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アキラの章
06
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「来月で士官学校の全行程終了」
エドガーが皆に報告する。ルトガーはC級昇格試験で家にいなかった。指定のクエストをソロでこなすこと、という条件が付いていたので一人で指定の場所に行って試験を受けている。
「じゃ、しばらくぶりに冒険者復活かな。3か月位リハビリしてから昇格試験受けるといい。そこからはギルドの依頼こなしてランディと3人でポイント稼ぎをしてほしい。俺とオールとグリーナーは魔の森の調査に行ってくる。んで、最初に鎮護区内で魔の森に埋まってる国境に一番近いダンジョンの中を探査、だな。すっげーざっくりとした感じだけどもさ」
アキラの話にエドガーは頷く。
「兄ちゃん、大丈夫かな」
「マウンテンウルフ3匹だろ。群れを見つけたら早いけどな。危険度はソロの狼を見つけて3匹やる方が楽だし安全。あと時期によっては集団討伐で手柄建てることで上がれることもある、のは経験してるからわかるよな」
エドガーは頷いた。
「エドガーもルトガーも遠隔武器を使えるから少しは有利だ。エドガーは矢とか弾を眠るやつにして眠らせてから止めを刺すのもありかな。…今から錬金術師に弾と矢を頼んどくか。クランの経費からそれはだそう」
竜の探索者では手に入った、依頼料の二割をクランへの上納金としている。これでクランハウスの維持費やなにやを出している。今はオールがグリーナーとブラッドの分も含めてかなりの金額をそこに入れてくれている。またオールは冒険者登録を復活し、グリーナーは偽名の「ミドリ」で既に登録していてA級冒険者としての資格を持っていた。
「今は兵役で半引退っていう設定になってる」
という。エルフの国は一応兵役があることになっている。が、エルフ自体、他国からの侵攻を想定し、誰もが弓を扱え、余裕があるなら魔法や体術や剣術を修めているという、軍事国家でも攻めあぐねる兵力を持つ国家であった。
ルトガーが帰ってきたときはかなり疲れていた。
「ちょっと山、変だった。よく地面が揺れてたし、角ウサギはやたらおびえて林から逃げてるし。マウンテンウルフも林の浅い位置にいた。丁度群れから分散した3匹がいてラッキーだったよ」
と言いながらC級の証書を見せる。鈍い銀色で魔法文字でルトガーの名が彫ってある。ルトガーはクランハウスに帰るというとギルドからアキラとオール宛ての手紙と大量の矢とボウガン用の弾を預かってきていた。あと、サービスということで鏃をもあずかっていた。錬金術師、元のアキラの仲間から
『ここにある程度の鏃ならアキラも錬金術で合成できる。暇してる時に作ってもらえ』
と言われ渡されたのだ。
ギルドからの手紙を読んでアキラがルトガーに聞く。
「なー。林の木、なんか変じゃなかった?」
「うーん、折れてるやつが結構あったかな?あと擦った後みたいなのついてる幹も多かった」
「あんがと。あとは現地、か」
アキラは手紙を見ながら言った。
「クラン 竜の探索者に依頼だよ。ルトガー以外にもあの山に関する報告が上がっているので一応チェックしてほしい、とさ」
アキラあ椅子の上でぐにゃーと態勢を替える
「あと、錬金術師が暇なときはこっち来てくれるってさ」
「ヨアヒムさん?」
「そう」
ギルドの錬金術師はそろそろ退屈の虫が騒ぎ始めたようだった。
翌日、アキラとオールが発つ前にヨアヒムが旅支度でやってきた。
「どもー。ギルドからお目付けでやってきましたぁ」
金髪で髭面のヨアヒムは錬金術師だと言われても戦士にしか見えないくらい発達した筋肉をしている。
「お前、素材目当てだろう」
「まぁまぁ、ちゃんとギルドの許可もあるから」
アキラは溜息を吐きながらも少し嬉しそうであった。
エドガーが皆に報告する。ルトガーはC級昇格試験で家にいなかった。指定のクエストをソロでこなすこと、という条件が付いていたので一人で指定の場所に行って試験を受けている。
「じゃ、しばらくぶりに冒険者復活かな。3か月位リハビリしてから昇格試験受けるといい。そこからはギルドの依頼こなしてランディと3人でポイント稼ぎをしてほしい。俺とオールとグリーナーは魔の森の調査に行ってくる。んで、最初に鎮護区内で魔の森に埋まってる国境に一番近いダンジョンの中を探査、だな。すっげーざっくりとした感じだけどもさ」
アキラの話にエドガーは頷く。
「兄ちゃん、大丈夫かな」
「マウンテンウルフ3匹だろ。群れを見つけたら早いけどな。危険度はソロの狼を見つけて3匹やる方が楽だし安全。あと時期によっては集団討伐で手柄建てることで上がれることもある、のは経験してるからわかるよな」
エドガーは頷いた。
「エドガーもルトガーも遠隔武器を使えるから少しは有利だ。エドガーは矢とか弾を眠るやつにして眠らせてから止めを刺すのもありかな。…今から錬金術師に弾と矢を頼んどくか。クランの経費からそれはだそう」
竜の探索者では手に入った、依頼料の二割をクランへの上納金としている。これでクランハウスの維持費やなにやを出している。今はオールがグリーナーとブラッドの分も含めてかなりの金額をそこに入れてくれている。またオールは冒険者登録を復活し、グリーナーは偽名の「ミドリ」で既に登録していてA級冒険者としての資格を持っていた。
「今は兵役で半引退っていう設定になってる」
という。エルフの国は一応兵役があることになっている。が、エルフ自体、他国からの侵攻を想定し、誰もが弓を扱え、余裕があるなら魔法や体術や剣術を修めているという、軍事国家でも攻めあぐねる兵力を持つ国家であった。
ルトガーが帰ってきたときはかなり疲れていた。
「ちょっと山、変だった。よく地面が揺れてたし、角ウサギはやたらおびえて林から逃げてるし。マウンテンウルフも林の浅い位置にいた。丁度群れから分散した3匹がいてラッキーだったよ」
と言いながらC級の証書を見せる。鈍い銀色で魔法文字でルトガーの名が彫ってある。ルトガーはクランハウスに帰るというとギルドからアキラとオール宛ての手紙と大量の矢とボウガン用の弾を預かってきていた。あと、サービスということで鏃をもあずかっていた。錬金術師、元のアキラの仲間から
『ここにある程度の鏃ならアキラも錬金術で合成できる。暇してる時に作ってもらえ』
と言われ渡されたのだ。
ギルドからの手紙を読んでアキラがルトガーに聞く。
「なー。林の木、なんか変じゃなかった?」
「うーん、折れてるやつが結構あったかな?あと擦った後みたいなのついてる幹も多かった」
「あんがと。あとは現地、か」
アキラは手紙を見ながら言った。
「クラン 竜の探索者に依頼だよ。ルトガー以外にもあの山に関する報告が上がっているので一応チェックしてほしい、とさ」
アキラあ椅子の上でぐにゃーと態勢を替える
「あと、錬金術師が暇なときはこっち来てくれるってさ」
「ヨアヒムさん?」
「そう」
ギルドの錬金術師はそろそろ退屈の虫が騒ぎ始めたようだった。
翌日、アキラとオールが発つ前にヨアヒムが旅支度でやってきた。
「どもー。ギルドからお目付けでやってきましたぁ」
金髪で髭面のヨアヒムは錬金術師だと言われても戦士にしか見えないくらい発達した筋肉をしている。
「お前、素材目当てだろう」
「まぁまぁ、ちゃんとギルドの許可もあるから」
アキラは溜息を吐きながらも少し嬉しそうであった。
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