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第一章
マドレーヌ、黒髪の戦士と知り合う
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今日の語学学習は王都の門をでた野原だった。エドの薬草摘みと一緒に終わらせるのだ。今日は今までの学習を理解しているか、初等部初級の教科書をマドレーヌが読み上げている。それも予定通り終わったので明日からは初等部中級の教科書に移る、という事になった。
「じゃ、薬草と雑草の見分け方からね」
マドレーヌはザクザクと草原の中に入っていく。少し入っていった先に花がさいた草が生えていた。
「よく似てるでしょ?どっちがどっちかわかる?」
エドは急いで支給された冒険者の手引きを見て観察する。が、わからなかった。
「わからない」
マドレーヌは小さな花用のハサミで両方の花を根本の方で切る。
「こうやって花の根元をみると色が違うよね。赤紫と黄色と」
エドは頷く。
「黄色い方が薬草」
マドレーヌは薬草の摘み方も理由も教える。根っこを残していたら何度も生えるからね、と。エドが薬草を集めている間、マドレーヌは周りに目を配って、時々弓で草角ウサギを狙う。3匹に2匹は手に入れている様だった。
「そろそろギルドに戻ろうか?」
「ああ。わかった」
エドはマドレーヌは何故自分に見合った依頼を受けないのかな、と思っていた。マドレーヌには実は長兄のクロードから冒険者ギルドに手紙が届いていて、『こちらから動きを指示するまで待て』と言われているのだ。長兄がこういう言い方をするときはなにかある事が多いのでマドレーヌは大人しく待っていた。ただし位置把握をしやすくするためだけ、かもしれないなとも考えている。マドレーヌとしては祖国方面への依頼をこなしながら移動していきたい気持ちが大きかった。まずは大陸中央の砂漠手前まで移動したかったのだ。
マドレーヌはその計画を認めて、父親と兄に当ててギルド経由で発送する。
「ええ、そう。グランジエ伯爵家宛てで。え?家から通信費でギルドに?……わかりまし
た」
マドレーヌとの通信は全てグランジエ家が支払う事にギルドとの間で話が着いたらしい。
「グランジエ家?」
マドレーヌの側にいた青年がマドレーヌを見た。
「あ、この国の出身ではないので」
大陸共通語で答える。
「さっき、手紙をやり取りしてたみたいだが」
黒髪黒い瞳の男は凄みと色気のある男だった。マドレーヌは少したじろいだ。ただ、この問いかけは祖国の言葉だった。
「あら、国の言葉が判るの?」
マドレーヌは返事をする。船乗りさんなのかな、その割に海の男って感じはしないけど。凄腕冒険者っぽい、と考える。
「その、手紙の事詳しく聞きたいんだが」
青年は少し考えて言う。
「あー、時間もいいし夕飯をおごるよ」
「遠慮なく御馳走になります」
青年の案内でマドレーヌはギルドから出て行った。エドは大丈夫かな、と思いながら自分の査定待ちで動けなかった。しかし凄い色男だなとも思い、そう言う事なんだろうとエドは判断した。
「うちのアルがナンパするだけあってすげぇ美女だな。お前が言葉教えてる女だろ、あれ」
食堂で顔見知りになったエディが声をかけてきた。
「あんたの知り合い?」
「ああ、うちで一番のエースで一番の堅物」
この痕、エドとエディは食堂に席を変え、だらだらと飲み始めた。
「じゃ、薬草と雑草の見分け方からね」
マドレーヌはザクザクと草原の中に入っていく。少し入っていった先に花がさいた草が生えていた。
「よく似てるでしょ?どっちがどっちかわかる?」
エドは急いで支給された冒険者の手引きを見て観察する。が、わからなかった。
「わからない」
マドレーヌは小さな花用のハサミで両方の花を根本の方で切る。
「こうやって花の根元をみると色が違うよね。赤紫と黄色と」
エドは頷く。
「黄色い方が薬草」
マドレーヌは薬草の摘み方も理由も教える。根っこを残していたら何度も生えるからね、と。エドが薬草を集めている間、マドレーヌは周りに目を配って、時々弓で草角ウサギを狙う。3匹に2匹は手に入れている様だった。
「そろそろギルドに戻ろうか?」
「ああ。わかった」
エドはマドレーヌは何故自分に見合った依頼を受けないのかな、と思っていた。マドレーヌには実は長兄のクロードから冒険者ギルドに手紙が届いていて、『こちらから動きを指示するまで待て』と言われているのだ。長兄がこういう言い方をするときはなにかある事が多いのでマドレーヌは大人しく待っていた。ただし位置把握をしやすくするためだけ、かもしれないなとも考えている。マドレーヌとしては祖国方面への依頼をこなしながら移動していきたい気持ちが大きかった。まずは大陸中央の砂漠手前まで移動したかったのだ。
マドレーヌはその計画を認めて、父親と兄に当ててギルド経由で発送する。
「ええ、そう。グランジエ伯爵家宛てで。え?家から通信費でギルドに?……わかりまし
た」
マドレーヌとの通信は全てグランジエ家が支払う事にギルドとの間で話が着いたらしい。
「グランジエ家?」
マドレーヌの側にいた青年がマドレーヌを見た。
「あ、この国の出身ではないので」
大陸共通語で答える。
「さっき、手紙をやり取りしてたみたいだが」
黒髪黒い瞳の男は凄みと色気のある男だった。マドレーヌは少したじろいだ。ただ、この問いかけは祖国の言葉だった。
「あら、国の言葉が判るの?」
マドレーヌは返事をする。船乗りさんなのかな、その割に海の男って感じはしないけど。凄腕冒険者っぽい、と考える。
「その、手紙の事詳しく聞きたいんだが」
青年は少し考えて言う。
「あー、時間もいいし夕飯をおごるよ」
「遠慮なく御馳走になります」
青年の案内でマドレーヌはギルドから出て行った。エドは大丈夫かな、と思いながら自分の査定待ちで動けなかった。しかし凄い色男だなとも思い、そう言う事なんだろうとエドは判断した。
「うちのアルがナンパするだけあってすげぇ美女だな。お前が言葉教えてる女だろ、あれ」
食堂で顔見知りになったエディが声をかけてきた。
「あんたの知り合い?」
「ああ、うちで一番のエースで一番の堅物」
この痕、エドとエディは食堂に席を変え、だらだらと飲み始めた。
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