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虎くんと狼くん
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「人間のオスに興味は?」
レイノルドが問いかける。虎くんと狼くんは互いに顔を見合わせて暫しの沈黙を守った後、ふたり同時に頷いた。
「「そりゃ、あります」」
けど、と狼の方が言葉を続ける。
「恐れながら、我々の生殖器では其方の方を壊してしまいます。下手をすれば殺してしまいかねません」
「勿論加減はしてもらう。ある程度の魔力は持っているだろう?」
「それは、当然多少はありますが…それでも人間が我々のペニスを受け入れられるとはとても思えません」
「だ、そうだよ?リュウ」
お前はどう思う?と話の矛先を向けられ龍之介は即答する。
「はあ、無理ですね」
「でもお前は私のものを毎晩受け入れているだろう?」
「それは、俺に合わせたサイズでの話だろ」
「ほら、大丈夫だそうだよ」
はっ!?と龍之介はレイノルドの顔を二度見する。今の会話の流れの何処でそういう帰結となるのかまるでわからない!
だがレイノルドのその発言を切欠に、目の前の獣人ふたりの目の色があきらかに変わったのを感じた。
あっ、もしかしてその気に…?と思ったその瞬間、後ろからレイノルドの手が伸びてきた。そのまま簡単に龍之介の体は羽交締めされてしまう。
「え、えっ?」
「まずは口でご奉仕してやれ」
口淫は得意だろう?とレイノルドが背後で微笑う。この野郎、と龍之介は顔だけを後ろに向けてレイノルドを睨みつけた。
(この、顔…!)
非常にむかつく顔をしている。目と目が合った瞬間にニイッと喜色満面の笑みで微笑まれ、龍之介は本気で嫌な気分になった。本当に、何処までも悪趣味な主人である。
(………あ、)
気がつけば、目の前に虎と狼が立っていた。
ちょうど龍之介の顔のあたりにふたりの股間がある。なんというか…山、である。
(それ以外の感想が出てこない)
こんな巨大なテント見たことがない。漫画でもない。思わず笑ってしまいそうになる絵面だが、それが現実逃避であることはよくわかっていた。
「リュウ」
「…急かすなよ」
背後から名前を呼ばれ、意を決する。無言のまま突き出されたそれを、龍之介は緩慢な動作で取り出していった。
カチャカチャと音を鳴らしながらベルトをゆるめ、ジッパーをおろす。すると、弾かれるように巨大なちんこがブルン!とスラックスの中から勢い良く飛び出してきた。
「でっ、か!」
思わず、そう口に出してしまった。すると、先に取り出した方の狼くんが頭上で微かに笑う気配がする。
それは馬鹿にした笑いというよりは思いがけず出た、といった類いのもののようで、何故だかそれを聞いた龍之介は彼に親近感を覚えたのであった(むしろ、好印象ですらあった)
「じ、自分のも…!」
あまりのデカさに狼くんのちんこと暫し見つめ合いをしていると、隣りから急いた感じで虎くんの股間も押しつけられてきた。
あんま焦んなよと言いたくなったが、顔を見たらそんな軽口は叩けなくなってしまう。何故ならその顔はまごうことなき虎だからである。
黄褐色で黒い縞模様が特徴的な典型的な雄虎だった。
その目は橙色で、瞳孔は黒い。間近で見ると、途轍もない迫力である。正直、怖い。
レイノルドが問いかける。虎くんと狼くんは互いに顔を見合わせて暫しの沈黙を守った後、ふたり同時に頷いた。
「「そりゃ、あります」」
けど、と狼の方が言葉を続ける。
「恐れながら、我々の生殖器では其方の方を壊してしまいます。下手をすれば殺してしまいかねません」
「勿論加減はしてもらう。ある程度の魔力は持っているだろう?」
「それは、当然多少はありますが…それでも人間が我々のペニスを受け入れられるとはとても思えません」
「だ、そうだよ?リュウ」
お前はどう思う?と話の矛先を向けられ龍之介は即答する。
「はあ、無理ですね」
「でもお前は私のものを毎晩受け入れているだろう?」
「それは、俺に合わせたサイズでの話だろ」
「ほら、大丈夫だそうだよ」
はっ!?と龍之介はレイノルドの顔を二度見する。今の会話の流れの何処でそういう帰結となるのかまるでわからない!
だがレイノルドのその発言を切欠に、目の前の獣人ふたりの目の色があきらかに変わったのを感じた。
あっ、もしかしてその気に…?と思ったその瞬間、後ろからレイノルドの手が伸びてきた。そのまま簡単に龍之介の体は羽交締めされてしまう。
「え、えっ?」
「まずは口でご奉仕してやれ」
口淫は得意だろう?とレイノルドが背後で微笑う。この野郎、と龍之介は顔だけを後ろに向けてレイノルドを睨みつけた。
(この、顔…!)
非常にむかつく顔をしている。目と目が合った瞬間にニイッと喜色満面の笑みで微笑まれ、龍之介は本気で嫌な気分になった。本当に、何処までも悪趣味な主人である。
(………あ、)
気がつけば、目の前に虎と狼が立っていた。
ちょうど龍之介の顔のあたりにふたりの股間がある。なんというか…山、である。
(それ以外の感想が出てこない)
こんな巨大なテント見たことがない。漫画でもない。思わず笑ってしまいそうになる絵面だが、それが現実逃避であることはよくわかっていた。
「リュウ」
「…急かすなよ」
背後から名前を呼ばれ、意を決する。無言のまま突き出されたそれを、龍之介は緩慢な動作で取り出していった。
カチャカチャと音を鳴らしながらベルトをゆるめ、ジッパーをおろす。すると、弾かれるように巨大なちんこがブルン!とスラックスの中から勢い良く飛び出してきた。
「でっ、か!」
思わず、そう口に出してしまった。すると、先に取り出した方の狼くんが頭上で微かに笑う気配がする。
それは馬鹿にした笑いというよりは思いがけず出た、といった類いのもののようで、何故だかそれを聞いた龍之介は彼に親近感を覚えたのであった(むしろ、好印象ですらあった)
「じ、自分のも…!」
あまりのデカさに狼くんのちんこと暫し見つめ合いをしていると、隣りから急いた感じで虎くんの股間も押しつけられてきた。
あんま焦んなよと言いたくなったが、顔を見たらそんな軽口は叩けなくなってしまう。何故ならその顔はまごうことなき虎だからである。
黄褐色で黒い縞模様が特徴的な典型的な雄虎だった。
その目は橙色で、瞳孔は黒い。間近で見ると、途轍もない迫力である。正直、怖い。
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