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ランディの帰省(vs.虎人国編)

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 「ムーチェンは今日はどこに泊まる?」

「どうしようかな。……いっそ教会に泊まるかなぁ」

「俺が泊まってるところにくるか……、いや、クロ、こいつらの泊まってる横の部屋とれる?」

「取る。儂とレッドとムーチェンでそこに泊まろう」

「もう一つの端末とゴールディとの部屋の間にイーゼァ達を入れておこうか」

「シルバーは?」

いつもなら念話で終わらせる会話を口頭で話すのはムーチェンがそこにいるからだった。



 「ここは結界を施した。儂が許可したもの以外が入ると外に出られないからな。トイレはこの壺を使え。ちゃんと蓋をしたら匂いもせんだろう」

「……私は神に祈るのが日課なのですが」

「祈りはここでもできる。教会じゃないと祈りが届かない、なんて言い出したらその宗教は信仰に値せん。……神に民の祈りを聞く力がないか、神官に民の声を届ける力が無いかだからだな」

クロはにやりとイーゼァに笑いかける。

「教会で待ってるのはユーゼァか?ユーチェンか?……それとも両方か?」

イーゼァは押し黙るが顔色は良くな。一緒につかまった男はかなり開き直っているようだ。

「俺、飽きたから帰るわ」

そう言って窓に手をかけて外にでようとするが男の体は指一本外に出ない。

「おい、これはなんだ」

「結界だが?」

男はしれっと言い放つクロに対して憎しみの眼を向ける。



 『リー目当ての刺客が4人来たよ』

アキラが念話を送る。

『成功されんのも癪に触るからローサ姐さんの所にリー達4人は置いてる』

『いい判断だ』

クロが褒める。

『もう一人くらい拠点に置く方がよくない?」

ゴールディが念話に割って入る。

『今の捕り物終わったら考えていい』

クロがそう諭す。

『俺大丈夫よ。エドガーもヨアヒムもいるし。ユリアーナもエヴァもそこそこ役にたってるし。あいつらどっかの兵士だと思う。ユリアーナやエヴァ見ると躊躇するからね』

『ちょっと心当たりあるからリーの件はよろしく頼むわ』

レッドからも念話が入る。

『判った。リー達はローサが鍛えるって言ってた』

念話の締めにアキラは爆弾を落した。

 「……ローサの鍛錬か。ま、……強くはなれる」

クロが遠い目で呟く。





 リー達は今まさに鍛えるために動きをみられてかダメだしをされている。

「リュカとカールはそつは無いけど何が得意って言うのはないのね?」

「ええ。今の所弓が一番よく使ってます」

リュカが答える。

「カールは?」

「わかんね。判ってるのはカールより足は遅いしミヒャエルより力はない」

「うーん、剣かなぁ」

ローサは真剣にリー達の適性を考えている。
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