90 / 242
酒は飲んでも呑まれるな
しおりを挟む
調味料の違いや火の扱いに若干手間取ったものの、なんとか夕食を作り終えた龍之介は久々の労働に謎の達成感を覚えていた。
「俺、久しぶりにセックス以外で人の役に立った気がする…」
「切ない台詞だなぁ」
苦笑いされながらワインをあけて、ダームウェルは美味しそうに龍之介の作った夕食を食べてくれる。うーん、作りがいのある良い食べっぷり…
「ぜんぶ美味い」
「……(ちょっと嬉しい)」
良い気分になったところで、龍之介はこの世界に来てこれまた初めてアルコールを摂取した。レイノルドの屋敷では出されなかったし、王様との食事の時も、宿屋に泊まった時でさえ一滴も飲んではいなかった。
「ワイン、飲んでいい?」
「いいぞ」
「やった!白も赤も両方飲んじゃおっと」
久しぶりの飲酒に、すっかり舞い上がっていたのは確かである。それにダームウェルが用意した酒はどれもこれも抜群に美味かった。
ペースも考えずにカパカパグラスをあけ、気付いた時には泥酔状態である。
「派手に酔っ払ったな」
「よっ、……て、ねぇし」
「顔真っ赤かだぞ」
ほら、水飲めよ、とダームウェルは水を飲まそうとしてくるが、龍之介はイヤイヤをして頑なにそれを拒否する。そこにたいした理由はないのだが、何故か全力で拒む龍之介にダームウェルも苦笑いを浮かべる。
「ほんと、酔っ払いのすることはわかんねぇな」
仕方ないとばかりにダームウェルは水を口に含むと龍之介の顎を掴んで口うつしする。
吐き出されるかと思いきや、素直に飲み込む様子の龍之介の反応に、ダームウェルは2、3回その行為を繰り返す。
が、そのうちやはり水ではなく別のものを求めて舌が蠢き出す。どちらからともなく舌を絡め合い、唇に吸いつく。戯れるようなキスを何度も交わすうち、下腹部に熱が集まり出す。ああどうして人は酒を飲むと、セックスがしたくなるのだろうか…
「お前、前より雰囲気エロくなったな。レイノルド以外の男にも抱かれたりしたのか?」
「はぁ?……んだそれ、ヤなこと、思い出させんじゃね、っての…」
「呂律回ってねぇなぁ」
ダームウェルは苦笑して、酒臭い龍之介の唇にキスをする。キスしたままシャツの隙間から乳首を軽く擦る。んっ、と途端に吐息混じりの甘い声が漏れた。
「乳首、感じるか?」
「ンッ、……じる、…っと、触っ…」
「ハハ、積極的になったなぁ」
それとも酔っ払ってるせいか?とダームウェルは笑いながら両方の乳首を指で捏ねたり弾いたりしながら龍之介の反応を楽しんでいる。その間も、互いに深く唇を貪り合う。室内にはキスの淫らな水音とふたりの荒い呼吸だけが響いていた。
「俺、久しぶりにセックス以外で人の役に立った気がする…」
「切ない台詞だなぁ」
苦笑いされながらワインをあけて、ダームウェルは美味しそうに龍之介の作った夕食を食べてくれる。うーん、作りがいのある良い食べっぷり…
「ぜんぶ美味い」
「……(ちょっと嬉しい)」
良い気分になったところで、龍之介はこの世界に来てこれまた初めてアルコールを摂取した。レイノルドの屋敷では出されなかったし、王様との食事の時も、宿屋に泊まった時でさえ一滴も飲んではいなかった。
「ワイン、飲んでいい?」
「いいぞ」
「やった!白も赤も両方飲んじゃおっと」
久しぶりの飲酒に、すっかり舞い上がっていたのは確かである。それにダームウェルが用意した酒はどれもこれも抜群に美味かった。
ペースも考えずにカパカパグラスをあけ、気付いた時には泥酔状態である。
「派手に酔っ払ったな」
「よっ、……て、ねぇし」
「顔真っ赤かだぞ」
ほら、水飲めよ、とダームウェルは水を飲まそうとしてくるが、龍之介はイヤイヤをして頑なにそれを拒否する。そこにたいした理由はないのだが、何故か全力で拒む龍之介にダームウェルも苦笑いを浮かべる。
「ほんと、酔っ払いのすることはわかんねぇな」
仕方ないとばかりにダームウェルは水を口に含むと龍之介の顎を掴んで口うつしする。
吐き出されるかと思いきや、素直に飲み込む様子の龍之介の反応に、ダームウェルは2、3回その行為を繰り返す。
が、そのうちやはり水ではなく別のものを求めて舌が蠢き出す。どちらからともなく舌を絡め合い、唇に吸いつく。戯れるようなキスを何度も交わすうち、下腹部に熱が集まり出す。ああどうして人は酒を飲むと、セックスがしたくなるのだろうか…
「お前、前より雰囲気エロくなったな。レイノルド以外の男にも抱かれたりしたのか?」
「はぁ?……んだそれ、ヤなこと、思い出させんじゃね、っての…」
「呂律回ってねぇなぁ」
ダームウェルは苦笑して、酒臭い龍之介の唇にキスをする。キスしたままシャツの隙間から乳首を軽く擦る。んっ、と途端に吐息混じりの甘い声が漏れた。
「乳首、感じるか?」
「ンッ、……じる、…っと、触っ…」
「ハハ、積極的になったなぁ」
それとも酔っ払ってるせいか?とダームウェルは笑いながら両方の乳首を指で捏ねたり弾いたりしながら龍之介の反応を楽しんでいる。その間も、互いに深く唇を貪り合う。室内にはキスの淫らな水音とふたりの荒い呼吸だけが響いていた。
67
お気に入りに追加
1,635
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
異世界のオークションで落札された俺は男娼となる
mamaマリナ
BL
親の借金により俺は、ヤクザから異世界へ売られた。異世界ブルーム王国のオークションにかけられ、男娼婦館の獣人クレイに買われた。
異世界ブルーム王国では、人間は、人気で貴重らしい。そして、特に日本人は人気があり、俺は、日本円にして500億で買われたみたいだった。
俺の異世界での男娼としてのお話。
※Rは18です
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結済み】準ヒロインに転生したビッチだけど出番終わったから好きにします。
mamaマリナ
BL
【完結済み、番外編投稿予定】
別れ話の途中で転生したこと思い出した。でも、シナリオの最後のシーンだからこれから好きにしていいよね。ビッチの本領発揮します。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜
・話の流れが遅い
・作者が話の進行悩み過ぎてる
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる