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アキラの章

閑話 ニーアとジョンとブランカ

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 マルクはニーアの横に座る。テーブルを挟みジョンとブランカが座った。客観的に見てブランカは可愛らしく美しかった。金の髪に翠の瞳、カタリナとよく似ていたがもっとバランスが良かった。ウルリッヒ家の娘たちは2人とも美しく、よく目立った。ブランカは金の髪に瞳の色に合わせた翠のリボンのバレッタをつけている。学生時代はハーフアップの飾りに、今は一つに、実用的にまとめるのにこの緑のリボンのバレッタを使っている。

 この個室に入るまで何人かの男がブランカに見惚れていた。とうのブランカは未だにルトガー以外の男に全く興味がなかった。主任の息子さんとは仲は良いが彼氏彼女ではなく遊びに行く仲間、止まりだった。

 「で、相談て?」

マルクが口火を切る。ジョンが重い口を開いた。

「母さんの父親の家から、ブランカを行儀見習いに来させろ、て」

ニーアはクリアに、一言で拒絶した。

「却下」

ニーアがブランカに言う。

「あそこのおうち、純血主義だからあなたや私が行ったら酷い目に遭いますよ」

ニーアの父親はハイエルフの貴族で純血主義の一族の出身な事、そしていろんな所で子供を作り続けていること。ニーアは父親から聞かされたことと、オールに聞かされたことを話す。
 行儀見習いという言葉でそういう父親がばらまいた結果の子供を何人も使い潰して廃人にしていることなどなど。
 そして、ニーアは

「もしアレがきても相手しなくていいから」

と。

「アレ?」

ジョンとブランカの声が揃った。

「私の父親。若い女性に目がないし、見境もないので曽孫のブランカちゃんも危ない」

ニーアは真剣だった。

 「とりあえず、行儀見習いの件は無しで」

ジョンの言葉にブランカは頷いた。そのタイミングでベルタが4人にコーヒーを持ってくる。

「ブランカちゃんはミルク多めだよね」

と言いながら他の三人よりも大きめのミルクピッチャーを渡してくれる。見ているとニーアが6個目の角砂糖をコーヒーに入れている。

「ニーアさん?」

ブランカの声にマルクがニヤニヤしながら答える。

「いつものことだよ。このこ、燃費悪いのがいつもお腹空かせてるしなー」

「もうっ」

マルクとニーアの仲良さそうなところをジョンは多少複雑な顔で見ていた。

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