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第二章
次の国へ
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その商会の『門』を使った転移には魔力が必要なのだがそれはアルの魔力で補った。アルはマドレーヌと違って全く生活魔法を使えず、習ってもいなかったのでこの数年、魔力を使わず暮らしていた。それでも3人が通るのに十分な魔力を供給できた。
ゲートを通った先は前の店よりは大きな商店だった、そして王都ではなく湖のほとりの街であった。
「王都まではうちの馬車で送ります」
その店の亭主は年若い男であった。
「ここはこの国での本店と聞きましたが、王都に本店を置かないのですか?」
「うちの商会の事情で水のそばがいいので。この国は海はないので湖のほとりに本店をおいてます」
愛想の良い青年は四人に宿も用意してくれていた。
「ここまでしてもらっても……」
「大丈夫です。過分の支払いをウージェーヌ様から頂いてます」
エドとエディとアルが同室、マドレーヌは別の部屋となっていて至れり尽くせりであった。
「とりあえず王都行ってギルドかな」
「そうですね……」
エドが考え込んでいる。
「エド、どうした?」
「いえ、こういう移動の仕方をしていたら国境の関所のチェックは入ってないけど身分証明書的にどうなのかなって」
マドレーヌが事も無げにいう。
「ああ、冒険者証はそう言うところすっ飛ばしてくれるから。山の中で獲物追っかけてたら国境超えて隣の国、なんて普通にあるからね。エディたちはそう言う経験は?」
エディもアルも首を横に振る。
「そっかー。うちの国の周りとはそういう条約あるみたいだしそのための冒険者ギルドなの。ただし犯罪者がこういう手段で逃げるのは……神殿かギルドに大金積める人だと思う。私見だけども」
「何故そう思います?」
エドは年下の令嬢になおも話を聞きたがる。
「うん。ギルドだとこういうゲートの使用許可を出せる人は決まってて、基本的に魔力契約で『冒険者登録してる人』にしか貸せないのだけどそれを破らせるなら契約元のギルド長以上の魔力が必要でそれって大魔術師をも越える魔力って事だから……。犯罪者はばれたら冒険者登録は失効するしね。噂だけどギルドの許可がない人が解除したら呪われて干からびて死ぬとか……」
男3人は感心して聞いている。
「ま、魔力契約の事は本当。許可がない人が転移させたら、ってのは噂でしかないわよ?
私が知ってる職員さんに試した人いないし。……そうね、その国の王族とかは冒険者じゃ
なくても使えるはず」
アルはそんなことは知らなかった。
「まぁ、王族が使えるのは国内だって教えてくれた」
マドレーヌは言った。その後にフランサニュー公爵が、という言葉が続く事はアルにだけ
は判った。
「とりあえず、夕飯食べにでようか?」
エディが気楽に言い出した。
湖畔の街でエドとマドレーヌ、エディとアルという風に分かれて歩く。
「さっきの門で犯罪者が国外に出た時はどうなるんだろう」
「んー、そうねぇ。多分ああいう多岐に渡る国に店を置いている商会は犯罪者と関わらな
いと思う」
「じゃ。店の人が犯罪者に殺されてあの門をつかわれたら?」
「あの門を複数人通せる分の魔力を平民はまず持っていない。下級貴族もまず無理、……上級貴族の犯罪者、逃亡者なら神殿にお金積んだ方が確実かな」
マドレーヌは考え考え話している。
ゲートを通った先は前の店よりは大きな商店だった、そして王都ではなく湖のほとりの街であった。
「王都まではうちの馬車で送ります」
その店の亭主は年若い男であった。
「ここはこの国での本店と聞きましたが、王都に本店を置かないのですか?」
「うちの商会の事情で水のそばがいいので。この国は海はないので湖のほとりに本店をおいてます」
愛想の良い青年は四人に宿も用意してくれていた。
「ここまでしてもらっても……」
「大丈夫です。過分の支払いをウージェーヌ様から頂いてます」
エドとエディとアルが同室、マドレーヌは別の部屋となっていて至れり尽くせりであった。
「とりあえず王都行ってギルドかな」
「そうですね……」
エドが考え込んでいる。
「エド、どうした?」
「いえ、こういう移動の仕方をしていたら国境の関所のチェックは入ってないけど身分証明書的にどうなのかなって」
マドレーヌが事も無げにいう。
「ああ、冒険者証はそう言うところすっ飛ばしてくれるから。山の中で獲物追っかけてたら国境超えて隣の国、なんて普通にあるからね。エディたちはそう言う経験は?」
エディもアルも首を横に振る。
「そっかー。うちの国の周りとはそういう条約あるみたいだしそのための冒険者ギルドなの。ただし犯罪者がこういう手段で逃げるのは……神殿かギルドに大金積める人だと思う。私見だけども」
「何故そう思います?」
エドは年下の令嬢になおも話を聞きたがる。
「うん。ギルドだとこういうゲートの使用許可を出せる人は決まってて、基本的に魔力契約で『冒険者登録してる人』にしか貸せないのだけどそれを破らせるなら契約元のギルド長以上の魔力が必要でそれって大魔術師をも越える魔力って事だから……。犯罪者はばれたら冒険者登録は失効するしね。噂だけどギルドの許可がない人が解除したら呪われて干からびて死ぬとか……」
男3人は感心して聞いている。
「ま、魔力契約の事は本当。許可がない人が転移させたら、ってのは噂でしかないわよ?
私が知ってる職員さんに試した人いないし。……そうね、その国の王族とかは冒険者じゃ
なくても使えるはず」
アルはそんなことは知らなかった。
「まぁ、王族が使えるのは国内だって教えてくれた」
マドレーヌは言った。その後にフランサニュー公爵が、という言葉が続く事はアルにだけ
は判った。
「とりあえず、夕飯食べにでようか?」
エディが気楽に言い出した。
湖畔の街でエドとマドレーヌ、エディとアルという風に分かれて歩く。
「さっきの門で犯罪者が国外に出た時はどうなるんだろう」
「んー、そうねぇ。多分ああいう多岐に渡る国に店を置いている商会は犯罪者と関わらな
いと思う」
「じゃ。店の人が犯罪者に殺されてあの門をつかわれたら?」
「あの門を複数人通せる分の魔力を平民はまず持っていない。下級貴族もまず無理、……上級貴族の犯罪者、逃亡者なら神殿にお金積んだ方が確実かな」
マドレーヌは考え考え話している。
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