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ダンジョン攻略の章
03
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風呂から上がると宗介が冷たい牛乳をグラスに入れてアキラとルトガーに渡した。
「風呂上がりは牛乳だな」
と宗介はにっかり笑う。宗介はブラッドと気が合うらしくよく話し込んでいる。ある日、宗介はブラッドになにか説明をしていて、次の日には出来上がったようだった。
「あ、リバーシだ」
アキラが声を上げる。緑の盤面に白と黒の駒が並ぶ。
「じゃ、アキラと俺で模擬戦しようか。ルール説明からな」
宗介が生き生きとしている。アキラも駒をくるくる回している。
「よし、後先はじゃんけんできめようか」
アキラも同意する。結局アキラは白、宗介は黒ということでゲームが始まる。
「こうなって白と白で黒の駒を挟むと、黒の駒は白になるんや。逆もあるぞ。白と黒で駒が多い方が勝ち、そういうゲームだ」
宗介とアキラがぱちぱちと駒を置く。
「こうやって最初は互い違いに置く」
宗介とアキラの手元をみんな真剣に見ている。
「最初の何手かはほぼ決まってるな」
アキラの言葉に宗介も頷いた。
「え?なんでそこ?え?」
「ほらここに置くと」
ルトガーがエドガー有利だった盤面を替えていく。白い盤面があっというまに黒くなった。
「うっそー。俺四隅取れたと思ったのに」
ルトガーがにししと笑っている。オールとグリーナーはグリーナーが大人げなく盤をひっくりかえしブラッドに怒られていた。アマゾネスの頭目もかなり真面目にやっていたが
「だめだ、アキラに勝つ目がみえない」
と途中で降りて他のメンバーの盤面を見てはぶつぶつと小声でじぶんならどこに置くかとか呟いている。
ふわりと出汁と卵の匂いがした、とおもったら卵焼きを挟んだサンドイッチが出てきた。次々ツナマヨやハム、きゅうりやBLTなどサンドイッチが出てきて皆一旦手を止めてサンドイッチをぱくついている。ニーアがみなにマグカップでスープを出す。小さく色々な野菜を入れた塩味の素朴なスープだがサンドイッチととてもよくあっている。
デヴィッドが昼ご飯を食べに転移してきた。昼休みの一時間、ご飯を食べにわざわざ拠点に帰ってくるようになったのだ。無言でサンドイッチを食べスープを飲む。
「グリーナー」
グリーナーに声をかけて長椅子の自分の横に呼ぶ。そうしてグリーナーの膝を借り15分ほど熟睡するとデヴィッドはもぞもぞ起き上がった。
「宗介、なんか持っていけるような食べもんある?サンドイッチは残らないだろうし」
「片手でたべれるやつ?」
アキラが聞く。
「おう。書類仕事してる副ギルド長に陣中見舞い」
マルクがどこからか紙の箱を用意したのでアキラが持っていたおにぎらずや作りかけていた照り焼きチキンのを細長いパンにキャベツと一緒にはさんだものやニーアが作ったシンプルなクッキーなどを詰め合わせてデヴィッドに渡す。
「今日はちょい遅いと思う」
そういいおいてデヴィッドはかき消えた。
「せわしないやっちゃな」
宗介が感想を言う。エドガーが宗介に尋ねる。
「さっきの細長いパン残ってる?」
「ある。っちゅうか作ってる最中やからちょっとまち。ニーアちゃんも食べや」
「宗介さんも食べてください」
「俺は味見でつまんでるし。後で米食うから気にしな」
宗介の米という言葉にアキラとブラッドが反応する。
「照り焼き丼?」
「食べるか?」
「俺も食う」
ブラッドが自己主張するのに宗介は頷いて答えた。
「風呂上がりは牛乳だな」
と宗介はにっかり笑う。宗介はブラッドと気が合うらしくよく話し込んでいる。ある日、宗介はブラッドになにか説明をしていて、次の日には出来上がったようだった。
「あ、リバーシだ」
アキラが声を上げる。緑の盤面に白と黒の駒が並ぶ。
「じゃ、アキラと俺で模擬戦しようか。ルール説明からな」
宗介が生き生きとしている。アキラも駒をくるくる回している。
「よし、後先はじゃんけんできめようか」
アキラも同意する。結局アキラは白、宗介は黒ということでゲームが始まる。
「こうなって白と白で黒の駒を挟むと、黒の駒は白になるんや。逆もあるぞ。白と黒で駒が多い方が勝ち、そういうゲームだ」
宗介とアキラがぱちぱちと駒を置く。
「こうやって最初は互い違いに置く」
宗介とアキラの手元をみんな真剣に見ている。
「最初の何手かはほぼ決まってるな」
アキラの言葉に宗介も頷いた。
「え?なんでそこ?え?」
「ほらここに置くと」
ルトガーがエドガー有利だった盤面を替えていく。白い盤面があっというまに黒くなった。
「うっそー。俺四隅取れたと思ったのに」
ルトガーがにししと笑っている。オールとグリーナーはグリーナーが大人げなく盤をひっくりかえしブラッドに怒られていた。アマゾネスの頭目もかなり真面目にやっていたが
「だめだ、アキラに勝つ目がみえない」
と途中で降りて他のメンバーの盤面を見てはぶつぶつと小声でじぶんならどこに置くかとか呟いている。
ふわりと出汁と卵の匂いがした、とおもったら卵焼きを挟んだサンドイッチが出てきた。次々ツナマヨやハム、きゅうりやBLTなどサンドイッチが出てきて皆一旦手を止めてサンドイッチをぱくついている。ニーアがみなにマグカップでスープを出す。小さく色々な野菜を入れた塩味の素朴なスープだがサンドイッチととてもよくあっている。
デヴィッドが昼ご飯を食べに転移してきた。昼休みの一時間、ご飯を食べにわざわざ拠点に帰ってくるようになったのだ。無言でサンドイッチを食べスープを飲む。
「グリーナー」
グリーナーに声をかけて長椅子の自分の横に呼ぶ。そうしてグリーナーの膝を借り15分ほど熟睡するとデヴィッドはもぞもぞ起き上がった。
「宗介、なんか持っていけるような食べもんある?サンドイッチは残らないだろうし」
「片手でたべれるやつ?」
アキラが聞く。
「おう。書類仕事してる副ギルド長に陣中見舞い」
マルクがどこからか紙の箱を用意したのでアキラが持っていたおにぎらずや作りかけていた照り焼きチキンのを細長いパンにキャベツと一緒にはさんだものやニーアが作ったシンプルなクッキーなどを詰め合わせてデヴィッドに渡す。
「今日はちょい遅いと思う」
そういいおいてデヴィッドはかき消えた。
「せわしないやっちゃな」
宗介が感想を言う。エドガーが宗介に尋ねる。
「さっきの細長いパン残ってる?」
「ある。っちゅうか作ってる最中やからちょっとまち。ニーアちゃんも食べや」
「宗介さんも食べてください」
「俺は味見でつまんでるし。後で米食うから気にしな」
宗介の米という言葉にアキラとブラッドが反応する。
「照り焼き丼?」
「食べるか?」
「俺も食う」
ブラッドが自己主張するのに宗介は頷いて答えた。
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