9 / 239
執事よりメイド、犬より猫派
しおりを挟む
思えばこの世界にきて、ろくに女の子と接触した記憶がなかった。
(か、可愛い女の子だ…!)
龍之介は傷の手当てをされながら、その感動を噛み締める。やっぱり女の子はいい!柔らかくていい匂い!!
まあその女の子に、とんでもない醜態を晒しているわけだが…その部分については深く考えてはいけないと、思考を閉ざす。だって我に返ると、死にたくなるからね…
変態主人により再び全身精子まみれの噛み跡だらけになった龍之介は、気がつくと清潔なベッドの上に寝転んでいた。
そして、その傍らには猫耳のついた可愛らしいメイドさんが、今まさに手当てをしてくれようと軟膏を手にしていたところであった。
彼女はこの屋敷のメイドで名をミアと言うらしい。名前も猫みたいで可愛い!と、龍之介はご機嫌で彼女に促されるまま手当てを受けることになったのだった。
「うっ」
「痛みますか?」
「まあ、それなりに…」
首筋にある噛み跡に傷薬を塗られ、龍之介は思わず顔を顰める。
全然痛くないですよ!と言いたいところだが、実を言うと死ぬほど痛い。牙でも生えてんのかあの男は…
そんな調子で、龍之介の体は全身噛み跡だらけであった。興奮すると噛みつく癖があるのか、イキそうになると噛むのかわからないが、とにかくやたらめったら噛みつかれてしまった。
行為の最中はこちらも興奮していてあまり痛みも気にならないが、ひとたび事が終わればこのザマだ。尻も勿論痛いがそれと同じくらい噛みつかれた箇所がズキズキと痛んで仕方ない。
「回復魔法が使えればいいのですが、生憎この屋敷には使える者がおりません」
「そうなんだ。怪我した時とか、どうしてるわけ?」
「そもそもこの屋敷の者は滅多に怪我をしません。殆どが獣人のハーフかクォーターです。獣人の血が入った者は体が頑丈なので滅多なことで怪我も病気もしないのです」
「へ、へー…」
サラッととんでもないことを言われた気がする。
ということは、あの男も獣人の血が入っているということだろうか…
(だからあんなに性欲が強いのか?というか、一回の射精も長いしちんこも長いし舌も長いのはそのせいか?)
確かにさっきの行為も、セックスというよりは交尾のようだった。動物的というか、なんというか…
なんてことを考えていると、自然と下半身が元気になっていた。マ、マジかー……自分も大概どうかしてるぜと思いながらも、龍之介はチラリと横目でミアを盗み見る。
今は内腿の手当てをしてくれている為、龍之介が勃起していることは勿論気付いているだろう。だがフル無視である。恥ずかしがったり嫌悪した様子もない。その顔はまったくの無である。
(……俺も、誰のこと考えておったててんだよ…)
せっかくこんな可愛い子に手当てしてもらっているのに。
少しもエロい気分にならないどころか、尻の奥が疼いてきてるあたり、もうすっかりあの男のいいように調教された気分である。
(もしかしたら俺、もう一生女の子でイケないのかな…)
そう考えると、涙が出てくる。もうちんこを使う機会さえないのか。
それでも手当てされるなら、男より断然女の子がいい。そこは譲れない、と強く切実に願う龍之介であった。
(か、可愛い女の子だ…!)
龍之介は傷の手当てをされながら、その感動を噛み締める。やっぱり女の子はいい!柔らかくていい匂い!!
まあその女の子に、とんでもない醜態を晒しているわけだが…その部分については深く考えてはいけないと、思考を閉ざす。だって我に返ると、死にたくなるからね…
変態主人により再び全身精子まみれの噛み跡だらけになった龍之介は、気がつくと清潔なベッドの上に寝転んでいた。
そして、その傍らには猫耳のついた可愛らしいメイドさんが、今まさに手当てをしてくれようと軟膏を手にしていたところであった。
彼女はこの屋敷のメイドで名をミアと言うらしい。名前も猫みたいで可愛い!と、龍之介はご機嫌で彼女に促されるまま手当てを受けることになったのだった。
「うっ」
「痛みますか?」
「まあ、それなりに…」
首筋にある噛み跡に傷薬を塗られ、龍之介は思わず顔を顰める。
全然痛くないですよ!と言いたいところだが、実を言うと死ぬほど痛い。牙でも生えてんのかあの男は…
そんな調子で、龍之介の体は全身噛み跡だらけであった。興奮すると噛みつく癖があるのか、イキそうになると噛むのかわからないが、とにかくやたらめったら噛みつかれてしまった。
行為の最中はこちらも興奮していてあまり痛みも気にならないが、ひとたび事が終わればこのザマだ。尻も勿論痛いがそれと同じくらい噛みつかれた箇所がズキズキと痛んで仕方ない。
「回復魔法が使えればいいのですが、生憎この屋敷には使える者がおりません」
「そうなんだ。怪我した時とか、どうしてるわけ?」
「そもそもこの屋敷の者は滅多に怪我をしません。殆どが獣人のハーフかクォーターです。獣人の血が入った者は体が頑丈なので滅多なことで怪我も病気もしないのです」
「へ、へー…」
サラッととんでもないことを言われた気がする。
ということは、あの男も獣人の血が入っているということだろうか…
(だからあんなに性欲が強いのか?というか、一回の射精も長いしちんこも長いし舌も長いのはそのせいか?)
確かにさっきの行為も、セックスというよりは交尾のようだった。動物的というか、なんというか…
なんてことを考えていると、自然と下半身が元気になっていた。マ、マジかー……自分も大概どうかしてるぜと思いながらも、龍之介はチラリと横目でミアを盗み見る。
今は内腿の手当てをしてくれている為、龍之介が勃起していることは勿論気付いているだろう。だがフル無視である。恥ずかしがったり嫌悪した様子もない。その顔はまったくの無である。
(……俺も、誰のこと考えておったててんだよ…)
せっかくこんな可愛い子に手当てしてもらっているのに。
少しもエロい気分にならないどころか、尻の奥が疼いてきてるあたり、もうすっかりあの男のいいように調教された気分である。
(もしかしたら俺、もう一生女の子でイケないのかな…)
そう考えると、涙が出てくる。もうちんこを使う機会さえないのか。
それでも手当てされるなら、男より断然女の子がいい。そこは譲れない、と強く切実に願う龍之介であった。
59
お気に入りに追加
1,616
あなたにおすすめの小説
異世界のオークションで落札された俺は男娼となる
mamaマリナ
BL
親の借金により俺は、ヤクザから異世界へ売られた。異世界ブルーム王国のオークションにかけられ、男娼婦館の獣人クレイに買われた。
異世界ブルーム王国では、人間は、人気で貴重らしい。そして、特に日本人は人気があり、俺は、日本円にして500億で買われたみたいだった。
俺の異世界での男娼としてのお話。
※Rは18です
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる