社畜サラリーマンの優雅な性奴隷生活

異世界エロの定番

「…………で、これはいったいどういうつもりだ…？」
「……………そうだな」

拘束プレイというやつかな、とレイノルドは1ミリも表情を変えずにそうのたまった。かな、じゃねえよ！これ以上ないほど俺、今、拘束されてますけど！？

「魔人が試させろと煩いのでな」
「な、にを？」
「性行が最後まで出来るのか否か」
「それは意識のある状態で…？」
「尚且つ、魔人が覚醒している状態で」
「こ、」

子作りにはまだ早いよな…？と聞く声はかなり、我ながらうわずっていた。怖くなんてない。うそ、やっぱりまだ怖いんです、けど…ね…？

「リュウはまだ妊娠出来る体ではないだろう？それに、子を孕むのは即位してからだ。面倒だがこうなってしまっては手順を踏むより他ないだろう」
「あ、王になるのはもうOKなんだ？」
「………………」
「（うわ、めっちゃ嫌そうな顔された…）」

やっぱり本意ではないんだな、と龍之介は理解する。だが今はこれ以上踏み込まない。それどころではないからだ。

「セックスすんのは、まあいいとして…」
「（いいのか）」
「こんなガッチリ、拘束する意味ある？そもそも俺、いっつも抵抗してるけど、ほぼほぼお前に無力化されてるよな？」
「それはそうだが、この触手はこちらと感覚が共有されていて…」
「これ触手だったの！？」

気付いてなかった！と龍之介は首を精一杯反らせて確認しようとする。そう言われてみればなんだかヌルヌルしている気がする。手首も足首も全然ここからじゃ確認出来ないけど。

「なんだ、コレに興味があるのか？」
「あっ、」

いや、無いです。と、龍之介は心を無にする。ここで変に反応してしまうとレイノルドの思う壺である。いや、この場合魔人の…なのかな…？

「そうだな、まずは少し触手で遊んでやろうか」
「いや、いいです、間に合ってます、俺そもそも触手とか…おぶべっ」

オイィ！！喋ってる途中で口ん中に触手突っ込んでくんなよ！！

と、龍之介は言いたかったのだけれど、口の中いっぱいに詰まっている触手がそれを許してはくれなかった。なにこれ、ゴムみたいな感触なのにヌメヌメしてるしピチピチ動くしき、気持ち悪ぅぅ…！

「んぅっ！？」

口の中の触手以外にも、一斉に体中に這い回る感触がする。ニュルニュルと蠢くそれは明確な意志を持って龍之介の耳朶やらうなじやら脇腹やら内腿やらに絡みついてくる。く、くすぐったい…！

と、思っていたら、急に触手が卑猥な動きをはじめた。まるで舌で舐められているかのような感触と、吸われているような感覚に思わず口からくぐもった声が漏れる。口の中の触手がなかったら、完全にえっちな声をあげていただろう。セーフ…だよな…？という顔でレイノルドを見上げると、そこには心底たのしそうな顔をしたレイノルドが立っていた。あ、駄目だこの顔は──

（完全なドSスイッチ入っとる…）

嫌な予感しかない。そしてそれは、往々にして現実のものとなるのであった…