社畜サラリーマンの優雅な性奴隷生活

色々知りたい？

好きな体位は？
「正面座位」
「後背位」

相手に触られたい性感帯は？
「ち…くび、と尻…」
「舌」

相手のどこが好き？
「えー…か、顔？」
「顔」

相手にされて嬉しいことは？
「終わった後拭いてくれるの」
「イラマチオ」

相手にされて嫌なことは？
「イラマチオ、首絞め、噛みつき、苦しいこと全般」
「家出」

相手の体で好きなところは？
「………ゆび」
「全部」

何してる時がいちばん楽しい？
「二度寝」
「セックス」






「…………見事に噛み合いませんね」
「恥を忍んで答えたのにこの仕打ち…」
「お前がふたりきりの話し合いが嫌だって言うから協力してやってるんだろうが」
「私はふたりで構わないと言った」
「お前とふたりで話し合ってもなんにも解決しねーだろがっ」
「4人で話し合っても解決するとは限りませんが、最善は尽くしましょう」

エルヴィンはそう言うと、まず龍之介の回答をチェックしはじめる。

「正面座位が好きな理由はなんですか？」
「えっ、…（そんなこと聞かれんの？）…か、顔が見えて、密着も出来るから…？」
「なるほど、互いに向き合ってすることで信頼や愛情を確認したいタイプですね。レイノルド様は──」
「後背位。奥まで挿入出来るし深さをコントロールしやすい。それに視覚的にいちばん興奮する」
「…………おぅ」
「とまぁ、こういうこともいちいち話し合わなければ互いに何を考えているかわからない、そういうことですよね？ダームウェル様」
「そうだな。本来ならまず互いの趣味嗜好からはじめるところだが、こいつらに限って言えばセックスがいちばんの落としどころだろう。逆に性生活さえ上手くいってりゃあ他のことも折り合いがついていくはずだ」
「なんちゅう暴論」

だがそうかもしれない、と龍之介は思う。
恋人関係になって早半月が経ったが、龍之介とレイノルドは相変わらず上手く意思の疎通がとれていなかった。にも関わらず寝室を同じにしたことで一緒にいる時間が倍増し、龍之介のストレスは溜まる一方であった。

それもこれもレイノルドに何を言っても響かないのが原因だと龍之介は考えていた。龍之介が文句を言っても悪態を吐いても泣いても喚いても結局は嬉しそうな顔をされるのだ。
これは中々恐ろしいものがある。愛が重いどころの話ではない。

「てか、ふたりともお互いの顔が好きなんだったら顔見てすりゃあいいんじゃねえの？たっぷり正常位で見つめ合ってヤれよ」
「そうですね。イケメンに生まれて良かったですね、レイノルド様」
「……私の顔が好きなのか？リュウ」
「そりゃ、綺麗な顔は好きだよ。お前顔だけは文句なしのイケメンだし、いっ！？」
「あーこらこら、盛るな盛るな」

ダームウェルが抱きついてきたレイノルドを無理矢理引き剥がしてくれる。やっぱりふたりがいてくれて良かった、と心から思う。ダームウェルとエルヴィンがいなければ、いつもこうやっておっぱじまってしまうのだから…