ダーとわたしのありそうな話

ChimTam

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case,02【サーヤの場合】

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来ない!


こない!!



……詰んだ?




ダーと連絡が途絶えて30日


私の生理は今月も来なかった…

ダーのLINEは既読にならない…

こんな時に限ってふうは彼氏と旅行で連絡できない…



こんなに不安な気持ちになるのは初めてでどうしていいかわからない



ないない尽くしでハゲそう




\ピンポーン/


こんな夜中に??



インターフォンに映ってるのは…



うん。
暗くてわからない…

いまは関わりたくない…




とりあえず無視をすることに決めた


オートロックだし入ってこないはず




とりあえず落ちつくためにバスタブに浸かる


バスタブ用のまくらに頭を埋めると眠気が襲ってきた




「このクセは治さないとね…」



リアルな夢だなぁ…


嬉しくて涙があふれた



「どうしたの??」



どうしたの?



「ひとりにしてごめんね…」



ごめんね?



えっ??



夢……だよね??



「夢は眠るときに見て??」



止まりかけた涙がまたあふれだした



「泣かないの…帰ってきたよ…ケータイ壊れたけど」

「……ほんもの?」

「うん…本物だよ…サーヤと結婚するために実家に戻って許可とってきた」

「……けっこん??きょか??やっぱ夢だよぉ」



驚いて引っ込んだなみだがまたあふれだした



「サーヤ…結婚しよう。実家継がなきゃいけないけど」

「……じっか??つぐ??」

「うち、割烹旅館なんだよね…」

「……かっぽうりょかん??って…なに??」

「料理メインの古い旅館??」

「………えーっと…」



どういう展開なの??

夢じゃなくて…


目の前にダーがいて…

結婚しよう…って……



「あの…ちょっと理解してない…」

「ふふっ……うん……顔にかいてある」



ダーに抱きしめられて

あったかくて

嬉しくて

いま裸なんてことどうでもいいくらいにダーを抱きしめ返した



「サーヤ……ただいま…」

「おかえりなさい…わたしこのままひとりでどうしていいのかわかんなくて…」

「ふふ……サーヤ…まだ調べてないんでしょ?」



えっ???



「ねぇ?何年一緒にいると思ってる??サーヤの生理が来てないの知ってるし…セックスしてんのオレなんだから、わかるよ」

「ぅぅぅぅ……ダー…こわかったよぉ」

「うん…ごめんね。サーヤを実家にいきなり連れてくわけにいかなくて、時間かかっちゃった…」



ダーのひざにまたがって抱きつくと



「まって??したくなっちゃう…」

「ダー…しようよ?えっち…」

「ふふ……サーヤはほんとこまったちゃんだね」

「ちがうよ?すなおなの!」



熱めのシャワーに

あったかい舌…

久しぶりのダーの筋肉…

乱れる呼吸…

熱い吐息…

本物のダーの匂い…

大きくて私の乳房を包む掌…



「明日ケータイ買いに行かないとな…」

「私もついて行っていい?」



LINEもメアドも新しくして女ともだちぶった切ってやる



「ふふっ…サーヤ悪いことかんがえてるね」

「気のせいだよ?」



悪いことではないよね?



「ふふ……予定では帰りもっと早かったんだけど、色々挨拶回りさせられて…結婚披露宴はヤバい人数になっちゃった」

「えっ??予定では??」

「700弱かなぁ…?」



ん??


芸能人とか政治家の披露宴なの?



「ねぇサーヤ…俺の母さんもサーヤみたいに普通の家から嫁いだんだ」

「えっ??」

「ふふ…割烹旅館って許嫁とかいるんだけど、親父が母さんじゃなきゃ継がないって言ったんだって…蛙の子は蛙って言われたよ」

「ダーにも…いるの?」

「あ~幼なじみのが…でも、ちゃんと断ってきた」



許嫁とかよくわかんない世界…

おいてかれた気分



「……ははっ…やきもち?」

「えっ??」

「俺が結婚したいのも、俺の子産んでほしいのもサーヤひとりなのに?」

「……反対されたから時間かかっ」

「あはははは!それはない!!サーヤに会いたがってたよ」

「えっ?」

「母さんが“私と同じで美人ね!”って、親父も“かわいい孫が期待できるな!”ってさ!」



どうしよう…

嬉しいけど本当にいいのかな?



「サ~ァヤッ!!」



ダーを見上げると



「俺を信用できない??」

「……そういうのじゃないよ…」

「じゃぁ…どーゆーの??」

「……私でいいの?」

「あー…じゃぁ!逆に俺とは結婚したくない?」

「違う!!それは絶対違う!!」

「ふふっ……毎日サーヤが笑顔でいられる家庭にするから」

「………はい。よろしくお願いいたします」



まだ乾いてないそこにダーのが挿入ってきた



「えっ……また?」

「30日だよ??サーヤは1回で満足したの?」

「……してないけど…」

「ほら!俺のこと考えて、ひとりでシテたでしょ?」

「………してない!」

「サァヤ……してないわけないよ…」

「どうして?」

「ふふ…そーゆー風に愛してきたから…」



……困る。

そんなの…どーしようもないじゃん



「可愛い…俺の奥さん…明日病院いこっか?」

「…仕事は??」

「有給が腐りそうなほど残ってる…」

「仕事優先だもんね」

「これからはずっと一緒…仕事もプライベートも…」

「えっ?そうなの??」

「そうだよ!若女将!」



若女将…ピンとこないな…



「若女将は可愛いからモテちゃうね?」

「…ダー…浮気しなかった?」

「してない。…どしたの、急に?」

「こんなに性欲強いのに我慢できたのかな?って思って」

「…サーヤいないからしてないよ。ひとりではするけどね」

「………ばか…」




~~~END♡
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