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第三章
ジェラール、枯渇
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樹の周りには神殿の騎士達が数人いた。聖なる樹で出来た棺桶のような四角い箱に元アレンだった何かを詰める。蠢いてはいるので生きてはいるようだった。この四角い箱の四隅と箱の蓋には聖銀で飾りが着けられている。アンデッドや魔物除けの模様らしい。
アルはロゼに守護者からの礼を伝えた。
「なんだか薄く張っていた靄を祓ってもらえたのが良かったみたいで。風の精霊にも礼をしたいな」
「そういうときはフロランに頼むといいよ」
ウージェーヌが首と肩をこきこき言わせている。
「エリク……よりジェラールがへばってるか。あるけるか?」
「ゆっくりならな」
ジェラールは地面の上で寝ころんでいる。
「いやぁ、ジェラールの魔力は吸いやすすぎて貰いすぎたか」
そんな事を言っているエリクも疲労の色が濃い。
「しょうがないからいいところに連れてってやる。……守護者殿はフロランと連絡取れるかな」
ウージェーヌはしっかりアルの掌を見ている。アルが訊ねると長すぎないなら大丈夫だというのでフロランに馬車と壺を用意させて持ってこさせる。
「オヤジ、……確かにこの樹にはいいかもな」
「運んで来たら湯も冷めるだろ?」
「たしかにね。……マリアンヌは大人しく寝てる。というか……寝かせている」
ウージェーヌ、ジェラール、エリク、アルはフロランに連れられて温泉に向かう。エディとロゼは屋敷の方へ戻った。エディはアルにこそっと耳打ちする。
「ちょっと男ばっかでの裸の付き合いはぞっとしねぇ」
ロゼは呆れた顔でエディを見ていた。マリアンヌを心配するクロードもエディ達と戻った。
温泉ではジェラールが一番効果があったようでかさついた感じになっていたジェラールもつやつやと生気を取り戻していた。
「アル殿下も元気になってますね。ぶっ倒れた時はジェラールレベルでかさついてましたから」
エリクが笑いながら言う。
「とりあえず応急手当はできたな。さっさと帰らないと」
「わかった。馬車には勝手に帰ってもらってくれ。羊皮紙は持ってるから」
エリクが言う。
「飛べるだけの余力があるってことか」
「そう。帰ったらMPポーションもあるだろ?」
エリクはウージェーヌに訊ねる。ウージェーヌは頷いて肯定した。ウージェーヌは馬車に温泉水の入った壺をいくつか積んだ。どうも先ほど使った聖水の入っていた壺らしい。
馬車には帰るように指示をする。馬車がみえなくなるとエリクは魔法陣に力を流し家に
戻った。
「うわぁ、急に現れられると心臓に悪い」
クロードとフロランが言う。客間だった。
「マリアンヌは?」
「マドレーヌと母さんとおばあ様がついてる」
クロードはエリクに向き直った。
「神官長様、……女の子たちいれた結界解かないままでしたね?」
エリクがやべぇという顔になった。
「女の子たち、持ちませんでしたよ。恥ずかしくて泣いてて」
「すまん」
「ルカがなんとか穴をあけてくれて。そこから濡れた服とか引っ張り出して着替えてもらって。今はルカが忘却の眠りをかけてくれて皆寝てます」
「……ルカありがとう」
エリクがクロードから眼を逸らしルカの方を見る。ルカはあきれ顔だ。
「……あとでなにか贈る」
ルカか口を挟んだ。
「なら淫魔除けのチャームかなにかを」
「わかった。サンキャッチャーで部屋を守れるようにしよう」
「うちの女性たち全員にな」
ウージェーヌが決定と締めた。
アルはロゼに守護者からの礼を伝えた。
「なんだか薄く張っていた靄を祓ってもらえたのが良かったみたいで。風の精霊にも礼をしたいな」
「そういうときはフロランに頼むといいよ」
ウージェーヌが首と肩をこきこき言わせている。
「エリク……よりジェラールがへばってるか。あるけるか?」
「ゆっくりならな」
ジェラールは地面の上で寝ころんでいる。
「いやぁ、ジェラールの魔力は吸いやすすぎて貰いすぎたか」
そんな事を言っているエリクも疲労の色が濃い。
「しょうがないからいいところに連れてってやる。……守護者殿はフロランと連絡取れるかな」
ウージェーヌはしっかりアルの掌を見ている。アルが訊ねると長すぎないなら大丈夫だというのでフロランに馬車と壺を用意させて持ってこさせる。
「オヤジ、……確かにこの樹にはいいかもな」
「運んで来たら湯も冷めるだろ?」
「たしかにね。……マリアンヌは大人しく寝てる。というか……寝かせている」
ウージェーヌ、ジェラール、エリク、アルはフロランに連れられて温泉に向かう。エディとロゼは屋敷の方へ戻った。エディはアルにこそっと耳打ちする。
「ちょっと男ばっかでの裸の付き合いはぞっとしねぇ」
ロゼは呆れた顔でエディを見ていた。マリアンヌを心配するクロードもエディ達と戻った。
温泉ではジェラールが一番効果があったようでかさついた感じになっていたジェラールもつやつやと生気を取り戻していた。
「アル殿下も元気になってますね。ぶっ倒れた時はジェラールレベルでかさついてましたから」
エリクが笑いながら言う。
「とりあえず応急手当はできたな。さっさと帰らないと」
「わかった。馬車には勝手に帰ってもらってくれ。羊皮紙は持ってるから」
エリクが言う。
「飛べるだけの余力があるってことか」
「そう。帰ったらMPポーションもあるだろ?」
エリクはウージェーヌに訊ねる。ウージェーヌは頷いて肯定した。ウージェーヌは馬車に温泉水の入った壺をいくつか積んだ。どうも先ほど使った聖水の入っていた壺らしい。
馬車には帰るように指示をする。馬車がみえなくなるとエリクは魔法陣に力を流し家に
戻った。
「うわぁ、急に現れられると心臓に悪い」
クロードとフロランが言う。客間だった。
「マリアンヌは?」
「マドレーヌと母さんとおばあ様がついてる」
クロードはエリクに向き直った。
「神官長様、……女の子たちいれた結界解かないままでしたね?」
エリクがやべぇという顔になった。
「女の子たち、持ちませんでしたよ。恥ずかしくて泣いてて」
「すまん」
「ルカがなんとか穴をあけてくれて。そこから濡れた服とか引っ張り出して着替えてもらって。今はルカが忘却の眠りをかけてくれて皆寝てます」
「……ルカありがとう」
エリクがクロードから眼を逸らしルカの方を見る。ルカはあきれ顔だ。
「……あとでなにか贈る」
ルカか口を挟んだ。
「なら淫魔除けのチャームかなにかを」
「わかった。サンキャッチャーで部屋を守れるようにしよう」
「うちの女性たち全員にな」
ウージェーヌが決定と締めた。
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