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これ、誰?
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これ誰?ねぇ、私が見た陛下が間違ってる?
「…誰?陛下じゃない」
「ああ、よく来たね、メーガン男爵、自らのご出場とは」
「あ!」
みな何かおかしいと気がついたようだ。良かった…、記憶違いがと思った。
その男は王弟殿下しか見ていなかった。
「お前がここにいると聞いてな」
「君にお前と言われる所以はないと思うが?」
王弟殿下はゆったりと構えている。
「ふん、お前さえやれれば俺はそれでいい。我らが希望の地、魔王の召喚地を潰した恨み思い知れ」
彼から黒い何かが漏れている。のだが、…広がらないどころか彼自身の足元に溜まっている。彼も戸惑った顔になっている。
「この部屋は神殿や謁見の間と同じでな。女神の加護で覆われている。そして王の力を持たない限りこの部屋で呪術や魔術は使えない」
てことは、この方は王の力を持ってるのね。解呪してたもの。…なんで王弟殿下が『王の力』持ってるのかな?王族の力なのかな?後で聞こう。
「はかったなっ」
わー、悪役らしいセリフだわぁ
「キャス…、なんで笑ってるの?」
ジョージ殿下に聞かれちゃった。
「悪役らしいセリフだなって」
その一言で、エイドリアンやマリーベル様も耐えられなくなったようで笑い出した。
「くそっ、ガキがうるさいっ」
まただ。笑っちゃいけない場面なのに笑いが止まらない。が、ウエスト公爵も笑っている。
その男が逆上し魔力を打ち込むのだが部屋に飾ってある黒い魔石が全部吸い取っているらしい。それは王妃様からの説明だった。あれ、飾りじゃなかったのね。
「キャスのお父様と王弟殿下達との合作の魔道具です。どうもキャスのお父様が関わると魔道具の性能が上がりすぎて市販に出せないのです」
後で三貴婦人に聞いたのですが父親の作る魔石の質が高すぎてそれを使った魔道具は性能が上がりすぎる、と言うことらしいです。
この部屋を神殿なんかと同じと言ったのはハッタリだったそうで。あの飾りに見えた魔石と同じ力を持つ石を砕いてここの敷物に織り込んであったそうです。この時は我々は薄氷上に立っていたわけです…。
「…誰?陛下じゃない」
「ああ、よく来たね、メーガン男爵、自らのご出場とは」
「あ!」
みな何かおかしいと気がついたようだ。良かった…、記憶違いがと思った。
その男は王弟殿下しか見ていなかった。
「お前がここにいると聞いてな」
「君にお前と言われる所以はないと思うが?」
王弟殿下はゆったりと構えている。
「ふん、お前さえやれれば俺はそれでいい。我らが希望の地、魔王の召喚地を潰した恨み思い知れ」
彼から黒い何かが漏れている。のだが、…広がらないどころか彼自身の足元に溜まっている。彼も戸惑った顔になっている。
「この部屋は神殿や謁見の間と同じでな。女神の加護で覆われている。そして王の力を持たない限りこの部屋で呪術や魔術は使えない」
てことは、この方は王の力を持ってるのね。解呪してたもの。…なんで王弟殿下が『王の力』持ってるのかな?王族の力なのかな?後で聞こう。
「はかったなっ」
わー、悪役らしいセリフだわぁ
「キャス…、なんで笑ってるの?」
ジョージ殿下に聞かれちゃった。
「悪役らしいセリフだなって」
その一言で、エイドリアンやマリーベル様も耐えられなくなったようで笑い出した。
「くそっ、ガキがうるさいっ」
まただ。笑っちゃいけない場面なのに笑いが止まらない。が、ウエスト公爵も笑っている。
その男が逆上し魔力を打ち込むのだが部屋に飾ってある黒い魔石が全部吸い取っているらしい。それは王妃様からの説明だった。あれ、飾りじゃなかったのね。
「キャスのお父様と王弟殿下達との合作の魔道具です。どうもキャスのお父様が関わると魔道具の性能が上がりすぎて市販に出せないのです」
後で三貴婦人に聞いたのですが父親の作る魔石の質が高すぎてそれを使った魔道具は性能が上がりすぎる、と言うことらしいです。
この部屋を神殿なんかと同じと言ったのはハッタリだったそうで。あの飾りに見えた魔石と同じ力を持つ石を砕いてここの敷物に織り込んであったそうです。この時は我々は薄氷上に立っていたわけです…。
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