悪役令嬢はヒロインと関わりたくない【完結】

あくの

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宴の後始末

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 妾妃様を餌に引っ掛けられたのは、サマン家の魔術師たちと妾妃様に入れ上げてた高位貴族の当主男性数人と。そこに側妃様のお父上の叔父上も含まれていた。
 高位貴族当主達は……接待目当てで冒険者を雇って『集団で』訪ったようだった。妾妃様、集団でいたすのがお好きらしい。こう、がっくりするような性癖ですよね。陛下には一応楚々とした清楚な娘気分の抜けない少女っぽい女と思われていたらしく。陛下は『正妃はしっかりしてる。妾妃ちゃんは守ってあげたい』そういう区分けだったとか(正妃様情報)

 サマン家の方は、ずいぶんと昔から入り込んでいたちょっと離れた国の間者だったそうで。何代も前に流民から移民になりこの地にその国の情報網を敷いていたようで。貴族のうちいくつかはサマン家の眷属と言っていい存在だった。もちろん妾妃様のご実家もサマン家の仮面の一つでしかなかったようで。
 表向きサマン家は香料などを扱う商家ということになっていた。妾妃様の魅了体質、魔法でなくて体質だった、から体液利用の原料抽出、香水に加工を受け持っていたらしらしいです。
 ピンクの会はこの香水の実験場も兼ねて居たらしいです。これはアニエスさんが付けていたものでかなり効果のあるものでした。
 アルベルト殿下は子供の頃からこの香水にさらされていたせいでこの香りに対する耐性が低いです。シリル様と踊った時に『母親の匂いで欲情するのか』とちくちくやられた、と。なんかトラウマになってるのでは、とは思います。知らないけどもね。ケアしてあげる程の情はありません。

 シリル様にその香水は効果ないの?と兄様に聞いたら

「シリルは子供の時からそういう諸々に耐性を付けてあるらしい。あの家も色々裏の部分もあるので」

まぁ、我が家にもサラ姉様の家にも王家にもありますからね、裏。
 私のように裏の事を教育されている令嬢はそう多くない。ただ我が家は父方も母方も王家も絡んだ家柄なので自分を守るためにも、と双方から教育された。サラ姉様の様に令嬢には知らせず育てるのは令嬢は外部に嫁ぐから自家の裏は知らせない事が多いらしい。母様は実家の裏は殆ど知らないと。ただこちらへ嫁して来てから夫、父様の方針でこちらの家の裏を全部知り、実家にもあるだろうとは思っている、と子供の頃に話された。
 私は伯爵領を継ぐこともあり8つの時から兄様と一緒に裏の部分も知らされ教育されてきた。私自身、それを知っておかないと伯爵領の運営に支障はあったな、と伯爵領の帳簿を見ながら考えていた。
 そもそも……裏組織の運営にがっつりかかわってる位置なのですよ、伯爵領。それもあって父様は私にも教育を施した、ってことですね。兄様は

『父様、ブランシュを王家にやりたくなかったからなぁ』

と笑ってて父様も

『あの陛下の手の届くところにブランシュを置けるか。あれだけエルシーに執着してた男だぞ?』

と言ってます。あ、エルシーって言うのは母様の事です。エルシノア、外国から嫁いできた母様の母方の家系、そう、王家に嫁いできた人の名前だそうです。美貌で有名でいまだに絵姿が売られたりしてます。

 

 正妃様の離縁は、無理でした。それこそ王家の裏の裏まで把握してる正妃様を手放せるわけもなく。陛下の詫び入れがあり、これ以上妾や側妃を増やすなら正妃様と側妃様が先に面談して決める、と。陛下がどこかの貴族領や外国に視察に出られる場合には正妃様か側妃様のどちらかが着くと。どちらも都合がつかないときはアデライド先生が着く、と。アデライド先生は若いときに数度陛下が手を出したらしく、弱みがあるので陛下のいい首輪だわ、と正妃様。学園で優等生だったアデライド先生を落とす賭けなんて品のない事もやっていたらしい。これは妾妃様が

『いくら陛下でも優等生アデライドは落とせないわよね?あの子をぐずぐずのセックス狂にしたてたら面白いと思わない?』

って言い出したとかなんとか陛下は正妃様に言い訳してたそうです。……陛下、そのまま後宮からでてこなけりゃいいのに。

 妾妃様は……
 
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