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ダンジョン攻略の章

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 「結構暑いな」

「蒸れてるよね」

ヴァイキーの言葉にエドガーが答える。ランディが

「ルトガー、氷だして。手のひら一杯分くらい」

何をするのかと思いながらルトガーがランディの手のひらに氷を作る。

「ふー」

そういいながらランディはその氷を首筋や顔になする。

「あー、冷たくて気持ちいい」

アキラが

「きもちいい?」

とランディに聞くとランディは頷く。

「わかった」

そういうとアキラは氷を振らせ始める。

「でかい、アキラ、粒がでかい」

ヴァイキーが叫ぶ。皆が頭を守っているのを見てアキラはへへっと笑った。

「お前おおざっぱすぎる」

ヴァイキーはアキラの頭を小突いた。

「ルトガーはどのくらいの粒でだしたの?」

「このくらいかな」

と米粒より少し大きめに親指と人差し指で空間を作る。

 森の中の少し開けた場所にルドガー、エドガー、ランディ、ヴァイキー、アキラは座って休憩している。エドガーはマジックバッグから水の瓶を出してごくごく飲んでいる。アキラはいつもの通りおにぎらずを食べている。アキラがちょこちょこおやつを食べるのはいつものことなので誰も気にしていない。
 ルドガーは宗介が作ってくれたベッコウ飴を口に入れる。ランディの手が出てきたのでルドガーはそのに飴を置いてやる。ランディも飴を口にした。
 ヴァイキーも水分を口にしてみなぼけっとしながら休憩している。

「なぁ、今更なんだがなんでうちは『竜の探索者』って名前なんだ?」

ヴァイキーの言葉にアキラがきょとん、という表情になる。

「俺が竜で竜の玉を探してるから『竜』オレが『探索者』。でも竜が探索者、だとゴロが悪いから竜の探索者」

と説明する。ヴァイキーは皆が何の反応もしないので驚いたが

「お前が竜?」

と言葉にしたらアキラから説明があった。

「あ、そか。ヴァイキーにはまだ言ってなかったか。俺、東の青竜の『端末』なんだ。青竜の意識を持ってる…一応、人になるのかな?青竜が出来ることは大体できる。ブレスは吐けないけど。黒龍選抜の為にこの国にあった東西南北を司る竜の玉を集めたくて、この国のダンジョンを攻略しようと思って。東西南北にあった山の中にあったはずなんだけどあのモンスター津波で地形が代わってるからまずはありかを探すところから、なんだけど。竜の玉の一つがこのあたりの地下ダンジョンにあるからそれを手に入れようと思って」

アキラの言葉にヴァイカートはかなり衝撃を受けているようだった。

「で、拠点から道を作ってこの魔の森に道を付けようと思ってる。東西南北でね。わざわざ海を使って高い船賃払って海を使わなくてもデアードに行けるようにってね。これがうまくいけばディアナ国も儲かるしな。まずは最初のダンジョン攻略。んでそれがうまく言ったら今噛んでる北の侯爵のけん制の為にも西の侯爵か王都の公爵あたりを引っ張り込む予定」

 ヴァイキーは頭を抱えている。暫くぶつぶつ小さく言っていたが話始めた。

「まず、ランディ。お前なんでアキラと一緒にいるの?」

「俺?そうだな、初めて会った時からなんだか気になってな、アキラの事が。で、俺は男を好きになったのかとか思ったんだよ。ドキドキするし見ていたいし。でもな、黒龍選出って聞いて俺がアキラに興味持つのは竜人の血のせいだってわかったからな。とりあえず見届けられるだけは見続けたいって思ってな」

ヴァイキーがルトガーとエドガーに目を向ける。

「俺は面白そうだから」

エドガーが面倒くさそうに答える。ルトガーも頷いている。

「本当に危なけりゃマルクとエドモンドがどうしたって止めるしな」

とルトガーも答える。ヴァイキーが上を向き空を見る。

「ああ、もう。なんか考えるのが馬鹿らしくなる。そうだ、そうだよな。楽しけりゃいいんだよ」

と言うヴァイキーに腰にいる剣が返す。

「そうそう。アキラといる方がレアモンスターの血も吸えるからな」
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