108 / 212
第三章
令嬢達の再会
しおりを挟む
「薄い緑の淡い光が……」
「そうか」
守護者はうむうむと頷いた。そしてアルが用意した小さな菓子やサンドイッチを食べて小さめのグラスに注がれた熱くて濃い紅茶を飲んでいる。
このころにはロゼとエディも出てきて一緒にお茶を楽しんでいた。
「ここは隔離されてるのですね」
ロクサーヌはには結界が薄い緑の光に見えている。
「もうすぐ一端部屋に向かう事になる。ロクサーヌの父上もこっちに来てるらしい」
守護者からの情報を伝える。こちらにはウージェーヌがエリク神官長とベルティエ公爵と共に魔法師団の人員を少し連れて来ていた。
東西と南の辺境にある魔物を生み出す靄は何度も根源からの退治が試みられtえきたが、どこかの穴を塞いだとしてどこかがバランスが崩れた他の2辺境のモンスター発生率が上がるだけで、酷いと一晩でモンスター津波が起こる。過去に何度か実験を重ねた。一度全ての穴を塞いだ時には国全体の土地が枯れ飢饉が起こり国力を回復するまでに10年かかったという。その時期に北の隣国が山越えで襲ってきて北を武勇で有名な侯爵家が治める事になったという。4辺境家で侯爵家は少し立ち位置が違ったのだ。
ただ冒険者の人気は元から高かった場所で、洞窟型の男女にゃ険しい山など彼らは踏破
することを喜びとしていた。また雪角ウサギや雪豹、剣虎など毛皮目当てのハンターたち
も北を好んでいた。
この辺境4地域のまとめ役という格でグランサニュー公爵家がある。普通なら当主変更と共に侯爵に格下げとなるのだが、国内一の鉱山をかかえ、国随一の鉱山学者である長男がおり、長男は国内の鉱山開発にも尽力したなどの理由もあり、代替わりでも爵位の変更は無い事となった。これで今までの4大公爵家と別格のグランサニュー公爵家が追加される事が現陛下が即位する直前に決まっていた。
「マドレーヌ」
「先輩、お久しぶりです」
「ああ、久しぶりだね」
「ウジェ殿は?」
アルが挨拶をしてる少女たちの横でフロランに訊ねると先にマドレーヌが答える。
「神官長様と結界の所に行ってます」
フロランが話を引き取る。
「どうも靄の怪物を捕獲できるように結界を改造に行ったみたいですよ」
ベルティエ公爵が溜息をつく。
「絶対、エリクがなにか思いついて実験しに行ったんだよ」
フロランが精霊から情報を貰ったようだ。
「当たりみたいですよ。なんか『霊的なトリモチ』っていう単語が聞こえるって」
アルの肩の上の守護者は精霊と話し込んでいる。アルには精霊が見えないがロクサーヌは守護者もフロランの精霊も見えているようだった。
ロクサーヌは暫くフロランの横辺りを見つめていたが、そこにいる何かをむんずとつかみ、そのあたりを撫でまわした後解放するしぐさをみせた。
「ロクサーヌ嬢ありがとうございます。精霊が喜んでます」
フロランが頭を下げる。ロクサーヌは少し傷がついていた精霊を治したのだという。
「傷ついてたから」
ロクサーヌは少し照れながら笑った。ネイサンも嬉しそうに笑っている。
「フロラン、アルノーの館に居た時、精霊と話せなかったんだって?」
「そう。あそこ屋敷の境目に精霊除けの雑草をびっしり植えてたみたいでそこに入ろうとし
たから精霊も傷ができたみたいで」
アルに訊ねられてフロランは眉間に皺を寄せる。
「もしかしてその事、父さんたちに言った方が」
「良いと思うぞ」
ベルティエ公爵が同意した。
「そうか」
守護者はうむうむと頷いた。そしてアルが用意した小さな菓子やサンドイッチを食べて小さめのグラスに注がれた熱くて濃い紅茶を飲んでいる。
このころにはロゼとエディも出てきて一緒にお茶を楽しんでいた。
「ここは隔離されてるのですね」
ロクサーヌはには結界が薄い緑の光に見えている。
「もうすぐ一端部屋に向かう事になる。ロクサーヌの父上もこっちに来てるらしい」
守護者からの情報を伝える。こちらにはウージェーヌがエリク神官長とベルティエ公爵と共に魔法師団の人員を少し連れて来ていた。
東西と南の辺境にある魔物を生み出す靄は何度も根源からの退治が試みられtえきたが、どこかの穴を塞いだとしてどこかがバランスが崩れた他の2辺境のモンスター発生率が上がるだけで、酷いと一晩でモンスター津波が起こる。過去に何度か実験を重ねた。一度全ての穴を塞いだ時には国全体の土地が枯れ飢饉が起こり国力を回復するまでに10年かかったという。その時期に北の隣国が山越えで襲ってきて北を武勇で有名な侯爵家が治める事になったという。4辺境家で侯爵家は少し立ち位置が違ったのだ。
ただ冒険者の人気は元から高かった場所で、洞窟型の男女にゃ険しい山など彼らは踏破
することを喜びとしていた。また雪角ウサギや雪豹、剣虎など毛皮目当てのハンターたち
も北を好んでいた。
この辺境4地域のまとめ役という格でグランサニュー公爵家がある。普通なら当主変更と共に侯爵に格下げとなるのだが、国内一の鉱山をかかえ、国随一の鉱山学者である長男がおり、長男は国内の鉱山開発にも尽力したなどの理由もあり、代替わりでも爵位の変更は無い事となった。これで今までの4大公爵家と別格のグランサニュー公爵家が追加される事が現陛下が即位する直前に決まっていた。
「マドレーヌ」
「先輩、お久しぶりです」
「ああ、久しぶりだね」
「ウジェ殿は?」
アルが挨拶をしてる少女たちの横でフロランに訊ねると先にマドレーヌが答える。
「神官長様と結界の所に行ってます」
フロランが話を引き取る。
「どうも靄の怪物を捕獲できるように結界を改造に行ったみたいですよ」
ベルティエ公爵が溜息をつく。
「絶対、エリクがなにか思いついて実験しに行ったんだよ」
フロランが精霊から情報を貰ったようだ。
「当たりみたいですよ。なんか『霊的なトリモチ』っていう単語が聞こえるって」
アルの肩の上の守護者は精霊と話し込んでいる。アルには精霊が見えないがロクサーヌは守護者もフロランの精霊も見えているようだった。
ロクサーヌは暫くフロランの横辺りを見つめていたが、そこにいる何かをむんずとつかみ、そのあたりを撫でまわした後解放するしぐさをみせた。
「ロクサーヌ嬢ありがとうございます。精霊が喜んでます」
フロランが頭を下げる。ロクサーヌは少し傷がついていた精霊を治したのだという。
「傷ついてたから」
ロクサーヌは少し照れながら笑った。ネイサンも嬉しそうに笑っている。
「フロラン、アルノーの館に居た時、精霊と話せなかったんだって?」
「そう。あそこ屋敷の境目に精霊除けの雑草をびっしり植えてたみたいでそこに入ろうとし
たから精霊も傷ができたみたいで」
アルに訊ねられてフロランは眉間に皺を寄せる。
「もしかしてその事、父さんたちに言った方が」
「良いと思うぞ」
ベルティエ公爵が同意した。
8
お気に入りに追加
74
あなたにおすすめの小説

元婚約者が「俺の子を育てろ」と言って来たのでボコろうと思います。
音爽(ネソウ)
恋愛
結婚間近だった彼が使用人の娘と駆け落ちをしてしまった、私は傷心の日々を過ごしたがなんとか前を向くことに。しかし、裏切り行為から3年が経ったある日……
*体調を崩し絶不調につきリハビリ作品です。長い目でお読みいただければ幸いです。

姉から奪うことしかできない妹は、ザマァされました
饕餮
ファンタジー
わたくしは、オフィリア。ジョンパルト伯爵家の長女です。
わたくしには双子の妹がいるのですが、使用人を含めた全員が妹を溺愛するあまり、我儘に育ちました。
しかもわたくしと色違いのものを両親から与えられているにもかかわらず、なぜかわたくしのものを欲しがるのです。
末っ子故に甘やかされ、泣いて喚いて駄々をこね、暴れるという貴族女性としてはあるまじき行為をずっとしてきたからなのか、手に入らないものはないと考えているようです。
そんなあざといどころかあさましい性根を持つ妹ですから、いつの間にか両親も兄も、使用人たちですらも絆されてしまい、たとえ嘘であったとしても妹の言葉を鵜呑みにするようになってしまいました。
それから数年が経ち、学園に入学できる年齢になりました。が、そこで兄と妹は――
n番煎じのよくある妹が姉からものを奪うことしかしない系の話です。
全15話。
※カクヨムでも公開しています

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。


【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
(完結)「君を愛することはない」と言われて……
青空一夏
恋愛
ずっと憧れていた方に嫁げることになった私は、夫となった男性から「君を愛することはない」と言われてしまった。それでも、彼に尽くして温かい家庭をつくるように心がければ、きっと愛してくださるはずだろうと思っていたのよ。ところが、彼には好きな方がいて忘れることができないようだったわ。私は彼を諦めて実家に帰ったほうが良いのかしら?
この物語は憧れていた男性の妻になったけれど冷たくされたお嬢様を守る戦闘侍女たちの活躍と、お嬢様の恋を描いた作品です。
主人公はお嬢様と3人の侍女かも。ヒーローの存在感増すようにがんばります! という感じで、それぞれの視点もあります。
以前書いたもののリメイク版です。多分、かなりストーリーが変わっていくと思うので、新しい作品としてお読みください。
※カクヨム。なろうにも時差投稿します。
※作者独自の世界です。
新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!
月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。
そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。
新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ――――
自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。
天啓です! と、アルムは――――
表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる