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切れなかったのは奇跡的
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(酷い目にあった……)
ふかふかのベッドに横たわり、枕に顔を埋めながら龍之介は昨夜のあれこれを回顧する。
正直死ぬかと思った。これは誇張でもなんでもなく、真面目に何度か生命の危機を感じた。
「あ、あー、あー、あー……」
時折思い出したように声を出してみるけれど、やはり上手く発声出来ない。完全に喉がイカれている。
その理由は、考えたくもないのだが…
(イカされすぎて喉が潰れてるなんて…く、屈辱……!)
最初は本当に、ただ痛いだけだった。
どれだけ時間をかけてほぐしても、あの男のちんこが何もかも未経験の龍之介の尻にそう簡単に挿るはずがないのだ。
それなのに、あの男ときたら…!
(あの変態!どすけべ!キス魔!色情狂!!)
どんなに口汚く罵っても気が済まない!あんな性欲なんてありませんよみたいな涼しい顔をして、あの男は龍之介にとんでもない行為の数々を強いたのだ。
(もう俺、お嫁にいけない…)
冗談じゃなくそう思う。何が悲しくて男に尻の穴がめくれるほど舐められて、前立腺をゴリゴリに擦られなければならないのか。
やめてと言ってもきいてくれず、乳首も色と形が変わるまで吸ったり揉んだり捏ねたり噛んだり……おかげで今も両方の乳首が腫れぼったく熱を持ったままである。少しシーツに擦れただけでも痛みが走るし、黙っていても痒くて痒くて仕方ない。
というか、全身が今も悲鳴をあげていた。
上にされたり下にされたり横にされたり持ち上げられたり頭を押さえつけられたり腰だけ掴まれたり……大分無茶な体位を強いられ続けた。
中でも立ちバックからの駅弁で、そのまま部屋の鏡の前まで歩かれた時には死ぬかと思った。
ただでさえ奥まで挿る体位なのに、歩くたびにその振動でさらに奥の奥まで刺激されてしまう。絶対に届いちゃいけないとこまで挿っていた気がすると、龍之介は青ざめる。
そして何より龍之介が恐ろしかったのは、結果として自分が何度も射精し、男に突かれる度めちゃくちゃに感じていたという事実であった。
(むしろ、最後の方は自分から腰を振っていた気もする…)
恐ろしい。これほど恐ろしいことが世の中にあるだろうか。
あんな凶悪なモノに貫かれ、アンアン喘いでいたなんて信じられない。
最初は気持ち悪いだけだったキスも、途中から舌を吸われるだけで勃起が止まらなくなっていた。
舌を絡めて唾液を飲まされ、涙が出るほど激しく体を貪られた。行為は朝方まで続けられ、痛いだけだった挿入はめくるめく快楽を龍之介の体に刻みつけていった。
あんな気持ちのいいこと、もう知らなかった頃には戻れない。
しかし、一夜明けてみればこの通りである。
初めての男とのセックスは想像以上に龍之介の体を苛んだ。喉もそうだが、とにかく体中が軋んで動かない。特に下半身は地獄のように痛かった。
あの快楽の代償がこの惨状だとしたら、龍之介はいったい誰を恨めばいいのだろう?
(俺を抱き潰したあの男か、それとも喜んで腰を振ってしまった自分自身か……)
どちらにしても、もう今日は使い物になりそうにない。ここでひたすら痛みに耐えて、じっとしているしかないだろう。
しかしこの時の龍之介は知る由もなかった。
こんな生活が、この先も永遠に続いていくことを。
ふかふかのベッドに横たわり、枕に顔を埋めながら龍之介は昨夜のあれこれを回顧する。
正直死ぬかと思った。これは誇張でもなんでもなく、真面目に何度か生命の危機を感じた。
「あ、あー、あー、あー……」
時折思い出したように声を出してみるけれど、やはり上手く発声出来ない。完全に喉がイカれている。
その理由は、考えたくもないのだが…
(イカされすぎて喉が潰れてるなんて…く、屈辱……!)
最初は本当に、ただ痛いだけだった。
どれだけ時間をかけてほぐしても、あの男のちんこが何もかも未経験の龍之介の尻にそう簡単に挿るはずがないのだ。
それなのに、あの男ときたら…!
(あの変態!どすけべ!キス魔!色情狂!!)
どんなに口汚く罵っても気が済まない!あんな性欲なんてありませんよみたいな涼しい顔をして、あの男は龍之介にとんでもない行為の数々を強いたのだ。
(もう俺、お嫁にいけない…)
冗談じゃなくそう思う。何が悲しくて男に尻の穴がめくれるほど舐められて、前立腺をゴリゴリに擦られなければならないのか。
やめてと言ってもきいてくれず、乳首も色と形が変わるまで吸ったり揉んだり捏ねたり噛んだり……おかげで今も両方の乳首が腫れぼったく熱を持ったままである。少しシーツに擦れただけでも痛みが走るし、黙っていても痒くて痒くて仕方ない。
というか、全身が今も悲鳴をあげていた。
上にされたり下にされたり横にされたり持ち上げられたり頭を押さえつけられたり腰だけ掴まれたり……大分無茶な体位を強いられ続けた。
中でも立ちバックからの駅弁で、そのまま部屋の鏡の前まで歩かれた時には死ぬかと思った。
ただでさえ奥まで挿る体位なのに、歩くたびにその振動でさらに奥の奥まで刺激されてしまう。絶対に届いちゃいけないとこまで挿っていた気がすると、龍之介は青ざめる。
そして何より龍之介が恐ろしかったのは、結果として自分が何度も射精し、男に突かれる度めちゃくちゃに感じていたという事実であった。
(むしろ、最後の方は自分から腰を振っていた気もする…)
恐ろしい。これほど恐ろしいことが世の中にあるだろうか。
あんな凶悪なモノに貫かれ、アンアン喘いでいたなんて信じられない。
最初は気持ち悪いだけだったキスも、途中から舌を吸われるだけで勃起が止まらなくなっていた。
舌を絡めて唾液を飲まされ、涙が出るほど激しく体を貪られた。行為は朝方まで続けられ、痛いだけだった挿入はめくるめく快楽を龍之介の体に刻みつけていった。
あんな気持ちのいいこと、もう知らなかった頃には戻れない。
しかし、一夜明けてみればこの通りである。
初めての男とのセックスは想像以上に龍之介の体を苛んだ。喉もそうだが、とにかく体中が軋んで動かない。特に下半身は地獄のように痛かった。
あの快楽の代償がこの惨状だとしたら、龍之介はいったい誰を恨めばいいのだろう?
(俺を抱き潰したあの男か、それとも喜んで腰を振ってしまった自分自身か……)
どちらにしても、もう今日は使い物になりそうにない。ここでひたすら痛みに耐えて、じっとしているしかないだろう。
しかしこの時の龍之介は知る由もなかった。
こんな生活が、この先も永遠に続いていくことを。
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