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海の姫の章
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「はい。それは……手伝っていただきたい」
チャーミングは真剣に頭を下げる。
「ふむ。……あの小娘がモンド国にした事やトカゲモドキに何をしたか、おぬしが聞いてから返事をしようか」
「あれを外すと多分次は魔法を使って暴れはじめます」
「ふーん」
クロとチャーミングの会話の間にシルバーは念話でアキラ達を話している。
『なにか捕縛のいいものないですかね』
『あるよ。ただ会話しだいんだろ?あとあの見苦しい全裸のままなんだよね?』
『見苦しいって』
シルバーの思念が苦笑している感じを伝えてくる。
『俺、あの娘これ見よがしでぞわぞわする』
『話がそれそうなんで戻しますがあるんですね?』
『レッドが取りに行った。モンドの森で見つけた魔力吸収する蔦で編んだ網。ただしオールとブラッドで捕縛の魔道具になってる。オールとブラッドも行くよ。オールが全力の『動くな』の魔法で止めてる間に蔦の網に首から下を包む。手足にも枷をつける。話が終わったら網の中に頭も全ていれて後は捕縛袋の中に入れてしまう』
アキラはかつてのじゃじゃ馬もこの扱いだったよなーと思いこんなのとかエヴァとかみちゃうから女に夢がなくなるとか考えている。
そんなアキラに外からも一つ念話が入る。コアからだった。
『金様の玉の事、小さい子達が教えてくれた』
前にコアに念話で問い合わせた事を話してくれるようだった。小さい子の中で土の精霊がいるのだがその子が、トカゲモドキに食べられて半分になったあとのトカゲモドキを見て吸血鬼が消えた時に土の中に隠し、仲が良かった小さな人を読んでダンジョンから持ち出してもらったのだそうだ。トカゲモドキが食べた量を吸血鬼、エメラルドは確認もせずに『食べた事』だけど確認したから土の精霊は残り半分を上手く隠せたんだとか。
『多分、食べた時にボクがエメラルドに存在を捕捉されたのかも』
とコアは話をまとめた。
シルバーが念話でオール達がざっくり捕縛し首だけ出してわめいてるけどオールに
『エルフの癖にドワーフとつるんでるなんて気持ち悪い』
と言ってオールの逆鱗に触れたようで頭になにか輪っかを嵌められてなにかうるさくわめく度に魔法で輪っかを締め付けて何度かそれを繰り返した挙句
「首にこれをつけてもいいぞ?」
とオールに言われてからは静かにチャーミングの質問に答えているらしい。質問が進むにつれチャーミングの表情が死んでいく。クロは
「我々が感知できない吸血鬼を使った所は評価する」
と呟く。海や湖の竜族も含めた竜族と吸血鬼はお互い感知せず、という不文律があった。が、レッド達の本体がおとなしくしている間にエメラルドが台頭し吸血鬼が跋扈していた。シルバーはそれの調査で吸血鬼と接触した。王の意向を探っている時にエメラルドが行動を起こしたのだ。吸血鬼との接触は吸血鬼の根城を探している時に末の姫を見かけてどこに行くのか、と思って後をつけたら根城だった、という次第。
クロがほぅっと息を吐くのと末姫が金切声を出すのが同時だった。
「ちょっと、あんた何してくれたのよ」
「本体を儂の魔力の糸で包みこんだだけだ。ただしお主の力じゃ解けない。というかもう竜としての力はつかえんよ。あの体から外に魔力は出せんからな、お主の本体が朽ちるまであのままだ。あと40年もないな、残りの寿命は。陸の上で力を使いすぎている。定期的に海に戻らねばならんのを忘れてたか?吸血鬼の王には『感知されなくして』と頼んだだけだろう?」
クロの言葉に末姫はぱくぱくと口を動かしているが声にはなっていなかった。
「さて、海の王子よ。お主は我々に何を望む?」
チャーミングは真剣に頭を下げる。
「ふむ。……あの小娘がモンド国にした事やトカゲモドキに何をしたか、おぬしが聞いてから返事をしようか」
「あれを外すと多分次は魔法を使って暴れはじめます」
「ふーん」
クロとチャーミングの会話の間にシルバーは念話でアキラ達を話している。
『なにか捕縛のいいものないですかね』
『あるよ。ただ会話しだいんだろ?あとあの見苦しい全裸のままなんだよね?』
『見苦しいって』
シルバーの思念が苦笑している感じを伝えてくる。
『俺、あの娘これ見よがしでぞわぞわする』
『話がそれそうなんで戻しますがあるんですね?』
『レッドが取りに行った。モンドの森で見つけた魔力吸収する蔦で編んだ網。ただしオールとブラッドで捕縛の魔道具になってる。オールとブラッドも行くよ。オールが全力の『動くな』の魔法で止めてる間に蔦の網に首から下を包む。手足にも枷をつける。話が終わったら網の中に頭も全ていれて後は捕縛袋の中に入れてしまう』
アキラはかつてのじゃじゃ馬もこの扱いだったよなーと思いこんなのとかエヴァとかみちゃうから女に夢がなくなるとか考えている。
そんなアキラに外からも一つ念話が入る。コアからだった。
『金様の玉の事、小さい子達が教えてくれた』
前にコアに念話で問い合わせた事を話してくれるようだった。小さい子の中で土の精霊がいるのだがその子が、トカゲモドキに食べられて半分になったあとのトカゲモドキを見て吸血鬼が消えた時に土の中に隠し、仲が良かった小さな人を読んでダンジョンから持ち出してもらったのだそうだ。トカゲモドキが食べた量を吸血鬼、エメラルドは確認もせずに『食べた事』だけど確認したから土の精霊は残り半分を上手く隠せたんだとか。
『多分、食べた時にボクがエメラルドに存在を捕捉されたのかも』
とコアは話をまとめた。
シルバーが念話でオール達がざっくり捕縛し首だけ出してわめいてるけどオールに
『エルフの癖にドワーフとつるんでるなんて気持ち悪い』
と言ってオールの逆鱗に触れたようで頭になにか輪っかを嵌められてなにかうるさくわめく度に魔法で輪っかを締め付けて何度かそれを繰り返した挙句
「首にこれをつけてもいいぞ?」
とオールに言われてからは静かにチャーミングの質問に答えているらしい。質問が進むにつれチャーミングの表情が死んでいく。クロは
「我々が感知できない吸血鬼を使った所は評価する」
と呟く。海や湖の竜族も含めた竜族と吸血鬼はお互い感知せず、という不文律があった。が、レッド達の本体がおとなしくしている間にエメラルドが台頭し吸血鬼が跋扈していた。シルバーはそれの調査で吸血鬼と接触した。王の意向を探っている時にエメラルドが行動を起こしたのだ。吸血鬼との接触は吸血鬼の根城を探している時に末の姫を見かけてどこに行くのか、と思って後をつけたら根城だった、という次第。
クロがほぅっと息を吐くのと末姫が金切声を出すのが同時だった。
「ちょっと、あんた何してくれたのよ」
「本体を儂の魔力の糸で包みこんだだけだ。ただしお主の力じゃ解けない。というかもう竜としての力はつかえんよ。あの体から外に魔力は出せんからな、お主の本体が朽ちるまであのままだ。あと40年もないな、残りの寿命は。陸の上で力を使いすぎている。定期的に海に戻らねばならんのを忘れてたか?吸血鬼の王には『感知されなくして』と頼んだだけだろう?」
クロの言葉に末姫はぱくぱくと口を動かしているが声にはなっていなかった。
「さて、海の王子よ。お主は我々に何を望む?」
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