傾国の聖女

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蜜月

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「あん…それ…いいっ、いいの、あんっ、あ、あ、あんっ、あんっ」
「これか?ここがいいのか、ミツキ」
「うん、いいっ、すごい、くる、きちゃう、ああっ、あっ、あっ、ダリ、ウスぅ」
「…キスして欲しいのか?ミツキ」
「ん、キス、してぇ」
「フフ、いいぞ。ほら、口をあけろ…」
「ンン、…ッ、…ッ、……~~!!…ッ、も、イクッ、イクイクッ」



ハッと意識が浮上する。短い間ではあるが、気を失っていたらしい。

「目が覚めたか?」
「ん…、はい…」
「最近はイク時に軽く失神するようになったな。体に害はなさそうだが、……どこかつらいところはないか?」
「ない、と思います。でも…」
「でも?」
「………まだ、もう少し、くっついていてもいいですか?」

おずおずとそう尋ねれば、ダリウスは充希の腰をそっと抱き寄せる。そうして膝の上に抱え上げられた。他意はないのかもしれないが、向かい合うこの体勢では油断するとすぐにまた挿入してしまいそうになる。
その証拠に充希の下半身はまだ濡れていたし、ダリウスのモノも充分な硬さを保っていた。

「貴女は柔らかいな。どこを触っても気持ちがいい」
「さ、最近はちゃんと鍛えてるんです、これでも…」
「そうなのか?筋肉がついているようには見えないが…」
「お、お腹は少し引っこんだんです!それに、体力だって前よりはずっとついて…!」
「ああ、それは感じる。以前より長く愛しあえるようになったからな」
「…………ッ!」

勿論、そういった目的で体力づくりをしていた側面も大いにあるのだが、そうはっきり言われてしまうとかなり恥ずかしい…

「もう一度しようか?ミツキが嫌でないのなら」
「嫌だなんて…」
「こんなにぬるついていては、勝手に挿入ってしまいそうだ」
「ダリウスが…だって、押しつけてくる、から…」
「これほどの名器と出会ったことはない。らしくなく、俺も我を忘れてしまいそうになる…」
「ん、あ、あ…」

ぬぷりとなんの抵抗もなくダリウスのものを飲み込むと、全身が満たされるように熱くなった。そのままどちらからともなく腰を揺らし、見つめあったまま吐息をこぼす。最近では行為の最中には仮面を外すようになったダリウスだったが、それでもこんなふうに顔をじっと見られるのは嫌な様子であった。
けれど、近頃は以前ほどの拒絶は感じなくもなっていた。それが充希はとても嬉しかった。まるで、懐かない猛獣を手懐けている気分になる。とても、かわいい…と思ってしまう。

「あん、ダリ…ウス…」
「貴女はキスが好きだな」
「うん、好き…キスしながらするの、すき…」
「…………これではまるで、恋人を抱いている気分になる」

そんなに可愛くねだらないでくれ、とダリウスはキスの合間に甘く囁く。

「え…、なに…?」
「貴女を他の男に抱かせるのが惜しくなる。今は俺だけでも、いずれは…」
「あっ、むね、つまんじゃ…、あぅっ、あっ、いやっ、それ、感じ過ぎちゃ、」
「ミツキ…、もう少し付き合ってくれ」
「えっ?あっ、あん!」

そのまま胸を吸われながら下から激しく突き上げられて、またわけがわからないほど感じてしまう。こうなると、もう思考がままならない。最中の自分はろくに何も考えられた試しがなかった。ただ与えられる快感に酔いしれて、貪欲に快楽を求める獣に成り下がってしまう。こんなに淫らな自分が自分の中にいたなんて信じられない。
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