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第四章
怪しい部屋
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「エリク、どう思っているんだ?」
公爵はエリクと侯爵邸の中を歩きながら訊ねる。北の侯爵はがっつりとエマに講義と言う名の説教を受けている。元の守護者の樹からなんとか小さな若葉が出たのでエマは安心して北の侯爵への講義に取り掛かった。普通なら侯爵の奥方はエマに会いに来るのにエマが訪問してから一度も顔を出していないのだ。エマは違和感を抱きながらも何も言わず訊ねなかった。
「……妻の事を何も言わないんですね」
エマの説教もとい講義が途切れた時に北の侯爵はエマを見て言った。
侯爵がエマに相談という愚痴を言い始めた時エリクとグランサニュー公爵はとある扉に近づいていた。
「さすがに儂でも感じ取れる」
「でしょうねぇ。瘴気というか淫気というか。家全体を覆うくらいですからね。……この家が本拠地じゃないのが可笑しいくらいだ」
エリクは本性が出た顔で話す。
「いつも今みたいな顔をしてくれた方が安心できるんだがな」
「おや、笑顔はお嫌いですか」
「あれは仮面だと判ってるからな。随分うまく被った仮面だが……本性の方が儂は好ましい」
エリクが対外の表情『笑顔』を装着する。
「これはこれで使い道はあるんですよ」
「わからなくはない。……それが出来なくて変人と呼ばれる道を選んだのが儂ら夫婦だからな」
「貴方は王族としてのスキルや権威があるからいいですけど……エマ様の為にはそれでよかったと思いますよ」
「何故?」
「あの人は本質は優しくて、他人が話を打ち明けやすい空気を持っておられますからね。素のエマ様だと他人からの相談事でパンクしちゃいますよ」
エリクも公爵も今まさにエマがそう言う目にあっているとは思ってもみなかった。
「おや、こちらの部屋は客用のサロンではなかったかな?」
「いえ、奥様のお部屋です」
神官服を着ているエリクに少女はぽっと頬を赤らめている。公爵はこの子の父親よりは最低限10歳は年上だろうな、とエリクをちらりと見る。エリクはグランサニュー公爵を笑顔で見返す。
「奥様にお会い出来ますか?」
エリクが訊ねると少女、11~2才くらいか、は顔を赤くして首を横に振る。そして少女は俯いて小さな声で言った。
「奥様はお客様にはお会いしません」
少女が俯いた隙にエリクは何かの魔法陣を扉に素早く描いた。
「そうですか。また侯爵様を通して約束を取りつけます」
少女ががばっと顔を上げた。
「もしかして旦那様のお客様ですか」
「そうともいえるかな」
エリクと公爵が部屋に戻ると北の侯爵は滂沱の涙だった。
「な、なんなんだ。……エマの説教がそんなに怖かったのか?」
公爵は二割くらい本気で言う。
「あ・な・た」
エマの声が怖くなる。
「ほら、それ……、それ怖いんじゃ」
「あーなーたー」
エリクが笑って止めに入り、北の侯爵を窓際に連れて行く。みえない結界をはって侯爵を
結界の中に押し込める。
「ちょっとリラックスする香を炊きましょうか」
公爵は多分自白の香だなと察した、
「どうだ、夕食前に冒険者溜まりを見に行ってみないか?儂らがいない方が話しやすいじゃろ」
エマは公爵の提案に乗った。エマが守護者の樹の植木鉢を抱えるて行こうとするので公爵が受け取り、目くらましの魔法をかける。
「この方が目立たなくていいし儂の魔力をがんがん吸い取ってる感じだぞ、こいつ」
そんな事を言い名がらエマと公爵は冒険者溜まりに向かった。
公爵はエリクと侯爵邸の中を歩きながら訊ねる。北の侯爵はがっつりとエマに講義と言う名の説教を受けている。元の守護者の樹からなんとか小さな若葉が出たのでエマは安心して北の侯爵への講義に取り掛かった。普通なら侯爵の奥方はエマに会いに来るのにエマが訪問してから一度も顔を出していないのだ。エマは違和感を抱きながらも何も言わず訊ねなかった。
「……妻の事を何も言わないんですね」
エマの説教もとい講義が途切れた時に北の侯爵はエマを見て言った。
侯爵がエマに相談という愚痴を言い始めた時エリクとグランサニュー公爵はとある扉に近づいていた。
「さすがに儂でも感じ取れる」
「でしょうねぇ。瘴気というか淫気というか。家全体を覆うくらいですからね。……この家が本拠地じゃないのが可笑しいくらいだ」
エリクは本性が出た顔で話す。
「いつも今みたいな顔をしてくれた方が安心できるんだがな」
「おや、笑顔はお嫌いですか」
「あれは仮面だと判ってるからな。随分うまく被った仮面だが……本性の方が儂は好ましい」
エリクが対外の表情『笑顔』を装着する。
「これはこれで使い道はあるんですよ」
「わからなくはない。……それが出来なくて変人と呼ばれる道を選んだのが儂ら夫婦だからな」
「貴方は王族としてのスキルや権威があるからいいですけど……エマ様の為にはそれでよかったと思いますよ」
「何故?」
「あの人は本質は優しくて、他人が話を打ち明けやすい空気を持っておられますからね。素のエマ様だと他人からの相談事でパンクしちゃいますよ」
エリクも公爵も今まさにエマがそう言う目にあっているとは思ってもみなかった。
「おや、こちらの部屋は客用のサロンではなかったかな?」
「いえ、奥様のお部屋です」
神官服を着ているエリクに少女はぽっと頬を赤らめている。公爵はこの子の父親よりは最低限10歳は年上だろうな、とエリクをちらりと見る。エリクはグランサニュー公爵を笑顔で見返す。
「奥様にお会い出来ますか?」
エリクが訊ねると少女、11~2才くらいか、は顔を赤くして首を横に振る。そして少女は俯いて小さな声で言った。
「奥様はお客様にはお会いしません」
少女が俯いた隙にエリクは何かの魔法陣を扉に素早く描いた。
「そうですか。また侯爵様を通して約束を取りつけます」
少女ががばっと顔を上げた。
「もしかして旦那様のお客様ですか」
「そうともいえるかな」
エリクと公爵が部屋に戻ると北の侯爵は滂沱の涙だった。
「な、なんなんだ。……エマの説教がそんなに怖かったのか?」
公爵は二割くらい本気で言う。
「あ・な・た」
エマの声が怖くなる。
「ほら、それ……、それ怖いんじゃ」
「あーなーたー」
エリクが笑って止めに入り、北の侯爵を窓際に連れて行く。みえない結界をはって侯爵を
結界の中に押し込める。
「ちょっとリラックスする香を炊きましょうか」
公爵は多分自白の香だなと察した、
「どうだ、夕食前に冒険者溜まりを見に行ってみないか?儂らがいない方が話しやすいじゃろ」
エマは公爵の提案に乗った。エマが守護者の樹の植木鉢を抱えるて行こうとするので公爵が受け取り、目くらましの魔法をかける。
「この方が目立たなくていいし儂の魔力をがんがん吸い取ってる感じだぞ、こいつ」
そんな事を言い名がらエマと公爵は冒険者溜まりに向かった。
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