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赤毛の令嬢 2
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「服脱がしますから、殿方は外に出て。ついでにエイドリアン様が確保してるあの赤毛、スコット伯爵令嬢の尋問手伝ってきてください、殿下」
マリーベル様は学院の有名人だった。先日の騎士訓練で、実技も込みで全て一位を取ったからだ。
私はその訓練は身体ができてないと言う事で学院から参加を却下された。ちびでガリでも元気なんだけど。
マリーベル様に制服を脱がされ下着を捲られる。
「痛くない?」
肋骨の上に手が置かれている。
「全く」
「じゃ、あざだけだね」
手を当てられる前に水晶による映像記録装置にできていたアザの映像を全て撮られた。『証拠になるからね』
何度か手を当てられる。その度にマリーベル様の白い額に汗が浮かぶ。
「とりあえず服を着て。一人で着られないなら」
「いえ、できます」
制服はブラウスと長めのプリーツスカートで、シンプル可愛い。やだなぁ、あの赤毛の方の靴の跡着いてる。
ふっとこの部屋付きのメイドが私の制服を手に取り奥へ向かった。
「ある程度、埃などはブラシで落としました。こちらにエイドリアン様と殿下の制服は予備を置いておりますが、キャスリーン様の分も用意しておきます」
メイドが服を渡してくれながら言った。
「そんな、畏れ多い」
「今日みたいな事が二度とないとは限りませんから。この部屋の事はある程度私が自由にさせて頂いて居りますからお気になさらずに」
私たちの前にたっぷりのお茶とお菓子を置いてメイドは出て行った。程なくして殿下とエイドリアンが部屋に入ってきた。
「キャス、すまなかった」
エイドリアンがいきなり謝る。あの赤毛の令嬢、アニー・スコット伯爵令嬢、はエイドリアンに最近寄ってくる女性の一人だったそうだ。社交会デビュー前の子供だけのお茶会で、我が儘放題ですぐに他人に暴力をふるうので有名な令嬢だったそうだ。持て余した伯爵が領地に押し込め再教育していたと言う噂だった。学院に居たとは誰も知らなかった。令嬢は他の家の名前を借りて入学していたのだ。
今回は恋心から出た暴走で自分は悪くない、と言うのが彼女の主張だった。
「あの、公爵家の居候か身の程も弁えずに」
と叫んでたらしい。学院中に広まりそう…。面倒事はごめんだ。出来れば真面目に勉強して文官試験に受かってどこかの街でひっそり司書をして生きていきたい…。
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「痛くない?」
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「全く」
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「とりあえず服を着て。一人で着られないなら」
「いえ、できます」
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ふっとこの部屋付きのメイドが私の制服を手に取り奥へ向かった。
「ある程度、埃などはブラシで落としました。こちらにエイドリアン様と殿下の制服は予備を置いておりますが、キャスリーン様の分も用意しておきます」
メイドが服を渡してくれながら言った。
「そんな、畏れ多い」
「今日みたいな事が二度とないとは限りませんから。この部屋の事はある程度私が自由にさせて頂いて居りますからお気になさらずに」
私たちの前にたっぷりのお茶とお菓子を置いてメイドは出て行った。程なくして殿下とエイドリアンが部屋に入ってきた。
「キャス、すまなかった」
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