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フライングです
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眉間に中指を押しあてる。ぐいぐいと寄っている皺を伸ばしてやると、うーんと寝返りを打たれた。
レイノルドは睡眠魔法をかけると、龍之介の傍らに腰かける。そうして久しぶりの逢瀬を一方的に楽しむことにした。
着ていたシャツのボタンを片手で器用に外していく。ゆっくりと露わになる白い肌の上に、いくつかの鬱血の痕を見つけると、上書きするようにキスをしていった。より濃く、深く残るように強く吸う。深い眠りに落ちているはずの龍之介は、けれど僅かに身じろぎをする。突き出された淡い色の突起を舌で捏ねると、んぅ…と口から色っぽい溜息が聞こえてきた。もしかすると今頃いやらしい夢を見ているのかもしれない。レイノルドは微かに反応を見せた下半身に触れながら、そんなことを考えた。
首すじに顔を埋めながら深く息を吸い込む。懐かしい甘い香り。男を誘惑し堕落させる匂いだった。途端に下半身が熱を持った。性急に挿入したい衝動に駆られるのを、既の所で堪える。今日のところは触るだけにしておかなければとレイノルドは体を離した。これでもレイノルドはかなり我慢をしていたのだった。
『抱かぬのか』
「抱かない。だから引っ込め、起きるにはまだ早いぞ」
『つまらぬな…それほど滾っておる癖に何故我慢する?意識がないのなら何をしてもわからぬだろうに』
「お前が眠るなら抱きもするが…」
『魔人との性行為に不安があるか?なに、ほんの少しばかり嘔吐するだけよ。前の時も、その前の時もそうじゃった』
「嘔吐だけか?そうじゃないだろう」
『細かいことは覚えていぬ。じゃが、回数を重ねるうちに平気になる。人間とは案外図太い生き物よ』
「…………お前がこれまでに抱いた人間たちに、私は爪の先程の興味もないが…」
ただリュウと比べるのも同列に語るのもやめろ、不快である。とレイノルドは言った。
その瞬間、魔人はレイノルドの中で息を殺したように静かになった。興味を失くしたのか諦めたのかは不明であるが、気配が薄くなったのは僥倖だった。これでもう少し戯れられるだろう。龍之介の負担にならないギリギリのところまで……と考えているうちに、気がつけば尻の穴を舐めまわしていた。舌ピストンで奥を刺激してやると勃起したちんこの先から透明な汁がぷくりと溢れ、ダラダラと竿をつたってこぼれ落ちてくる。それを指先に絡めて扱いてやりながら、尻の中をこれでもかと言うほど味わい尽くした。上の方で龍之介が何かを言っているような気もしたけれど、最早耳には届かなかった。はちきれんばかりに聳り立った己の性器を、唾液でぬるぬるになったそこにピタリと押しあてる。ぐっと力を込めたわけでもないのにぬるりと侵入を許した龍之介の中は熱く、うねるように絡みついてきて、レイノルドを離さない。
「……………もう、すぐにイキそうだ…」
抱かない、なんてどの口が言ったものか。
これはもう、一度や二度では到底おさまらないだろう。
相変わらずの名器ぶりに、レイノルドは嬉しそうに目を細める。
結局、エルヴィンが次に部屋のドアを開けるその瞬間まで、レイノルドが意識のない龍之介を手離すことはなかった。
レイノルドは睡眠魔法をかけると、龍之介の傍らに腰かける。そうして久しぶりの逢瀬を一方的に楽しむことにした。
着ていたシャツのボタンを片手で器用に外していく。ゆっくりと露わになる白い肌の上に、いくつかの鬱血の痕を見つけると、上書きするようにキスをしていった。より濃く、深く残るように強く吸う。深い眠りに落ちているはずの龍之介は、けれど僅かに身じろぎをする。突き出された淡い色の突起を舌で捏ねると、んぅ…と口から色っぽい溜息が聞こえてきた。もしかすると今頃いやらしい夢を見ているのかもしれない。レイノルドは微かに反応を見せた下半身に触れながら、そんなことを考えた。
首すじに顔を埋めながら深く息を吸い込む。懐かしい甘い香り。男を誘惑し堕落させる匂いだった。途端に下半身が熱を持った。性急に挿入したい衝動に駆られるのを、既の所で堪える。今日のところは触るだけにしておかなければとレイノルドは体を離した。これでもレイノルドはかなり我慢をしていたのだった。
『抱かぬのか』
「抱かない。だから引っ込め、起きるにはまだ早いぞ」
『つまらぬな…それほど滾っておる癖に何故我慢する?意識がないのなら何をしてもわからぬだろうに』
「お前が眠るなら抱きもするが…」
『魔人との性行為に不安があるか?なに、ほんの少しばかり嘔吐するだけよ。前の時も、その前の時もそうじゃった』
「嘔吐だけか?そうじゃないだろう」
『細かいことは覚えていぬ。じゃが、回数を重ねるうちに平気になる。人間とは案外図太い生き物よ』
「…………お前がこれまでに抱いた人間たちに、私は爪の先程の興味もないが…」
ただリュウと比べるのも同列に語るのもやめろ、不快である。とレイノルドは言った。
その瞬間、魔人はレイノルドの中で息を殺したように静かになった。興味を失くしたのか諦めたのかは不明であるが、気配が薄くなったのは僥倖だった。これでもう少し戯れられるだろう。龍之介の負担にならないギリギリのところまで……と考えているうちに、気がつけば尻の穴を舐めまわしていた。舌ピストンで奥を刺激してやると勃起したちんこの先から透明な汁がぷくりと溢れ、ダラダラと竿をつたってこぼれ落ちてくる。それを指先に絡めて扱いてやりながら、尻の中をこれでもかと言うほど味わい尽くした。上の方で龍之介が何かを言っているような気もしたけれど、最早耳には届かなかった。はちきれんばかりに聳り立った己の性器を、唾液でぬるぬるになったそこにピタリと押しあてる。ぐっと力を込めたわけでもないのにぬるりと侵入を許した龍之介の中は熱く、うねるように絡みついてきて、レイノルドを離さない。
「……………もう、すぐにイキそうだ…」
抱かない、なんてどの口が言ったものか。
これはもう、一度や二度では到底おさまらないだろう。
相変わらずの名器ぶりに、レイノルドは嬉しそうに目を細める。
結局、エルヴィンが次に部屋のドアを開けるその瞬間まで、レイノルドが意識のない龍之介を手離すことはなかった。
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