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アキラの章
03
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「帰りは転移門使うから」
オールがそういいながら人気のないところで呪文で門を生成する。その呪文を聞きながらグリーナーは明らかに不機嫌になっていた。
「オール」
「…はい」
「後で説教な」
グリーナーは低い声でそういうと一人で掻き消えた。
「アキラ、帰りますよ」
「ああ」
オールがアキラの後に門を通って、転移門を閉じた。
「おや、おかえり」
マルクが殆ど出来上がっているブラッドの仕事小屋にもたれかかっている。師匠もその横に立っている。様子をみるとマルクとは旧知の仲のようだ。
「マルク老けたな!」
「成長したんですよ」
「あははは、中身はあんまり変わってないな。そういうのが俺は好きだ」
マルクがアキラが思ってたことを言ってくれる。
「身内ではいいけど外の人がいるときその姿で『俺』は似合いませんよ」
グリーナーはキョトンとした後爆笑した。
「すまん、いつもの男の姿のままのつもりだった」
そこでアキラは声をかける。
「うちのメンバーに紹介しますよ。中に入ってください」
グリーナーはニーアを見ると
「おや、この間王都に来てた子だね」
ニーアは頷く。
「あの時は男の姿のままで失礼。こっちが本性で、名はグリーナー。緑魔法の伝承者だ」
各々自己紹介をする。ブラッドとオールとマルクはしない。
「俺はエドガー。今は士官学校に行ってるけど、得意は弓とボウガン。あと短剣を少し。冒険者D級」
「俺はルトガー。エドガーの兄だ。得意は剣と魔法杖。冒険者ランクはD級。もうすぐC級試験を受けるつもり」
「俺はランディ。竜人とエルフと人の『混じり子』だ。得意は戦斧。大きい方が得意だけど今は小さい斧の扱いをブラッドに習ってるところ。冒険者ランクはB級」
「俺はアキラ。異世界からの稀人で、黒龍選抜の関係者というか…当事者だ。俺というか、おれの本体が、というか。俺自身は東の蒼竜の第一『端末』で、長い間色々な世界をさまよってきた。竜の能力はほぼすべて使える」
ルトガーもランディもエドガーも初めて聞くアキラの素性に驚くばかりであった。
「で、ここにいるみんなに協力してほしいんだ。隣の国にあったはずの山に四つの珠があったんだが…この国が魔物津波でやられた時に全ての珠の位置がわからなくなったんだ。で今の黒龍の爺が居なくなる前に次代の黒龍を決めなくちゃならんのだが…。当時、人間でいえば青年だった西の赤竜と南の金竜がこの津波を抑えたんだけど、その時に負った傷は深くて二人はまだ眠ったままなんだ。北の銀龍はその当時もどこにいるかわからなかったんだ」
ランディが口を開く。
「うちの部族は金竜の部族なんだが…部族の神官が『金竜様が弱ってる』って言ってるのはその所為か」
アキラは答える。
「それもあるが…、東と西、北と南で対な存在なんだが北の存在がわからないのも一因。北が欠けてる事でバランスが取れないんだよ、体内の力の」
「北の竜は…?」
「わからない。正直に生死はわかるはずなのにそれすらわからない」
アキラの言葉にエルフの二人も眉を顰めている。
「で、ここからが俺のお願いで、珠を探して神国デアードまでの道を作っていきたい。エドガー達の代でだめでも人が集まるならクランは続いでいけると思う。それを目標にしたクランにこの竜の探索者をしたいんだ」
ルトガーが質問をぶつける。
「なんで海を越えてデアードに行く道をとらないんだ?船なら早いし、街をつくり道を作るよりずっと楽じゃないのか?」
グリーナーが言う。
「海竜との契約、だな?」
オールがそういいながら人気のないところで呪文で門を生成する。その呪文を聞きながらグリーナーは明らかに不機嫌になっていた。
「オール」
「…はい」
「後で説教な」
グリーナーは低い声でそういうと一人で掻き消えた。
「アキラ、帰りますよ」
「ああ」
オールがアキラの後に門を通って、転移門を閉じた。
「おや、おかえり」
マルクが殆ど出来上がっているブラッドの仕事小屋にもたれかかっている。師匠もその横に立っている。様子をみるとマルクとは旧知の仲のようだ。
「マルク老けたな!」
「成長したんですよ」
「あははは、中身はあんまり変わってないな。そういうのが俺は好きだ」
マルクがアキラが思ってたことを言ってくれる。
「身内ではいいけど外の人がいるときその姿で『俺』は似合いませんよ」
グリーナーはキョトンとした後爆笑した。
「すまん、いつもの男の姿のままのつもりだった」
そこでアキラは声をかける。
「うちのメンバーに紹介しますよ。中に入ってください」
グリーナーはニーアを見ると
「おや、この間王都に来てた子だね」
ニーアは頷く。
「あの時は男の姿のままで失礼。こっちが本性で、名はグリーナー。緑魔法の伝承者だ」
各々自己紹介をする。ブラッドとオールとマルクはしない。
「俺はエドガー。今は士官学校に行ってるけど、得意は弓とボウガン。あと短剣を少し。冒険者D級」
「俺はルトガー。エドガーの兄だ。得意は剣と魔法杖。冒険者ランクはD級。もうすぐC級試験を受けるつもり」
「俺はランディ。竜人とエルフと人の『混じり子』だ。得意は戦斧。大きい方が得意だけど今は小さい斧の扱いをブラッドに習ってるところ。冒険者ランクはB級」
「俺はアキラ。異世界からの稀人で、黒龍選抜の関係者というか…当事者だ。俺というか、おれの本体が、というか。俺自身は東の蒼竜の第一『端末』で、長い間色々な世界をさまよってきた。竜の能力はほぼすべて使える」
ルトガーもランディもエドガーも初めて聞くアキラの素性に驚くばかりであった。
「で、ここにいるみんなに協力してほしいんだ。隣の国にあったはずの山に四つの珠があったんだが…この国が魔物津波でやられた時に全ての珠の位置がわからなくなったんだ。で今の黒龍の爺が居なくなる前に次代の黒龍を決めなくちゃならんのだが…。当時、人間でいえば青年だった西の赤竜と南の金竜がこの津波を抑えたんだけど、その時に負った傷は深くて二人はまだ眠ったままなんだ。北の銀龍はその当時もどこにいるかわからなかったんだ」
ランディが口を開く。
「うちの部族は金竜の部族なんだが…部族の神官が『金竜様が弱ってる』って言ってるのはその所為か」
アキラは答える。
「それもあるが…、東と西、北と南で対な存在なんだが北の存在がわからないのも一因。北が欠けてる事でバランスが取れないんだよ、体内の力の」
「北の竜は…?」
「わからない。正直に生死はわかるはずなのにそれすらわからない」
アキラの言葉にエルフの二人も眉を顰めている。
「で、ここからが俺のお願いで、珠を探して神国デアードまでの道を作っていきたい。エドガー達の代でだめでも人が集まるならクランは続いでいけると思う。それを目標にしたクランにこの竜の探索者をしたいんだ」
ルトガーが質問をぶつける。
「なんで海を越えてデアードに行く道をとらないんだ?船なら早いし、街をつくり道を作るよりずっと楽じゃないのか?」
グリーナーが言う。
「海竜との契約、だな?」
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