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ダンジョン攻略の章

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 翌日からヨアヒムは作業に戻った。中級エリクサーを作る前ほどは焦っていない感じでいつも通りのヨアヒムに戻った。ヴァイキーとエヴァとユリアーナはまた新しく畑を作っている。ソバの畑が空いたのでそこは空けたままにしているので理由を聞いたら肥料や何かをいれてれ土の質を整えたい、という事だった。

「植えるのは春かな、人参とかトウモロコシとかあと豆類とか植えて、出来たら牛も飼いたいの。ミルクの為に。豚も年に1頭位は解体できるようにしたいな」

ユリアーナはこの場所で農場をしたい、と言い出した。

「もっと冒険者とか来るようになるよ、ここ。宿屋とか建てるし、ギルドの支部もできる」

「そっか。でもここがクランの拠点なのはかわらないよね?」

アキラは頷いた。

「あとな、多分ダンジョンが整いだしたらあっちがギルドの拠点になると思う。だからそれまでは冒険者をしてダンジョン周りがギルドの拠点になってからこっちで農場ってのはどうかな?」

「魅力的!」

ユリアーナは小躍りしそうな勢いでアキラの手を握り上下にぶんぶん振っている。

「今のところはこの場所のこの広さで色々育ててみる。なにが最適種か探りたいしね」

ユリアーナは楽しそうだ。エヴァも

「私も一緒にやりたいな」

「いいね!芋とか育てて、宗介さんに料理してもらうんだ!」

「おいおい、おっちゃんいつまで生きるかわかんないからな?好きなんあるならおっちゃん教えといたるさかいな」

と孫娘を見る目でユリアーナとエヴァを見ている。



 「マリナ、ちょっと来てくれ」

アキラはマリナを工房へと連れて行った。そこにはオールに言われてデヴィッドも待っていた。

「あれ、あんた、仕事は?」

「抜けてきたってか早退した」

今日のデヴィッドは壮年エルフの姿だ。

「あー、エリクサー出来ました。中級から純度を高めた。上級になってると思う」

ヨアヒムの言葉にデヴィッドもマリナも目を剥いた。

「おい…本当につくれたのか」

「ほら、北の隠里の里長、口伝からエリクサーの作り方だって理解したらしくてそれをヨアヒムに教えたらしい」

「最適な人間に漏らした、と言わざるを得ないな」

デヴィッドは納得した。

「さて、鑑定頼む」

とヨアヒムが出した小瓶は、薄い紫の美しい液体が入っていた。

「…上級エリクサーだな」

アキラの言葉にオールも頷いた。

「文句なし、だよ」

鑑定結果にヨアヒムは力こぶで応えた。

「よっしゃ。じゃあ最上級ポーション草捜しにいってからエリクサーの本数を増やしたいんだが、いつまで待てる?」

アキラは暫く考えていたが

「あと二週間後には出発したい。行くのは俺とマリナとオールとブラッドでいい。さっくり1日で攻略してくる。…そのあと、吸血鬼のNo1、サファイアを捜して退治する。それが終われば暫く情報収集モードに入る。これは半年以内に終わらせたいと思ってる」

ヨアヒムは主張する。

「エリクサーの効果も見たいし俺も行く」

「…、それは仕方ないと思う」

マリナも援護射撃を出す。

「わかった。確かにヨアヒムは確認する権利はある」

 ルトガーとエヴァとユリアーナはコアのダンジョンの2Fでユリアーナの練度を上げる予定でランディとヴァイキーは三階層目以降の地図作りかつ様子を見る、と決まった。
 そしてデヴィッドはアキラ、ヨアヒム、オール、エドガーを草原まで転送し、その5日後に迎えに来るということで話を付けた。オールはブラッドからなにやら魔道具を二つ借り受けた。
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