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海の姫の章
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「あ、あぁぁぁ」
弱々しい悲鳴と共に女王が倒れる。彼女の纏っていた何かは一直線にチャーミングの元に飛んでいきチャーミングは雷に打たれたようになった。
「なん、で……。俺?」
「権能と一番相性がいいのだろう。それと、チャーミング、番の相手はおらんのだろ?」
「いませんが?」
「繁殖の邪魔になる相手がおらんという事は『繁殖』の邪魔にならんという事だと思う」
クロに言われてチャーミングは
「はぁ」
としか答えられなかった。
「お主のフットワークの軽さは武器だから失くさないように、な」
「契約の履行を頼むぞ」
クロに言われチャーミングははっとなる。
「ま、まずは女王を魔力の糸で縛っておけ。二人を奥の院にささげてからだろう?全ては」
チャーミングは深く腰を曲げ礼をする。
「姉上、兄上」
「チャーミング、補佐は任せておけ」
ネイヴィーが言い、瑠璃姫も頷いた。
「まともになった奥の院の主なら呪いも解けるし元女王と末姫もよしなにしてくれる」
「クロ様は何故そこまで詳しいのですか?」
クロはなにか合図をする。そうすると3人の男が現れた。そう、海を追放されていた竜たちだ。
「ジャスティス」
ネイビーの眼が潤む。ネイヴィーより少し年上の男にネイヴィーは抱き着く。兄弟達はここまで感情的になったネイヴィーを見たのは初めてでとても驚いていた。二人はすぐに体を離す。ネイヴィーが跪くと他の海の竜も跪いた。
「新たなる王へ忠誠を捧げます」
口々にそういうと海の竜たちが、半死半生の女王や末姫も含めて、光に包まれる。
「祝福の光だ。海も陸も空もこの代替わりを認めたようだな」
クロはそういうと小さな声で『やれやれ』と呟いた。
「ジャスティスはネイヴィーの元家庭教師でな。……あいつが追放されたのはネイヴィーがあいつに懐きすぎてて、繁殖をしなくなることを恐れた部分が少しだけあったようだよ」
オールがぼそっという。
「ああ、ネイヴィーは違うけどジャスティスはお仲間の匂いがする」
諸々の話を終わらせ一行は先ほど戦った海岸に女王と末姫を持って行った。そこには数人の男が待っていた。
「ありがとう」
瑠璃姫は礼を言い男たちとともに女王と末姫と共に海に立った。
「二人は私が連れて行きます。兄上と王は商会長との話をちゃんと詰めてきてください」
てきぱきと指示をする。
「いいサポート役がついてるじゃねぇか」
レッドはチャーミングの背中を叩く。
「ってぇな。……ま、姉さんは有能だからね。元放蕩息子の俺としては国政とかよくわからんのよ」
「これから頑張ればいい」
低く渋い声でジャスティスがチャーミングに言う。
「王よ。周りを使うのも王の資質だと思うぞ」
ジャスティスの言葉を聞いてアキラは
『クロは周りをつかいつつ自分が暗躍するのが好きだよな』
と考えた。
弱々しい悲鳴と共に女王が倒れる。彼女の纏っていた何かは一直線にチャーミングの元に飛んでいきチャーミングは雷に打たれたようになった。
「なん、で……。俺?」
「権能と一番相性がいいのだろう。それと、チャーミング、番の相手はおらんのだろ?」
「いませんが?」
「繁殖の邪魔になる相手がおらんという事は『繁殖』の邪魔にならんという事だと思う」
クロに言われてチャーミングは
「はぁ」
としか答えられなかった。
「お主のフットワークの軽さは武器だから失くさないように、な」
「契約の履行を頼むぞ」
クロに言われチャーミングははっとなる。
「ま、まずは女王を魔力の糸で縛っておけ。二人を奥の院にささげてからだろう?全ては」
チャーミングは深く腰を曲げ礼をする。
「姉上、兄上」
「チャーミング、補佐は任せておけ」
ネイヴィーが言い、瑠璃姫も頷いた。
「まともになった奥の院の主なら呪いも解けるし元女王と末姫もよしなにしてくれる」
「クロ様は何故そこまで詳しいのですか?」
クロはなにか合図をする。そうすると3人の男が現れた。そう、海を追放されていた竜たちだ。
「ジャスティス」
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「新たなる王へ忠誠を捧げます」
口々にそういうと海の竜たちが、半死半生の女王や末姫も含めて、光に包まれる。
「祝福の光だ。海も陸も空もこの代替わりを認めたようだな」
クロはそういうと小さな声で『やれやれ』と呟いた。
「ジャスティスはネイヴィーの元家庭教師でな。……あいつが追放されたのはネイヴィーがあいつに懐きすぎてて、繁殖をしなくなることを恐れた部分が少しだけあったようだよ」
オールがぼそっという。
「ああ、ネイヴィーは違うけどジャスティスはお仲間の匂いがする」
諸々の話を終わらせ一行は先ほど戦った海岸に女王と末姫を持って行った。そこには数人の男が待っていた。
「ありがとう」
瑠璃姫は礼を言い男たちとともに女王と末姫と共に海に立った。
「二人は私が連れて行きます。兄上と王は商会長との話をちゃんと詰めてきてください」
てきぱきと指示をする。
「いいサポート役がついてるじゃねぇか」
レッドはチャーミングの背中を叩く。
「ってぇな。……ま、姉さんは有能だからね。元放蕩息子の俺としては国政とかよくわからんのよ」
「これから頑張ればいい」
低く渋い声でジャスティスがチャーミングに言う。
「王よ。周りを使うのも王の資質だと思うぞ」
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と考えた。
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