令嬢キャスリーンの困惑 【完結】

あくの

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お茶会 2

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 「最近、あの人が自分の姪を私の付き人にしろって言ってきたの」

…お茶を吹くかと思った。エレインも耐え切ったようだった。『あの』マリアさん、何考えてるの?!王妃様のため息に側妃様も

「私のところにはあの方が、御令嬢を行儀見習いに、って」

義叔母様もか!私やエレインが目を白黒させてるいるのを王妃様が、にこやかに微笑みながら見ている。

「キャスリーンは王妃教育初期は受けてないのよね?」

「はい」

訊かれたことには素直に答えておこう。

「ねぇ、エルシー。キャスリーンを週に一回、王宮に寄越してくれる?あの人の横槍が入る前に初等教育を済ませたいの。そしたら15の中等教育期に間に合うし」

「わかりました」

叔母さまはそう返事をし私は王宮に通うことになった。貴婦人三人はまだ悪巧みがあるらしく、

『じゃ、しばらく他所で遊んでなさい』

の言葉とともにジェリー殿下、エイドリアン、エレインと私は解放された。




  「なんだか…悪巧みに巻き込まれた気分なんだが」

エイドリアン、しっかり巻き込まれてます。その感想は正しい。

「我が母親は俺とジョージをアボットに戻したい。王妃様はフレディ王太子の地位を盤石にしたい、あたりで思惑が一致してるんだよな、あれ」

流石に殿下は多少は読めているのかな?

「で、公爵家に対しての陛下の横槍を諌めたい辺りもあるわけか」

エイドリアンは続ける。

「公爵家に対してのこう言う介入を許せば他の家に対しても同じことは起こりうる事だから王妃様としては最大限避けたい、と」

私は思わずもらしてしまう。

「陛下って、…お花畑?」

「おお、その表現いいな。父上も娘が欲しいらしくて、新しい側妃探してるからここで問題が…」

殿下は深いため息をついた。

「キャスが今、成人してたら父上、側妃にというか公妾に狙っただろうね。侯爵に君の叔母上を公妾に出さないか打診して王妃様に絞められた過去があるからなぁ」

陛下…。陛下は王家の色の髪ですが瞳が完全に青いのです。王弟殿下は金髪で緑の瞳で、王家の色が別々にでてしまって、その辺りが父親や叔母さまに執着する一因だとか。だから、ジェリー殿下を王太子にしたかったようですが、王妃様と側妃様がタッグを組んだ、とか初めて知りました。叔父様も銀髪翠瞳で、公爵家の方が今の王家よりも王家の色を残してます。
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