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金と銀の玉の章
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「夕飯はポトフにしよう」
宗介はそういうとアイテムボックスからダンジョンボアの肉を取り出した。猪と言っても癖がないので高級品と言われているオーク肉にも引けは取らない。
「宗介は、オーク肉はつかわんのか?」
ヴァイキーが食後のお茶を飲みながら聞く。
「あー、なんていうか…旨いのは知ってるけどな。自分が調理するのに忌避感があるんよ」
と宗介は正直に言う。
「ここやとダンジョンボアの肉、ええ感じやし」
宗介はダンジョンボアの肉を切り分けている。アキラは、ぺろりと焼きおにぎりもジャーマンポテトも黒パンも食べ上げている。
「みんながいないときに、ダンジョン潜って肉集めとくよ。ダンジョン牛とかいる階あるみたいだし」
宗介が嬉しそうだ。
「牛手に入ったら、たっぷり肉入れてカレー作ろうか」
「それはいいな」
アキラも賛同する。
数日後。レッドは結局見たいものがある、と二日ほど前に北へ己が足で旅立った。
「なにか…軽く食べるものある?」
久しぶりにグリーナーが昼間に起きている。
「すっごい久しぶりにお腹減ったって感じ」
と言うので宗介はグリーナーにさっとかきたま汁を作って渡す。
「あかんかったら言うてや」
グリーナーが一口飲んでにっこり笑う。
「ん、美味しい」
こくこくと良いペースでかきたま汁をグリーナーは飲んだ。
「なんだか…久しぶりに今日は味を感じる、空腹も」
デヴィッドがにこにこと部屋に入ってきた。
グリーナーは小さな種を手にしていた。
「アキラ、庭の隅を借りてもいい?」
「ユリアーナ達の邪魔にならなきゃご自由に」
遠慮がちに聞くグリーナーにアキラはさらりと答える。グリーナーはユリアーナ達がいる庭へ向かう。
暫くすると庭から『うそー』『わわわ』『ちょ、なにやったの?』とエヴァやユリアーナ達の声が聞こえてきた。のっそりと台所に入ってきたオールが伸びをする。
すぐに庭からバタバタとエドガーが入ってきた。
「すげぇ。種からオレンジの木が生えた。その上もう実が成ってる」
とエドガーは両手にいくつかみかんを持ってきていた。グリーナーがわざわざ果樹園に行かずとも手に入れられるように、自分が食べて美味しかったというのもあり、ミカンの木を庭に植えたらしい。
「これは四季成りに改良してるから適当に食べてほしい。この木は一代限りで接ぎ木でも増えないし、種まいても発芽できないようにしてる。のでこの森に影響は与えないようになってる」
とグリーナーはアキラに説明する。アキラはグリーナーがみかんを選んだのはブラッドの為もあるんだろうな、と思った。ブラッドはみかんに目がないからだ。
「嬢ちゃん、もう少したべられそうか?」
「うん。行けそう」
「なら麺、たべるか。柔らかめのやつ。卵も落とすし」
「俺も食べたい」
アキラが言い、オールとデヴィッドもそれに続いた。エドガー達はまた外に戻っていった。今は作業中らしい。植えてあるハーブの採取と選別をし、乾かす為の作業をしているらしい。ヨアヒムも外で一緒になってその作業をしている。エドガーに材料の良し悪しを教えながらの作業のようだった。
北に飛んだレッドからいきなり念話が入った。
『寒ぃ。確かに足元冷えるわ』
と飛んでくる。レッドはそう言いながら
『宗介に汁ありがとうって言っといて。熱い汁飲んで最初の寒さぶっ飛ばした。んでこれから装備揃えに行く』
『そうか。気をつけてな。俺はまだ杭待ち。まだ着かないんだよな、聖女の杭』
レッドとアキラはお互いの近況を確かめ合っている。
宗介はそういうとアイテムボックスからダンジョンボアの肉を取り出した。猪と言っても癖がないので高級品と言われているオーク肉にも引けは取らない。
「宗介は、オーク肉はつかわんのか?」
ヴァイキーが食後のお茶を飲みながら聞く。
「あー、なんていうか…旨いのは知ってるけどな。自分が調理するのに忌避感があるんよ」
と宗介は正直に言う。
「ここやとダンジョンボアの肉、ええ感じやし」
宗介はダンジョンボアの肉を切り分けている。アキラは、ぺろりと焼きおにぎりもジャーマンポテトも黒パンも食べ上げている。
「みんながいないときに、ダンジョン潜って肉集めとくよ。ダンジョン牛とかいる階あるみたいだし」
宗介が嬉しそうだ。
「牛手に入ったら、たっぷり肉入れてカレー作ろうか」
「それはいいな」
アキラも賛同する。
数日後。レッドは結局見たいものがある、と二日ほど前に北へ己が足で旅立った。
「なにか…軽く食べるものある?」
久しぶりにグリーナーが昼間に起きている。
「すっごい久しぶりにお腹減ったって感じ」
と言うので宗介はグリーナーにさっとかきたま汁を作って渡す。
「あかんかったら言うてや」
グリーナーが一口飲んでにっこり笑う。
「ん、美味しい」
こくこくと良いペースでかきたま汁をグリーナーは飲んだ。
「なんだか…久しぶりに今日は味を感じる、空腹も」
デヴィッドがにこにこと部屋に入ってきた。
グリーナーは小さな種を手にしていた。
「アキラ、庭の隅を借りてもいい?」
「ユリアーナ達の邪魔にならなきゃご自由に」
遠慮がちに聞くグリーナーにアキラはさらりと答える。グリーナーはユリアーナ達がいる庭へ向かう。
暫くすると庭から『うそー』『わわわ』『ちょ、なにやったの?』とエヴァやユリアーナ達の声が聞こえてきた。のっそりと台所に入ってきたオールが伸びをする。
すぐに庭からバタバタとエドガーが入ってきた。
「すげぇ。種からオレンジの木が生えた。その上もう実が成ってる」
とエドガーは両手にいくつかみかんを持ってきていた。グリーナーがわざわざ果樹園に行かずとも手に入れられるように、自分が食べて美味しかったというのもあり、ミカンの木を庭に植えたらしい。
「これは四季成りに改良してるから適当に食べてほしい。この木は一代限りで接ぎ木でも増えないし、種まいても発芽できないようにしてる。のでこの森に影響は与えないようになってる」
とグリーナーはアキラに説明する。アキラはグリーナーがみかんを選んだのはブラッドの為もあるんだろうな、と思った。ブラッドはみかんに目がないからだ。
「嬢ちゃん、もう少したべられそうか?」
「うん。行けそう」
「なら麺、たべるか。柔らかめのやつ。卵も落とすし」
「俺も食べたい」
アキラが言い、オールとデヴィッドもそれに続いた。エドガー達はまた外に戻っていった。今は作業中らしい。植えてあるハーブの採取と選別をし、乾かす為の作業をしているらしい。ヨアヒムも外で一緒になってその作業をしている。エドガーに材料の良し悪しを教えながらの作業のようだった。
北に飛んだレッドからいきなり念話が入った。
『寒ぃ。確かに足元冷えるわ』
と飛んでくる。レッドはそう言いながら
『宗介に汁ありがとうって言っといて。熱い汁飲んで最初の寒さぶっ飛ばした。んでこれから装備揃えに行く』
『そうか。気をつけてな。俺はまだ杭待ち。まだ着かないんだよな、聖女の杭』
レッドとアキラはお互いの近況を確かめ合っている。
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