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再びアキラの章
16 ダンジョン第一階層 初心者向け 2
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「お前は誰だ?」
エリクがなんとか声を出した。
「俺か?俺は狩場をチェックする役目をギルドから任じられてる。今回はパーティと同道して狩場のチェックをしているところだ」
「連れが申し訳ない」
エリクが喰ってかかりかけたがフランシスが先に頭を下げた。
「この子達はここから先にはいかない。それも知っているだろう?それとも自分たちが潜っているダンジョンの情報も手に入れてないのか?」
同時にアキラにも念話が飛んできていた。
『とりあえずミヒャエルのやってる狩場チェックの人間ってことにしたから、俺』
『わかった。それは俺らも知ってる事にしていいんだな?』
『おう。皆に話を通しといてくれ』
アキラは他のメンバーに説明をいれ、レッドはギルドの依頼で動いてる人、ということにした。
「で、ダンジョンの事は調べてあるのか?」
フランシスの近衛がフランシスに小さな声で耳打ちした。フランシスが他のメンバーに訊ねる。
「なぁ。……ダンジョン潜る前に渡した冊子、読んだのか?」
「フランシスはどうなんだ」
「失念してた……」
「色々注意事項がある、と言ったじゃないですか」
近衛の隊長がとうとうフランシスに対して咎める口調になった。
「すまん」
「……とりあえず今から読んで下さい」
冒険者クラブの少年たちはしぶしぶ従ったがヴィーはどこ吹く風であった。
「そこの王女も。ダンジョンに入ったっつーことはあんたは冒険者扱いだ。最悪の事態を招いても知らん。自分の立ち位置をわかってるのか?」
ヴィーはふんと鼻を鳴らしてメイドに目をやる。
「読んどいて」
レッドはエリクに声をかけた。
「37番目よ、君の度し難い妹君は字もよめないのか?自分の身を護る事も出来なさそうだが」
「……近衛がやってくれる」
レッドは自分が守ると言わないのは実力を認識してるせいなのか情けないのかわからないところだなと思った。
少年たちは帰り道も集団でウサギを倒しつつドロップを拾って帰るんだという。レッド
は
「気をつけろよ」
と言って少年たちを見送った。冒険者クラブの面々は真面目な顔で注意点が載った冊子を読んでいる。王女は相変わらずの態度だった。レッドは軽く声をかけておく。
「なにか疑問点があったらすれ違った時にでも声をかけろ。俺はこのダンジョン内に暫くうろうろしてるから。ここから次のエリアは角ウサギよりは強いからな、モンスター。お付きの人たちもこの坊主たち鍛える気ならこのフロアでは手を出さずに見守っておくといい。そうすれば次のフロアに降りた時に坊主たちの苦労が減る」
レッドにそう言いきられて近衛たちはざわざわしている。レッドは近衛の力を正確に読んでいた。この人数を抱えてもここにいる近衛がいればボス戦は5階層までは楽に行けるであろうと。事実やらかした第5王子がそうやって下に降りて行ったらしい。
レッドはサクサクとアキラ達のいる所に向かった。
エリクがなんとか声を出した。
「俺か?俺は狩場をチェックする役目をギルドから任じられてる。今回はパーティと同道して狩場のチェックをしているところだ」
「連れが申し訳ない」
エリクが喰ってかかりかけたがフランシスが先に頭を下げた。
「この子達はここから先にはいかない。それも知っているだろう?それとも自分たちが潜っているダンジョンの情報も手に入れてないのか?」
同時にアキラにも念話が飛んできていた。
『とりあえずミヒャエルのやってる狩場チェックの人間ってことにしたから、俺』
『わかった。それは俺らも知ってる事にしていいんだな?』
『おう。皆に話を通しといてくれ』
アキラは他のメンバーに説明をいれ、レッドはギルドの依頼で動いてる人、ということにした。
「で、ダンジョンの事は調べてあるのか?」
フランシスの近衛がフランシスに小さな声で耳打ちした。フランシスが他のメンバーに訊ねる。
「なぁ。……ダンジョン潜る前に渡した冊子、読んだのか?」
「フランシスはどうなんだ」
「失念してた……」
「色々注意事項がある、と言ったじゃないですか」
近衛の隊長がとうとうフランシスに対して咎める口調になった。
「すまん」
「……とりあえず今から読んで下さい」
冒険者クラブの少年たちはしぶしぶ従ったがヴィーはどこ吹く風であった。
「そこの王女も。ダンジョンに入ったっつーことはあんたは冒険者扱いだ。最悪の事態を招いても知らん。自分の立ち位置をわかってるのか?」
ヴィーはふんと鼻を鳴らしてメイドに目をやる。
「読んどいて」
レッドはエリクに声をかけた。
「37番目よ、君の度し難い妹君は字もよめないのか?自分の身を護る事も出来なさそうだが」
「……近衛がやってくれる」
レッドは自分が守ると言わないのは実力を認識してるせいなのか情けないのかわからないところだなと思った。
少年たちは帰り道も集団でウサギを倒しつつドロップを拾って帰るんだという。レッド
は
「気をつけろよ」
と言って少年たちを見送った。冒険者クラブの面々は真面目な顔で注意点が載った冊子を読んでいる。王女は相変わらずの態度だった。レッドは軽く声をかけておく。
「なにか疑問点があったらすれ違った時にでも声をかけろ。俺はこのダンジョン内に暫くうろうろしてるから。ここから次のエリアは角ウサギよりは強いからな、モンスター。お付きの人たちもこの坊主たち鍛える気ならこのフロアでは手を出さずに見守っておくといい。そうすれば次のフロアに降りた時に坊主たちの苦労が減る」
レッドにそう言いきられて近衛たちはざわざわしている。レッドは近衛の力を正確に読んでいた。この人数を抱えてもここにいる近衛がいればボス戦は5階層までは楽に行けるであろうと。事実やらかした第5王子がそうやって下に降りて行ったらしい。
レッドはサクサクとアキラ達のいる所に向かった。
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