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おくすりは程々に
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「殺してくれ」
漸く薬が抜けたのは、夜が明けて昼が過ぎてまた日が暮れはじめてきた頃だった。
「可愛かったぜ?俺のハーレムに入れてやってもいいくらいにはな」
「入んねえよ、もう二度と御免だ」
「あんなによがってたのにか?」
「薬!薬のせいだろうが!!」
「まあそれもあるだろうが…」
それだけじゃないだろう?と王様はピンとシャツの上からでも主張している乳首をツンツンと突く。やめろ!セクハラがひどい!!
「俺の嫁の中でもあんなに乱れまくる女は稀だぞ」
「だからもういいって、その話は…」
散々抱いたんだし、もう気が済んだだろっと龍之介は王様の手を払いのける。
王様はこの国の王様であるが故に、この魔力不毛の地である獣人国のどこにいても、自由自在に魔法が使えるのだそうだ。
なので、散々抱かれてHP 1になっていた龍之介の疲労回復と、諸々傷だらけだった為(洞窟内でヤリまくればね…)治癒魔法、おまけに水魔法の派生である洗浄魔法もかけてくれたのだった。
ついでに着ていたシャツもくれた。なので龍之介は今裸シャツ一枚の状態である。
「なあ、もういいだろ?レイノルドのところに帰してくれよ」
「いいのか?帰しても」
「いいよ、当然だろ」
「俺に散々抱かれて、まだレイノルドの相手をする元気があるのか?」
「………………」
やっぱり、まだ帰りたくないかも…と思ってしまった。さすがに暫く、ちんこは見たくない…
黙り込んだ龍之介の心中を察するように、王様はニヤニヤした表情で龍之介の次の反応を待っている。
(このままこの人の傍にいるのがあんまり良くないってことはわかってる)
話の流れからすると、龍之介はこの王様に拉致られている。今頃レイノルドたちは必死に行方を探しているかもしれない。虎くんや狼くんにもきっとかなり迷惑をかけていることだろう。
(でも、今はもうちょっと、マジで休みたい…)
いくら魔法で体力を回復してくれていても、された記憶はバッチリ残っているわけで
今の龍之介には、体よりメンタルの疲労が深刻な状況だった。
(あんなアホみたいに自分がよがり狂った記憶がハッキリ残ってるの、結構キツい)
おくすりで意識がありませんでした、記憶もあやふやです、なんて言えたら良かったのだが
「ハッキリ、バッチリ、覚えてるんだよなぁ…」
だから死にたくなるのだ。あんな醜態、誰にも見せられない。見せたくない。見られたら死ぬ。
「もう見られてるけどな?」
「お前を殺して俺も死ぬ」
「初めてであんなに気持ち良くなってくれたのはお前だけだ。本気で嫁にくる気はないか?」
「だからそれは薬のせいだって」
「ハハッ、まぁ薬のせいだとしてもだ」
俺は本気でお前が気に入ったんだぜ?と王様がにじり寄ってくる。
相変わらずの見惚れるイケメンだが、半日以上セックスした後だと慣れてもくる。
セックスって不思議だ。行為前と行為後じゃものの見え方が全然違ってくる。
「やっぱ、綺麗な顔の奴とはセックスしない方がいいな…」
いちばん汚くて情けない部分をお互い見せ合ってしまうと、なんだがもう純粋な目で見られなくなってしまうのだ。折角綺麗な顔をしているのだから、ずっと綺麗なままでいて欲しい。
「俺は綺麗なものほど汚したくなるけどな」
「見解の相違だな…」
はぁ、と龍之介は溜息を吐く。
さて、この後いったいどうしようか?
漸く薬が抜けたのは、夜が明けて昼が過ぎてまた日が暮れはじめてきた頃だった。
「可愛かったぜ?俺のハーレムに入れてやってもいいくらいにはな」
「入んねえよ、もう二度と御免だ」
「あんなによがってたのにか?」
「薬!薬のせいだろうが!!」
「まあそれもあるだろうが…」
それだけじゃないだろう?と王様はピンとシャツの上からでも主張している乳首をツンツンと突く。やめろ!セクハラがひどい!!
「俺の嫁の中でもあんなに乱れまくる女は稀だぞ」
「だからもういいって、その話は…」
散々抱いたんだし、もう気が済んだだろっと龍之介は王様の手を払いのける。
王様はこの国の王様であるが故に、この魔力不毛の地である獣人国のどこにいても、自由自在に魔法が使えるのだそうだ。
なので、散々抱かれてHP 1になっていた龍之介の疲労回復と、諸々傷だらけだった為(洞窟内でヤリまくればね…)治癒魔法、おまけに水魔法の派生である洗浄魔法もかけてくれたのだった。
ついでに着ていたシャツもくれた。なので龍之介は今裸シャツ一枚の状態である。
「なあ、もういいだろ?レイノルドのところに帰してくれよ」
「いいのか?帰しても」
「いいよ、当然だろ」
「俺に散々抱かれて、まだレイノルドの相手をする元気があるのか?」
「………………」
やっぱり、まだ帰りたくないかも…と思ってしまった。さすがに暫く、ちんこは見たくない…
黙り込んだ龍之介の心中を察するように、王様はニヤニヤした表情で龍之介の次の反応を待っている。
(このままこの人の傍にいるのがあんまり良くないってことはわかってる)
話の流れからすると、龍之介はこの王様に拉致られている。今頃レイノルドたちは必死に行方を探しているかもしれない。虎くんや狼くんにもきっとかなり迷惑をかけていることだろう。
(でも、今はもうちょっと、マジで休みたい…)
いくら魔法で体力を回復してくれていても、された記憶はバッチリ残っているわけで
今の龍之介には、体よりメンタルの疲労が深刻な状況だった。
(あんなアホみたいに自分がよがり狂った記憶がハッキリ残ってるの、結構キツい)
おくすりで意識がありませんでした、記憶もあやふやです、なんて言えたら良かったのだが
「ハッキリ、バッチリ、覚えてるんだよなぁ…」
だから死にたくなるのだ。あんな醜態、誰にも見せられない。見せたくない。見られたら死ぬ。
「もう見られてるけどな?」
「お前を殺して俺も死ぬ」
「初めてであんなに気持ち良くなってくれたのはお前だけだ。本気で嫁にくる気はないか?」
「だからそれは薬のせいだって」
「ハハッ、まぁ薬のせいだとしてもだ」
俺は本気でお前が気に入ったんだぜ?と王様がにじり寄ってくる。
相変わらずの見惚れるイケメンだが、半日以上セックスした後だと慣れてもくる。
セックスって不思議だ。行為前と行為後じゃものの見え方が全然違ってくる。
「やっぱ、綺麗な顔の奴とはセックスしない方がいいな…」
いちばん汚くて情けない部分をお互い見せ合ってしまうと、なんだがもう純粋な目で見られなくなってしまうのだ。折角綺麗な顔をしているのだから、ずっと綺麗なままでいて欲しい。
「俺は綺麗なものほど汚したくなるけどな」
「見解の相違だな…」
はぁ、と龍之介は溜息を吐く。
さて、この後いったいどうしようか?
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