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旅の章
07
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「よし、回復終了」
飛び起きるなりレッドが言った。
「朝飯のあと降りるか」
「レッド全快なんだよね?ヨアヒム、背負子コースな」
「…お手柔らかに」
「アキラより俺に背負われた方がいいぞ。高さ的に安定するだろう」
「レッドが背負いたいなら任せる」
全快したレッドの本体は明らかにここに来た時よりもつやつやしてるし健康そうに見える。
「また暫く寝ててくれよ。今度はちゃんと飯食うからな」
レッドは本体にそんな言葉をかける。
洞窟の入口ではヨアヒムの胴体に縄をかけ、レッドが荷物のように下ろす。その横をアキラは駆け下り、下でヨアヒムを受け止めた。
「お前らやっぱおかしい」
上ではレッドがよくわからないところを足掛かりにして洞窟の前に立っている。入口の偽
装をしているらしい。ヨアヒムは上を見ながら言った。
「ついでに罠かけてきた」
とレッドは駆け下りてきていい顔で笑った。
「さて、背負子に乗せられた俺は無事に降りれるんでしょうか」
「とりあえず、一気に降りるから休むなら下でな」
レッドは背中で背負子に乗っているヨアヒムに宣言した。
「夜までには降りるし、降りてから一晩休めばなんとかなる」
アキラも一気に降りるつもりだった。ヨアヒムは覚悟を決めた。
「ああああああ」
「口閉じないと怪我するぞ」
ヨアヒムの叫び声にレッドはそういい
「少しでも早く着けるようにするからな」
といらぬことを思いついてスピードを上げる。背面のヨアヒムは後ろを走るアキラと目があった。アキラはいい顔で親指を上げて答えた。
「…後ろのぼろ雑巾みたいになってるのはヨアヒムか」
ヴァイキーは背負子にくくられているヨアヒムを背負子から下ろしている。マルクは三人を迎えながら呆れた様子でアキラに聞いた。
「うん。最後は意識なかった」
「今も意識ないぞ」
ヴァイキーがヨアヒムを背負子からおろしたのでアキラはクッション性の高いシートを敷く。ヴァイキーはそこにヨアヒムを置く。マルクは苦笑したまま、今日作っていたウサギの肉入りのスープを皆にアキラとレッドに渡す。
「お疲れさん。塩気取った方がいいぞ」
二人はおとなしく野菜と肉の入ったスープを飲む。
「あ、カレー風味だ」
「おう、ミックススパイスと塩で味付けてあるからな」
「美味しいな」
レッドも気に入ったようだった。
「起きたか」
ヨアヒムが目をさましたのでヴァイキーが声をかける。
「…酷い目にあった」
「帰ってきたときの顔みりゃわかった」
マルクに慰めるというわけでもないが、そんな風に言われてヨアヒムは少しため息をついた。
「アキラ、ガス入りの水くれ」
ヨアヒムの要求にアキラはアイテムボックスから要求通りの物を渡す。氷魔法で冷やされた状態でアイテムボックスに収納されていたので水はキンキンに冷えている。ごくごくと水を飲むとヨアヒムは大きく深呼吸した。
「ふぅっ、やっぱり酷い目にあったぜ」
飛び起きるなりレッドが言った。
「朝飯のあと降りるか」
「レッド全快なんだよね?ヨアヒム、背負子コースな」
「…お手柔らかに」
「アキラより俺に背負われた方がいいぞ。高さ的に安定するだろう」
「レッドが背負いたいなら任せる」
全快したレッドの本体は明らかにここに来た時よりもつやつやしてるし健康そうに見える。
「また暫く寝ててくれよ。今度はちゃんと飯食うからな」
レッドは本体にそんな言葉をかける。
洞窟の入口ではヨアヒムの胴体に縄をかけ、レッドが荷物のように下ろす。その横をアキラは駆け下り、下でヨアヒムを受け止めた。
「お前らやっぱおかしい」
上ではレッドがよくわからないところを足掛かりにして洞窟の前に立っている。入口の偽
装をしているらしい。ヨアヒムは上を見ながら言った。
「ついでに罠かけてきた」
とレッドは駆け下りてきていい顔で笑った。
「さて、背負子に乗せられた俺は無事に降りれるんでしょうか」
「とりあえず、一気に降りるから休むなら下でな」
レッドは背中で背負子に乗っているヨアヒムに宣言した。
「夜までには降りるし、降りてから一晩休めばなんとかなる」
アキラも一気に降りるつもりだった。ヨアヒムは覚悟を決めた。
「ああああああ」
「口閉じないと怪我するぞ」
ヨアヒムの叫び声にレッドはそういい
「少しでも早く着けるようにするからな」
といらぬことを思いついてスピードを上げる。背面のヨアヒムは後ろを走るアキラと目があった。アキラはいい顔で親指を上げて答えた。
「…後ろのぼろ雑巾みたいになってるのはヨアヒムか」
ヴァイキーは背負子にくくられているヨアヒムを背負子から下ろしている。マルクは三人を迎えながら呆れた様子でアキラに聞いた。
「うん。最後は意識なかった」
「今も意識ないぞ」
ヴァイキーがヨアヒムを背負子からおろしたのでアキラはクッション性の高いシートを敷く。ヴァイキーはそこにヨアヒムを置く。マルクは苦笑したまま、今日作っていたウサギの肉入りのスープを皆にアキラとレッドに渡す。
「お疲れさん。塩気取った方がいいぞ」
二人はおとなしく野菜と肉の入ったスープを飲む。
「あ、カレー風味だ」
「おう、ミックススパイスと塩で味付けてあるからな」
「美味しいな」
レッドも気に入ったようだった。
「起きたか」
ヨアヒムが目をさましたのでヴァイキーが声をかける。
「…酷い目にあった」
「帰ってきたときの顔みりゃわかった」
マルクに慰めるというわけでもないが、そんな風に言われてヨアヒムは少しため息をついた。
「アキラ、ガス入りの水くれ」
ヨアヒムの要求にアキラはアイテムボックスから要求通りの物を渡す。氷魔法で冷やされた状態でアイテムボックスに収納されていたので水はキンキンに冷えている。ごくごくと水を飲むとヨアヒムは大きく深呼吸した。
「ふぅっ、やっぱり酷い目にあったぜ」
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