5 / 242
切れなかったのは奇跡的
しおりを挟む
(酷い目にあった……)
ふかふかのベッドに横たわり、枕に顔を埋めながら龍之介は昨夜のあれこれを回顧する。
正直死ぬかと思った。これは誇張でもなんでもなく、真面目に何度か生命の危機を感じた。
「あ、あー、あー、あー……」
時折思い出したように声を出してみるけれど、やはり上手く発声出来ない。完全に喉がイカれている。
その理由は、考えたくもないのだが…
(イカされすぎて喉が潰れてるなんて…く、屈辱……!)
最初は本当に、ただ痛いだけだった。
どれだけ時間をかけてほぐしても、あの男のちんこが何もかも未経験の龍之介の尻にそう簡単に挿るはずがないのだ。
それなのに、あの男ときたら…!
(あの変態!どすけべ!キス魔!色情狂!!)
どんなに口汚く罵っても気が済まない!あんな性欲なんてありませんよみたいな涼しい顔をして、あの男は龍之介にとんでもない行為の数々を強いたのだ。
(もう俺、お嫁にいけない…)
冗談じゃなくそう思う。何が悲しくて男に尻の穴がめくれるほど舐められて、前立腺をゴリゴリに擦られなければならないのか。
やめてと言ってもきいてくれず、乳首も色と形が変わるまで吸ったり揉んだり捏ねたり噛んだり……おかげで今も両方の乳首が腫れぼったく熱を持ったままである。少しシーツに擦れただけでも痛みが走るし、黙っていても痒くて痒くて仕方ない。
というか、全身が今も悲鳴をあげていた。
上にされたり下にされたり横にされたり持ち上げられたり頭を押さえつけられたり腰だけ掴まれたり……大分無茶な体位を強いられ続けた。
中でも立ちバックからの駅弁で、そのまま部屋の鏡の前まで歩かれた時には死ぬかと思った。
ただでさえ奥まで挿る体位なのに、歩くたびにその振動でさらに奥の奥まで刺激されてしまう。絶対に届いちゃいけないとこまで挿っていた気がすると、龍之介は青ざめる。
そして何より龍之介が恐ろしかったのは、結果として自分が何度も射精し、男に突かれる度めちゃくちゃに感じていたという事実であった。
(むしろ、最後の方は自分から腰を振っていた気もする…)
恐ろしい。これほど恐ろしいことが世の中にあるだろうか。
あんな凶悪なモノに貫かれ、アンアン喘いでいたなんて信じられない。
最初は気持ち悪いだけだったキスも、途中から舌を吸われるだけで勃起が止まらなくなっていた。
舌を絡めて唾液を飲まされ、涙が出るほど激しく体を貪られた。行為は朝方まで続けられ、痛いだけだった挿入はめくるめく快楽を龍之介の体に刻みつけていった。
あんな気持ちのいいこと、もう知らなかった頃には戻れない。
しかし、一夜明けてみればこの通りである。
初めての男とのセックスは想像以上に龍之介の体を苛んだ。喉もそうだが、とにかく体中が軋んで動かない。特に下半身は地獄のように痛かった。
あの快楽の代償がこの惨状だとしたら、龍之介はいったい誰を恨めばいいのだろう?
(俺を抱き潰したあの男か、それとも喜んで腰を振ってしまった自分自身か……)
どちらにしても、もう今日は使い物になりそうにない。ここでひたすら痛みに耐えて、じっとしているしかないだろう。
しかしこの時の龍之介は知る由もなかった。
こんな生活が、この先も永遠に続いていくことを。
ふかふかのベッドに横たわり、枕に顔を埋めながら龍之介は昨夜のあれこれを回顧する。
正直死ぬかと思った。これは誇張でもなんでもなく、真面目に何度か生命の危機を感じた。
「あ、あー、あー、あー……」
時折思い出したように声を出してみるけれど、やはり上手く発声出来ない。完全に喉がイカれている。
その理由は、考えたくもないのだが…
(イカされすぎて喉が潰れてるなんて…く、屈辱……!)
最初は本当に、ただ痛いだけだった。
どれだけ時間をかけてほぐしても、あの男のちんこが何もかも未経験の龍之介の尻にそう簡単に挿るはずがないのだ。
それなのに、あの男ときたら…!
(あの変態!どすけべ!キス魔!色情狂!!)
どんなに口汚く罵っても気が済まない!あんな性欲なんてありませんよみたいな涼しい顔をして、あの男は龍之介にとんでもない行為の数々を強いたのだ。
(もう俺、お嫁にいけない…)
冗談じゃなくそう思う。何が悲しくて男に尻の穴がめくれるほど舐められて、前立腺をゴリゴリに擦られなければならないのか。
やめてと言ってもきいてくれず、乳首も色と形が変わるまで吸ったり揉んだり捏ねたり噛んだり……おかげで今も両方の乳首が腫れぼったく熱を持ったままである。少しシーツに擦れただけでも痛みが走るし、黙っていても痒くて痒くて仕方ない。
というか、全身が今も悲鳴をあげていた。
上にされたり下にされたり横にされたり持ち上げられたり頭を押さえつけられたり腰だけ掴まれたり……大分無茶な体位を強いられ続けた。
中でも立ちバックからの駅弁で、そのまま部屋の鏡の前まで歩かれた時には死ぬかと思った。
ただでさえ奥まで挿る体位なのに、歩くたびにその振動でさらに奥の奥まで刺激されてしまう。絶対に届いちゃいけないとこまで挿っていた気がすると、龍之介は青ざめる。
そして何より龍之介が恐ろしかったのは、結果として自分が何度も射精し、男に突かれる度めちゃくちゃに感じていたという事実であった。
(むしろ、最後の方は自分から腰を振っていた気もする…)
恐ろしい。これほど恐ろしいことが世の中にあるだろうか。
あんな凶悪なモノに貫かれ、アンアン喘いでいたなんて信じられない。
最初は気持ち悪いだけだったキスも、途中から舌を吸われるだけで勃起が止まらなくなっていた。
舌を絡めて唾液を飲まされ、涙が出るほど激しく体を貪られた。行為は朝方まで続けられ、痛いだけだった挿入はめくるめく快楽を龍之介の体に刻みつけていった。
あんな気持ちのいいこと、もう知らなかった頃には戻れない。
しかし、一夜明けてみればこの通りである。
初めての男とのセックスは想像以上に龍之介の体を苛んだ。喉もそうだが、とにかく体中が軋んで動かない。特に下半身は地獄のように痛かった。
あの快楽の代償がこの惨状だとしたら、龍之介はいったい誰を恨めばいいのだろう?
(俺を抱き潰したあの男か、それとも喜んで腰を振ってしまった自分自身か……)
どちらにしても、もう今日は使い物になりそうにない。ここでひたすら痛みに耐えて、じっとしているしかないだろう。
しかしこの時の龍之介は知る由もなかった。
こんな生活が、この先も永遠に続いていくことを。
74
お気に入りに追加
1,636
あなたにおすすめの小説

異世界のオークションで落札された俺は男娼となる
mamaマリナ
BL
親の借金により俺は、ヤクザから異世界へ売られた。異世界ブルーム王国のオークションにかけられ、男娼婦館の獣人クレイに買われた。
異世界ブルーム王国では、人間は、人気で貴重らしい。そして、特に日本人は人気があり、俺は、日本円にして500億で買われたみたいだった。
俺の異世界での男娼としてのお話。
※Rは18です

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜
・話の流れが遅い
・作者が話の進行悩み過ぎてる

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!

【完結済み】準ヒロインに転生したビッチだけど出番終わったから好きにします。
mamaマリナ
BL
【完結済み、番外編投稿予定】
別れ話の途中で転生したこと思い出した。でも、シナリオの最後のシーンだからこれから好きにしていいよね。ビッチの本領発揮します。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます

ド平凡な俺が全員美形な四兄弟からなぜか愛され…執着されているらしい
パイ生地製作委員会
BL
それぞれ別ベクトルの執着攻め4人×平凡受け
★一言でも感想・質問嬉しいです:https://marshmallow-qa.com/8wk9xo87onpix02?t=dlOeZc&utm_medium=url_text&utm_source=promotion
更新報告用のX(Twitter)をフォローすると作品更新に早く気づけて便利です
X(旧Twitter): https://twitter.com/piedough_bl

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる