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願望
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「あぅ、あ、あっ、はぁ、はっ、あ、あっ」
奥を突かれる度に生理的な声が出る。
もう何度奥に出されたかわからない。激しい快感は通り過ぎ、今は快楽の余韻の中緩やかなピストンで中を擦られていた。
(ずっと、きもちいい…)
手前にある気持ちのいいところ、奥にある気持ちのいいところ、
その両方を、同時に擦り上げられる。だが決して利己的ではなく、これは充希を感じさせる為の挿入であることは明白だった。
「はっ、あっ、いい、そこ、きもち、いっ」
「ここか?」
「うんっ、ああっ、すごい、すごい、のっ」
「中がすごく締まるな……すごい食いつき方だ」
さすが聖女の体は違うなと、ダリウスは独り言のようにそう呟く。けれど決して乱暴な行為はしない。あくまで充希を感じさせる為の動きに終始していた。
(ずっと、こうしてたい)
優しくも的確に良いところを刺激してくるダリウスのピストンに、充希は快楽でぼうっとした頭のままそんなことを考える。
(なんで、こんなに優しく抱くんだろう…?もう、今日は充分達したはずなのに…)
バックから、すでに数え切れないほど中出しされていた。もうお腹の中はダリウスの出した精液でいっぱいである。突き上げる度にねちゃねちゃと耳を覆いたくなるような卑猥な音が響いていた。
最初こそ強引で性急な挿入だったが、回数を重ねるごとにダリウスは冷静さを取り戻していったようで、今となっては充希の絶え間ない欲望の昂りに付き合ってくれている感じさえある。
これではどっちの為のセックスか、わかったものではない。
(もっともっと感じたい、もっとくっついて、抱きしめ合いたい…)
そんなダリウスの優しく思いやりのあるセックスに、つい欲が出てしまう。充希は甘い声をあげながら、首をなんとか後ろに向けてダリウスにおねだりをした。
「ま、え、」
「うん?」
「前から、して、欲しっ……んっ、あっ、ね、だめ……?」
「それは……」
充希のおねだりに、ダリウスは腰を振るのをやめ、困惑したような声を漏らす。
彼の顔は崩れていると言っていた。それは覚えている。
けれど、そんなこと、今はどうでも良かった。
充希は緩慢な動作で後ろを振り返ると、膝立ちしているダリウスのお腹のあたりにぎゅっとしがみつく。
「お、おい…!」
「前から抱いて?おねがい」
「な、何故だ」
「もっと密着して、あなたを感じたいの。肌に触れて、熱を感じて、呼吸を確かめたい」
「………この穢れが、怖くないのか?」
「ふふ、うん、ちっとも」
だってあなた、優しいんだもんと微笑えば、ダリウスは戸惑ったような、困ったような、複雑そうな顔で充希を見下ろした。
初めて見た仮面の奥のその瞳は、血のような赤い色をしていた。
奥を突かれる度に生理的な声が出る。
もう何度奥に出されたかわからない。激しい快感は通り過ぎ、今は快楽の余韻の中緩やかなピストンで中を擦られていた。
(ずっと、きもちいい…)
手前にある気持ちのいいところ、奥にある気持ちのいいところ、
その両方を、同時に擦り上げられる。だが決して利己的ではなく、これは充希を感じさせる為の挿入であることは明白だった。
「はっ、あっ、いい、そこ、きもち、いっ」
「ここか?」
「うんっ、ああっ、すごい、すごい、のっ」
「中がすごく締まるな……すごい食いつき方だ」
さすが聖女の体は違うなと、ダリウスは独り言のようにそう呟く。けれど決して乱暴な行為はしない。あくまで充希を感じさせる為の動きに終始していた。
(ずっと、こうしてたい)
優しくも的確に良いところを刺激してくるダリウスのピストンに、充希は快楽でぼうっとした頭のままそんなことを考える。
(なんで、こんなに優しく抱くんだろう…?もう、今日は充分達したはずなのに…)
バックから、すでに数え切れないほど中出しされていた。もうお腹の中はダリウスの出した精液でいっぱいである。突き上げる度にねちゃねちゃと耳を覆いたくなるような卑猥な音が響いていた。
最初こそ強引で性急な挿入だったが、回数を重ねるごとにダリウスは冷静さを取り戻していったようで、今となっては充希の絶え間ない欲望の昂りに付き合ってくれている感じさえある。
これではどっちの為のセックスか、わかったものではない。
(もっともっと感じたい、もっとくっついて、抱きしめ合いたい…)
そんなダリウスの優しく思いやりのあるセックスに、つい欲が出てしまう。充希は甘い声をあげながら、首をなんとか後ろに向けてダリウスにおねだりをした。
「ま、え、」
「うん?」
「前から、して、欲しっ……んっ、あっ、ね、だめ……?」
「それは……」
充希のおねだりに、ダリウスは腰を振るのをやめ、困惑したような声を漏らす。
彼の顔は崩れていると言っていた。それは覚えている。
けれど、そんなこと、今はどうでも良かった。
充希は緩慢な動作で後ろを振り返ると、膝立ちしているダリウスのお腹のあたりにぎゅっとしがみつく。
「お、おい…!」
「前から抱いて?おねがい」
「な、何故だ」
「もっと密着して、あなたを感じたいの。肌に触れて、熱を感じて、呼吸を確かめたい」
「………この穢れが、怖くないのか?」
「ふふ、うん、ちっとも」
だってあなた、優しいんだもんと微笑えば、ダリウスは戸惑ったような、困ったような、複雑そうな顔で充希を見下ろした。
初めて見た仮面の奥のその瞳は、血のような赤い色をしていた。
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