悪役令嬢、冒険者になる 【完結】

あくの

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幕間 2

ダンジョンでまったり

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 アキラに案内された通りに、1階層目、2階層目はボスだけを撃破し、3階層目からのダンジョン捜索開始だった。
 アキラによれば1階層目、2階層目は初心者用の狩場なんで中級者が荒らすのはちょっとね、という事だった。
 アキラはロゼに告げる。

「お国のダンジョンの調査、秘密裡にギルドが動くことになったって。顛末はお知らせするよ」

「じゃ、マドレーヌ宛てに手紙ででも」

「りょうかーい」

 マドレーヌはこっそり訊ねる。

「なんで私宛?」

「この旅が終わるまでにエディが煮え切らなかったらエディとは離れるつもりだから。その時はマドレーヌにはちゃんと連絡先教えるけどいつその連絡先に着けるかわからないからマドレーヌ、窓口お願いね」

ロゼはにっこり笑った。

「あたしはエディが好きで恋人や夫として欲しいけどエディはどうなんだろうね。あたしは子供尾欲しいしそんなに時間も残ってないからね。エディがだめなら次に行かないと。だからこの旅の間に腹を決める、それだけの事よ」

マドレーヌは圧倒されて何も言えなかった。

「そっか。私が言うことはなにもない」

「貴族のお嬢さんはあたしらとは違う覚悟がいるよね」

「んー、家の為に動くのは貴族なら当たり前、だもの」

「やっぱ違うねぇ」

ロゼは妙に感心している。




 「さて、と。どの階層を拠点にする?」

「そりゃ肉が出る階層だな」

4人で協議する。5階層目だとちょっと軽すぎるが12階層目はさすがにこの人数ではつらい、と話は一致する。

「ヒュージボア系かな」

「そうだねぇ」

「そこに降りるまでも楽しめるしね」



 「ヒュージってもこのサイズかぁ」

ヒュージボアに酸の弾を打ち込みながらマドレーヌはがっかりする。

「時期にもよるけど、辺境の森の魔獣はもう一回り大きいかな」

「そりゃ限定された空間じゃん、ここ。……まぁ、ダンジョンのフロアの広さって納得いかないんだけどさ」

「わかる」

マドレーヌもロゼも手斧を使い対処する。

「時々鹿もいるね。……ボアより雄鹿の方が怖いな。発情期の雄鹿の何とも言えない目つき、不気味だよ。妙に底光のする目つきでさ」

二人が格闘し、ボアを倒すと、肉の包みがいくつか落ちる。偶に肉ではなく皮が落ちる。全てマジックっバッグに入れ落ち合うセーフエリアへ向かう。このフロアもどのフロアも外と同じに朝が来て夜が来る。夜は夜で獲物が違うらしいが夜はアンデットも出るので止めを刺すのに、決定打に欠けるということで夜の狩りはしないという事にした。

「モイラみたいな聖なる力使えたらね」

「そう言えばロゼは属性なんなの?」

マドレーヌが訊ねる。

「そうか、マドレーヌは知らなかったか」

マドレーヌは頷いた。

「風なの。風属性、っていうより風の精霊の力を借りられる、って感じ」

「へぇ」



そんなふわふわした狩りの日々も終わり。一日かけて4人でボス部屋を攻略し地上に戻った。
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