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第二章
掃除終了
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削れた肉の壁を3階層目に掃きだす。あっという間に焼け焦げた肉はダンジョンに吸い込まれて行った。
「セーフエリアの掃除、綺麗にできたかな?」
リュカはきっちり階段で繋がれた上下のエリアも階段のチェックする。
「ほんの少し休憩を取ってから移動しよう」
3階層目とと4階層目を守っていた6人のことは誰も口にしなかった。荷物運びの少年は黙って残っていた鞄をギルドのマジックバッグに入れた。モイラが祈りの言葉、聖句を口にしこのセーフエリアを浄化し祝福した。アルはちゃんと聖女の仕事もしてるのだなと思った。自分の国の聖女とはえらい違いだなと苦笑する。
「名に笑ってんだ?」
エディが訊いてくる。
「ちょっと国の事を思い出したから」
「そうか。しかしあんな肉の壁作ったの誰だよ」
エディとアルは肉の壁が出来た理由を次のセーフエリアで聞いた。まさか身内が大元の原因だとは思っていなかった。
「マドレーヌ、どうだった?」
「トレントの幼生は出るのにトレントは出ないのね」
「それが感想かよ」
この階のリーダーにA班のリーダー、リュカが4階層目と5階層目の間の肉壁の事を報告する。横にギルドから派遣された魔導師がいるので彼の魔法だろうとリュカは思っていた。
「あー、4階層目から流れてくる狼が増えてね。威力が調整出来ない魔法を使える子がいたからその子が適当に魔法をばらまいて間引きしてくれてたんですよ」
「威力の調整ができない?」
このエリアを受け持つリーダーは頷く。
「狩人、弓担当で入ってくれてたんですけど、話してると魔法も打てるが実用的でないし初級の魔法鹿出来ないと、でも見えないところの幼生胎児も兼ねて適当に売ってもらってて」
リュカは興味深げに聞いている。
「……でたらめですよ。フロア中にファイアボール降らせるとか。私はファイアーレインでフロア全部に炎を撒いてたんですけど、……彼女はファイアボールを次々出す事で同じ効果をもたらしたわけで」
「なんだよ、その無茶苦茶」
「あそこで話してる子ですよ」
リュカが見たのはモイラが出る前に絡んでた銀の髪に紫がかった青い瞳の美貌の少女だった。アルと並ぶととてもお似合いで黒と銀の一対にみえる。モイラはロゼと共にアル、エディ、マドレーヌと談笑している。熱々甘い紅茶を振舞われてロゼは嬉しそうだ。
「あのこ、実家がよその国の辺境らしくてこういう自体に手慣れてて、行動食とか水分補給とかリラックスのタイミングとか、参考になりましたよ」
このフロアのリーダーがいう。
「さてとっとと地上に上がろうか」
皆あと少しというのでかなり元気になっていた。2階層目の角ウサギが落す肉は荷物運びの少年がニコニコと拾っている。
「ギルドの食堂は暫く角ウサギだな」
エディがいうとそれを聞きつけた少年が教えてくれる。
「孤児院なんかの寄付にもなるんでこういうのは大歓迎ですよ」
少年は孤児院の一番年長で日々の稼ぎで年下の子を養う助けをしているとか。そのまま孤児院の職員になろうと思って試験勉強もしてると。
エディは少年の言葉を受け止めるが変な同情もしない。
「試験受かるといいな」
少年はへへと笑うとまたそこここの角ウサギの肉を拾いに戻った。2階層目から1階層目への移動は一緒にいた魔導師がスライムを焼き払い一気に入口に向かう。入口にいたギルド職員にリュカはダンジョンコアの鎮静化を報告して、皆でダンジョンから出た。
「さて、ギルドに帰って、討伐終了書を貰うまでが依頼だぞ」
「今回はギルドまで馬車を用意してまーす。参加者の皆さん、馬車に乗ってください」
ダンジョン掃除は終わったもののギルド職員はまだ忙しそうだった。
「セーフエリアの掃除、綺麗にできたかな?」
リュカはきっちり階段で繋がれた上下のエリアも階段のチェックする。
「ほんの少し休憩を取ってから移動しよう」
3階層目とと4階層目を守っていた6人のことは誰も口にしなかった。荷物運びの少年は黙って残っていた鞄をギルドのマジックバッグに入れた。モイラが祈りの言葉、聖句を口にしこのセーフエリアを浄化し祝福した。アルはちゃんと聖女の仕事もしてるのだなと思った。自分の国の聖女とはえらい違いだなと苦笑する。
「名に笑ってんだ?」
エディが訊いてくる。
「ちょっと国の事を思い出したから」
「そうか。しかしあんな肉の壁作ったの誰だよ」
エディとアルは肉の壁が出来た理由を次のセーフエリアで聞いた。まさか身内が大元の原因だとは思っていなかった。
「マドレーヌ、どうだった?」
「トレントの幼生は出るのにトレントは出ないのね」
「それが感想かよ」
この階のリーダーにA班のリーダー、リュカが4階層目と5階層目の間の肉壁の事を報告する。横にギルドから派遣された魔導師がいるので彼の魔法だろうとリュカは思っていた。
「あー、4階層目から流れてくる狼が増えてね。威力が調整出来ない魔法を使える子がいたからその子が適当に魔法をばらまいて間引きしてくれてたんですよ」
「威力の調整ができない?」
このエリアを受け持つリーダーは頷く。
「狩人、弓担当で入ってくれてたんですけど、話してると魔法も打てるが実用的でないし初級の魔法鹿出来ないと、でも見えないところの幼生胎児も兼ねて適当に売ってもらってて」
リュカは興味深げに聞いている。
「……でたらめですよ。フロア中にファイアボール降らせるとか。私はファイアーレインでフロア全部に炎を撒いてたんですけど、……彼女はファイアボールを次々出す事で同じ効果をもたらしたわけで」
「なんだよ、その無茶苦茶」
「あそこで話してる子ですよ」
リュカが見たのはモイラが出る前に絡んでた銀の髪に紫がかった青い瞳の美貌の少女だった。アルと並ぶととてもお似合いで黒と銀の一対にみえる。モイラはロゼと共にアル、エディ、マドレーヌと談笑している。熱々甘い紅茶を振舞われてロゼは嬉しそうだ。
「あのこ、実家がよその国の辺境らしくてこういう自体に手慣れてて、行動食とか水分補給とかリラックスのタイミングとか、参考になりましたよ」
このフロアのリーダーがいう。
「さてとっとと地上に上がろうか」
皆あと少しというのでかなり元気になっていた。2階層目の角ウサギが落す肉は荷物運びの少年がニコニコと拾っている。
「ギルドの食堂は暫く角ウサギだな」
エディがいうとそれを聞きつけた少年が教えてくれる。
「孤児院なんかの寄付にもなるんでこういうのは大歓迎ですよ」
少年は孤児院の一番年長で日々の稼ぎで年下の子を養う助けをしているとか。そのまま孤児院の職員になろうと思って試験勉強もしてると。
エディは少年の言葉を受け止めるが変な同情もしない。
「試験受かるといいな」
少年はへへと笑うとまたそこここの角ウサギの肉を拾いに戻った。2階層目から1階層目への移動は一緒にいた魔導師がスライムを焼き払い一気に入口に向かう。入口にいたギルド職員にリュカはダンジョンコアの鎮静化を報告して、皆でダンジョンから出た。
「さて、ギルドに帰って、討伐終了書を貰うまでが依頼だぞ」
「今回はギルドまで馬車を用意してまーす。参加者の皆さん、馬車に乗ってください」
ダンジョン掃除は終わったもののギルド職員はまだ忙しそうだった。
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