぇ情報…)」
だが流石に子を宿したら傷をつけることはしないと約束してくれたので、噛み癖については一旦保留することにした。結局性癖なんてそう簡単に治せるものではないのである。妥協も必要…なのだ…(多分)
「治癒の力のおかげで裂傷の方は完治しているようだが、他に痛むところはないか?」
「………気遣いは有難いけど…」
その優しさを行為中に発揮出来ないもんかね、とつい思ってしまう龍之介であった。
とは言え、噛みつく行為に興奮を覚える(らしい)レイノルドにとっては、自身が快楽を得る為の重要な手段なのであって……要は恋人、否伴侶となるこちらが折れるしかない部分なのだろう……
(我ながら、物分かりが良すぎる気がする)
「……まあ、しょうがねぇか」
「うん?」
「半獣人だから噛みつくのかって思ってたけど、そんな理由じゃなかったみたいだしな」
「私が噛み付くのは、どちらかと言えば母方の血の方に原因がありそうだがな」
「えっ」
「吸血衝動がある魔物だったと聞いている」
「それって、吸血鬼的な何か…?」
「さあな、詳しくは知らん」
「予想外の展開…」
そういや噛まれた後いつも血を舐められていた気がする、と今更ながらに思い返す。されている最中は痛みが勝っている為、舐めたり吸ったりされていてもあまり頓着していなかったし、勿論ピストンされればそちらから齎される快楽で意識は持っていかれてしまう。
もっと言えば噛まれた時は瞬間的に痛いのだが、その後は継続する痛みに慣れてしまっていることが多い。その為行為後にあらためて傷の深さと後からやってくる酷い疼痛に頭を抱えることになるのである。
「ま、まぁ噛みついて興奮するなら仕方ないよな。とりあえず妊娠中はやめてくれるならもうそれでいいや…」
「失血死する前に回復してやるからな」
「(そんなウキウキで言われても…)」
色々言いたいことはあるのだが、もうなんだか面倒臭くなってきた。たっぷり注がれたレイノルドの子種で腹はパンパンだし、漏れ出てこないよう栓をされるしでちょっと腹の具合がよろしくないのである。
それでもいつもなら即腹を下しそうなところだが、そうはなっていないところをみるとやはり体の中が作りかえられているというのは本当のことらしい。勝手に濡れるしいつもより感じやすかったのも事実だった。
(もしかしたら、すぐ妊娠しちゃうかも?)
なんて、その時の龍之介は軽く考えていた。
だが妊活とは、当然そんな甘いものではないのである。
レイノルドに後ろから抱きしめられながら、龍之介は顔を覆ってシクシクと泣きはじめる。めっちゃくちゃに中出しされた。お腹がぽっこり膨れるくらいに。これはさすがにやり過ぎである…
「煽ったお前が悪い」
「……………ううぅ」
確かに言った。壊れるくらい激しくしてくれ、と
(でもさ、あれは言葉のあやって言うか……盛り上がってちょっと大袈裟に言っただけって言うか…)
まさか本当に壊されるまで抱かれるとは思わなかった。めちゃくちゃに気持ち良かったけれど、あまりに強い刺激は毒にもなるわけで…
「お前、噛むの止めるって言わなかったっけ…」
「今の私は魔人と魔力回路を共有しているから、回復魔法が使える。だから構わないだろう?」
「いや、どうしてそうなんの…?俺はそもそも痛いのが嫌なんだよ」
「わかっている。だが私はリュウの痛がる顔が好きなんだ。抱けない間、ずっとその顔を思い浮かべて自慰をしていた」
「(とんでもなく要らねぇ情報…)」
だが流石に子を宿したら傷をつけることはしないと約束してくれたので、噛み癖については一旦保留することにした。結局性癖なんてそう簡単に治せるものではないのである。妥協も必要…なのだ…(多分)
「治癒の力のおかげで裂傷の方は完治しているようだが、他に痛むところはないか?」
「………気遣いは有難いけど…」
その優しさを行為中に発揮出来ないもんかね、とつい思ってしまう龍之介であった。
とは言え、噛みつく行為に興奮を覚える(らしい)レイノルドにとっては、自身が快楽を得る為の重要な手段なのであって……要は恋人、否伴侶となるこちらが折れるしかない部分なのだろう……
(我ながら、物分かりが良すぎる気がする)
「……まあ、しょうがねぇか」
「うん?」
「半獣人だから噛みつくのかって思ってたけど、そんな理由じゃなかったみたいだしな」
「私が噛み付くのは、どちらかと言えば母方の血の方に原因がありそうだがな」
「えっ」
「吸血衝動がある魔物だったと聞いている」
「それって、吸血鬼的な何か…?」
「さあな、詳しくは知らん」
「予想外の展開…」
そういや噛まれた後いつも血を舐められていた気がする、と今更ながらに思い返す。されている最中は痛みが勝っている為、舐めたり吸ったりされていてもあまり頓着していなかったし、勿論ピストンされればそちらから齎される快楽で意識は持っていかれてしまう。
もっと言えば噛まれた時は瞬間的に痛いのだが、その後は継続する痛みに慣れてしまっていることが多い。その為行為後にあらためて傷の深さと後からやってくる酷い疼痛に頭を抱えることになるのである。
「ま、まぁ噛みついて興奮するなら仕方ないよな。とりあえず妊娠中はやめてくれるならもうそれでいいや…」
「失血死する前に回復してやるからな」
「(そんなウキウキで言われても…)」
色々言いたいことはあるのだが、もうなんだか面倒臭くなってきた。たっぷり注がれたレイノルドの子種で腹はパンパンだし、漏れ出てこないよう栓をされるしでちょっと腹の具合がよろしくないのである。
それでもいつもなら即腹を下しそうなところだが、そうはなっていないところをみるとやはり体の中が作りかえられているというのは本当のことらしい。勝手に濡れるしいつもより感じやすかったのも事実だった。
(もしかしたら、すぐ妊娠しちゃうかも?)
なんて、その時の龍之介は軽く考えていた。
だが妊活とは、当然そんな甘いものではないのである。
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