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赤毛の令嬢 5
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王弟殿下はベルを鳴らしメイドを呼ぶ。
「この方を貴賓室に」
どちらか判断がつかない御令嬢、貴賓室と聞いて一安心な顔になった。メイドは静々と御令嬢を連れて行った。しばらくして王弟殿下は
「ま、結界と罠と魔道具付きの貴賓室に戦闘メイド付きで入ってもらった。かの御令嬢が誰かはすぐわかる。ちなみにお茶会に乱入してきた暗殺者も捕獲済み。陛下が傀儡なら今日中に怒鳴り込みに来るな。陛下ならここにも出入り自由だからね。他の、キャスの母親や宰相夫人は入ってこれないし」
「では、この辺りで彼女らを見かけたらおかしい、獅子身中の虫がいるってことですね」
エイドリアンが言うと
「数匹は当たりがついてる。神殿の中の奴らは既に身動き取れなくなってるけどな。出世って飴とかも適当にばら撒いてるしな。…その中の毒に気がつくだけ有能な奴がいるか否かはわからんがな」
匹って…。この方言動が荒い気がする。
「ローランド叔父上、スティーブン叔父上たちとは?」
「ジェリ、彼らは静観すると。つまり、勝ち馬に乗るので巻き込むな、とはっきり言った。それはわからなくもないし、下手に動かれる方が面倒だ。が、北の従兄弟殿は『挙兵するなら兵を出す。が、王都で収まる間は何も言わん』て言われてる」
「…北の方は陛下をお嫌いですから」
マリーベル様は呟く。みな理由がわかってるらしい。私にはわからない。けと、まきこまれちゃってるもんなぁ。王弟殿下はローランド様と言うのね。この辺りの知識はほぼゼロなので黙っておこう。
「お、動きがあったようだな」
オパールみたいな色の石を触ると白い壁に映像が映る。
「これは貴賓牢に仕掛けてある装置の片割れで、映像と音声を保存してこの石に送ってくれるんだ」
映像は
『アンよ。今離宮なの。ええ、そう。何もされてないけど、信用されてない感じ』
音声が流れてきている。びっくりだわ、この魔道具
『私を離宮に連れてきた意味がわかんない。拘束はされてないけど、…普通の部屋に見えるし、もう少し話をしたいから大人しくしとく。あ、ここに西の大公いるから、狙い目かも。あの人やれたらあとはこっちのものでしょ?…私じゃ無理。…え、テッドもトレイシーも見てないわ。ええ、離宮でお茶してて…気がついたら拘束されてた。ええ?むりよ。学院帰りだったから、毒とか持ってないもの』
「この方を貴賓室に」
どちらか判断がつかない御令嬢、貴賓室と聞いて一安心な顔になった。メイドは静々と御令嬢を連れて行った。しばらくして王弟殿下は
「ま、結界と罠と魔道具付きの貴賓室に戦闘メイド付きで入ってもらった。かの御令嬢が誰かはすぐわかる。ちなみにお茶会に乱入してきた暗殺者も捕獲済み。陛下が傀儡なら今日中に怒鳴り込みに来るな。陛下ならここにも出入り自由だからね。他の、キャスの母親や宰相夫人は入ってこれないし」
「では、この辺りで彼女らを見かけたらおかしい、獅子身中の虫がいるってことですね」
エイドリアンが言うと
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匹って…。この方言動が荒い気がする。
「ローランド叔父上、スティーブン叔父上たちとは?」
「ジェリ、彼らは静観すると。つまり、勝ち馬に乗るので巻き込むな、とはっきり言った。それはわからなくもないし、下手に動かれる方が面倒だ。が、北の従兄弟殿は『挙兵するなら兵を出す。が、王都で収まる間は何も言わん』て言われてる」
「…北の方は陛下をお嫌いですから」
マリーベル様は呟く。みな理由がわかってるらしい。私にはわからない。けと、まきこまれちゃってるもんなぁ。王弟殿下はローランド様と言うのね。この辺りの知識はほぼゼロなので黙っておこう。
「お、動きがあったようだな」
オパールみたいな色の石を触ると白い壁に映像が映る。
「これは貴賓牢に仕掛けてある装置の片割れで、映像と音声を保存してこの石に送ってくれるんだ」
映像は
『アンよ。今離宮なの。ええ、そう。何もされてないけど、信用されてない感じ』
音声が流れてきている。びっくりだわ、この魔道具
『私を離宮に連れてきた意味がわかんない。拘束はされてないけど、…普通の部屋に見えるし、もう少し話をしたいから大人しくしとく。あ、ここに西の大公いるから、狙い目かも。あの人やれたらあとはこっちのものでしょ?…私じゃ無理。…え、テッドもトレイシーも見てないわ。ええ、離宮でお茶してて…気がついたら拘束されてた。ええ?むりよ。学院帰りだったから、毒とか持ってないもの』
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